【ライブレポート】石川智晶、誕生日ライブは楽曲エピソード満載。星野源&欅坂46カバーも

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石川智晶<Birthday Dinner Show ~歌語りのアリエス~>が石川の誕生日である3月29日に、東京・恵比寿Act Squareにて開催された。

◆石川智晶 画像

このイベントは石川にとって約4年ぶり、2回目となるディナーショーだ。ライブパートのセットリストは一部が事前公開され、See-Saw時代の楽曲や、これまで聴いたこともない楽曲カバー(星野源や欅坂46など)に注目が集まっていた。


当日は食事も進んでリラックスした雰囲気の中、ピアノ・上杉洋史の演奏によるイントロダクションから、スイートなピンクと白仕立てのドレスをまとった石川智晶が拍手に迎えられて登場。1曲目「GIFT」から包み込むような深い歌声で彼女独自の世界にいざなう。

「ご来場ありがとうございます。本日たいへん恥ずかしながら私の誕生日になります」というMC冒頭の挨拶では、観客席からも「おめでとう!」と祝福の声があがる。全員で乾杯をしながら石川智晶ファン同士がテーブルに同席する空気感を楽しみつつ、楽曲披露の合間には石川自身のここまでの経歴を振り返るような様々なエピソードが語られた。

See-Sawでの活動休止後、ソロ活動を再開したばかりの時期に発表した「Vermillion」(TVアニメ『ぼくらの』後期ED曲)は今でも海外人気が根強いと石川は語る。現在も不定期に海外ライブへ赴いている彼女だが、海外ステージでは現地の需要に合わせ、日本と全く異なったセットリストを用意する。彼女が2007年から5年間<アニサマ>に連続出演したようなアニソン・アーティストとしてのキャリアを持つことを踏まえると納得。曲紹介のあとに歌い上げられた「Prototype」(TVアニメ『機動戦士ガンダム00』2ndシーズンED曲)、そしてSee-Saw曲「あんなに一緒だったのに」(TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED』ED曲)はいずれもアニメ色の無い演出で、一時代昔の記憶をあえて聞く側に思い起こさせるような美しい旋律だった。

さらに、See-Saw曲「君は僕に似ている」(TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』ED曲)に関してはアニメのシリーズ構成を担当した脚本家・両澤千晶(もろさわ ちあき)との印象的なエピソードも語られた。この曲は当時石川が最初に提出した歌詞へ、両澤が「2番の歌詞を1番にしましょう」と提案したことで現在の歌詞になったという。石川は1番の歌詞をアニメ制作側の希望に応える形で書いており、2番の歌詞には若干自分の色が出ているとして「それでいいんですか?」と尋ねたが、両澤は「人間の匂いがするからガンダムなんです。(2番の歌詞に出ているのは)石川さんなんだけど主人公の部分でもある。そのぎりぎりの部分が人を感動させることになるんです」と石川を説得した。

現在では故人となった氏に対し、石川は「このことだけは本当に感謝しています。何か言葉を頂いた時に、こちらが自由になれることをしてくださる方っていうのは凄く少ないと思う」とふれ、ピアノ伴奏のみで「君は僕に似ている」を凛と歌い上げた。



ここからは楽曲も一転し、カバー曲のパートへ。ここ数年の石川智晶の活動を見ている側としては、彼女が星野源の「恋」をカバーする日がくるとは思ってもいなかったのだが、本人の表情は実に楽しげだ。「自分で歌ってみて、詞を読ませてもらって、そしたら星野さんの人となりがわかるんですよ」とアーティスト目線から星野源のセンスと知性を絶賛しつつ、カバー披露の時間が終わるのを惜しむかのようにして「恋」を歌い上げた。

続く欅坂46「二人セゾン」も、石川によるカバーとしては意外な選曲。彼女ならではの目線を持ちつつ、石川はグループの女の子たち全員で歌う曲を一人で歌う曲として自分なりの形に歌い上げた。自分以外の楽曲やアーティストが持つ良い意味での軽さや透明感を、カバーしながらどんどん取り込んでいっているように見えるのが怪演といったところか。

ショーの後半ではQ&Aコーナーを挟み、やなぎなぎに楽曲提供した「アクアテラリウム」のセルフカバーや舞台『戦国BASARA3 宴弐』挿入歌である「前夜」を経て楽曲提供にまつわるトークも展開。ここで改めて2018年の<ART&MUSIC>が7月21日(土)に原宿クエストホールで開催されることも発表となった。

また、Somali名義で活動していた時期の楽曲「無表情」では、イントロから緊張感のある情熱的な歌で会場を魅了した。「凄いエネルギーが要るので、終わると倒れます」と石川。当時は五ヶ月ほど毎月弾き語りライブを行なっていたものの、この活動スタイルは長く続けられないと感じ中断。その後で「アンインストール」が完成し“これだな”と感じるものがあったという。Somali時代の試行錯誤も今の石川智晶を作った要素のひとつだ。

「みなさんといい時間を過ごせたのは、みなさんが応じたから。みなさん、私(石川智晶)が大事に思っているみなさん自身を精一杯大事にしてください」という言葉から、小田和正カバー「たしかなこと」、そしてSomali曲である「傘に入れてよ」がディナーショーのラストを飾る。「みなさん、傘に入れる人になってくださいね。素敵な誕生日でした。ありがとうございました!」と盛りだくさんのライブを完遂した彼女に、会場からは惜しみない拍手が湧いていた。

石川智晶は今週末4月7日(土)、久しぶりのストレートライブで日本橋三井ホールへと戻ってくる。これまで様々な趣向のライブを重ねて少しずつ変身を遂げてきた彼女が、当日どんな歌声を聴かせてくれるのか注目したい。

Photo by 内野秀之

石川智晶LIVE<裏窓からみえるモノ2018〜終盤のシークエンス>

2018年4月7日(土)日本橋三井ホール
17:00開場 18:00開演
チケット発売中:
チケットぴあ: http://w.pia.jp/t/chiakiishikawa/
イープラス: http://eplus.jp/chiakiishikawa/
ローソン: http://l-tike.com/chiakiishikawa-t

石川智晶<ART&MUSIC 2018〜スーザーフォン眠れない夜を語る>

2018年7月21日(土)原宿クエストホール
開場16:00/開演17:00
6,000円(税込)全席指定 ※未就学児童入場不可
【お問合せ】キャピタルヴィレッジ Tel.03-3478-9999

◆石川智晶 オフィシャルサイト
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