いい音爆音アワー vol.89 「鍵盤ソロ♪特集」

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爆音アワー
いい音爆音アワー vol.89 「鍵盤ソロ♪特集」
2018年4月11日(水)@風知空知
“ソロ”、正しくは”improvisation”ですかね。”ad lib”という言葉もありますね。これはラテン語だそうです。ただし、インプロヴィゼーションもアドリブも”即興演奏”という意味でして、レコーディングで何度もやり直したり、違うテイクをつないだりするのは、当てはまらないかもしれませんね。だからちょっと曖昧に、”ソロ”という言い方をするのでしょうが、でもやはり、そこにはミュージシャンのセンスと技量と偶然(^^)がつまっていて、とても興味深いものです。
特にライブでなくスタジオ・レコーディングの場合は、何度も聴かれることを想定してプレイや編集をしているわけですから、プレイヤー自身だけでなくプロデューサーなど周りの人達の思いもそこには含まれていますしね。
ソロをとることがいちばん多い楽器はエレキギターでしょうが、エレキギターほどは自由度がないからこそ、センスや技量が見えやすいピアノやオルガンのソロ。鍵盤に叩き込んだ、偉大なミュージシャンたちのイマジネーションに耳を傾けてみませんか。

福岡智彦 (いい音研究所)

セットリスト

▶エレクトリック・ピアノ
  • Steely Dan「Everyone's Gone to the Movies」
    必要にして充分なソロ。この裏にいくつのアウトテイクがあったのだろう?
  • Brian Auger's Oblivion Express「Marai's Wedding」
    ハモンド・オルガンを最も得意とする人ですが、これはエレピで。
  • The Crusaders「Keep That Same Old Feeling」
    ジョー・サンプルのソロはメロディラインが美しい。


▶ハモンド・オルガン
  • 大村憲司「Left-Handed Woman」
    ハーヴィー・メイソンのプロデュースにロスの超一流ミュージシャン。今ではありえない豪華レコーディングです。
  • SANTANA「All the Love of the Universe(宇宙への歓喜)」
    ライブ感溢れるソロ。これは”即興演奏”だと思います。


▶シンセサイザー
  • Chaka Khan「And the Melody Still Lingers On (Night in Tunisia)」
    「クラヴィター」というショルダー・シンセでソロを弾くのはハービー・ハンコック。
  • Daft Punk「Digital Love」
    手弾きのソロではないかもしれませんが、おもしろいので選曲。


▶アコースティック・ピアノ
  • 佐野量子「哀愁エクスプレス」
    めったに楽器ソロはない歌謡曲の世界で、この弾きまくりピアノは立派♪
  • 荒井由実「天気雨」
    ソロは特にどうってことないですが、とにかく曲がいいので。
  • Nina Simone「Love Me or Leave Me」
    とても味があるピアノを弾く人です。
  • Bruce Springsteen「Growin' Up」
    デビュー・アルバムより。声も演奏も初々しい。
  • Ramsey Lewis「Spring High」
    春を感じるピアノの音、そして音の選びが絶妙なソロ。
  • Pat Metheny Group「Tell It All」
    入れ替わりの激しいグループですが、ピアノのライル・メイズは不動の相棒。
  • Ben Folds Five「The Last Polka」
    弦が2、3本切れるんじゃないかと心配してしまうほど激しいピアノ。
  • Michael Franks「Antonio's Song (The Rainbow)」
    再びジョー・サンプル、今度は生ピアノで登場。サックスソロはデヴィッド・サンボーン。
                        
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