【ライブレポート】森友嵐士、ピアノ&ヴァイオリンによるトリオで「感動を与えられる歌を」

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T-BOLANの森友嵐士(Vo)がソロとして3月25日、モーション・ブルー・ヨコハマでプレミアムライブ<森友嵐士 Session Tour 2018『Stonehenge』>を開催した。同公演はピアノ、ヴァイオリン、そして森友の歌というトリオセッション形式で行われたものだ。

◆森友嵐士 画像

横浜・赤レンガ倉庫の一角にあるモーション・ブルー・ヨコハマは、カジュアルスタイルに食事とお酒を楽しめるライブレストラン。会場には希少なプレミアチケットを手にできたファンが集まった。開演定刻になると拍手喝采の中、小島良喜(Pf)、牧山純子(Vn)、そして森友嵐士が手が届きそうな距離の客中を通りステージに上がる。


「ようこそ!」──森友嵐士

というの森友の第一声からフランクなメンバー紹介の後、小島の「桜」のアドリブ演奏から童謡「赤とんぼ」でステージが幕を開けた。以前森友は「このライブは、シンガーとしての原点がテーマだから」と語っていた通り、幼少期の心の景色を写す様に目を閉じて優しくも穏やかに歌い上げる。

最初のMCでは、森友が「初めて憧れたピアニストが小島」だということに触れると、小島がピアノで答えるなど、絶えず笑顔になるやりとりでオーディエンスとの距離感をほぐしていく。




同公演では事前にオフィシャルサイトにてファンからカバー曲のリクエストを募集していて、森友も「シンガーとしてシンクするカバー曲を」と「飾りじゃないのよ涙は」を披露、小島の独創的なピアノの旋律に、牧山のスリリングなヴァイオリンが絡みつき、森友の歌声が自由に泳いでいく。続くT-BOLNA大ヒット曲「マリア」はピアニシモの演奏で、ガラリと会場を別世界に引き込んでいった。

MCを挟んで「津軽海峡冬景色」へ。三人が自由におおらかにおもうがまま音を響かせ、アイコンタクトと笑顔が交差する。音を楽しむと書いて音楽なんだと再認識させてくれる瞬間だった。




現在昼ドラで『越路吹雪物語』が放送されているが、中盤ではその越路吹雪がエディットピアフの曲をカバーした代表作「愛の讃歌」をカバー。ピアノとヴァイオリン、そして森友の歌声が甘くせつなく会場全体を抱擁する。

トリオセッションと告知されたこの公演は、それぞれ唯一無二の個性のあるソリスト三人が、その瞬間瞬間に音を奏で、お互いを刺激し合い絡み合ってひとつのストーリーを響かせる有機的なもの。ふたつと同じ演奏に出会えないという意味では、これこそセッションライブなのだと感じさせてくれる。



後半、ファンからのリクエストが多かったというMCに続いて「Sweet Memories」を披露。優しい歌声をピアノとヴァイオリンが奏で上げていく。続く「ダンスはうまく踊れない」では音の強弱、リズムアクセント、遊びも交えながら三人がグルーヴ、息づく音の渦にオーディエンスを巻き込んでいった。打楽器のように奏でられる小島のピアノアプローチで始まったアップチューン「BOMBER GIRL」にてコール&レスポンスが繰り広げられるなど、会場が多幸感に包まれる。

「もっともっと皆んなに感動を与えられる歌を歌いたいと思っています。今日はその始まりなんで、今日来てくれた皆さんに改めて感謝したいと思います」──森友嵐士



とのMCからラストナンバーへ。森友嵐士ソロ曲「真夜中の太陽」が圧倒的な演奏を響かせる。それにオーディエンスの手拍子が一体となってステージが幕を閉じた。

<森友嵐士 Session Tour 2018『Stonehenge』>はロックバンドT-BOLANのヴォーカリストとして、作詞作曲の全てを手がけ、表現する魅力とはまた異なるもの。生楽器である“声”を中心に据え、他者が作り上げた楽曲世界をカバーで表現したトリオセッションは、森友嵐士の新たな可能性を感じさせる一夜となった。

■<森友嵐士 Session Tour 2018『Stonehenge』>3月25日@モーション・ブルー・ヨコハマSETLIST

01.赤とんぼ
02.あこがれていた大人になりたくて
03.飾りじゃないのよ涙は
04.マリア
05.津軽海峡冬景色
06.Lovin You
07.愛の讃歌
08.糸
09.SWEET MEMORIES
10.ダンスはうまく踊れない
11.BOMBER GIRL
12.真夜中の太陽

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