【連載】Vol.041「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」

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日本を代表するブルース・ギタリスト、菊田俊介が率いるブルース・カンパニーがついにアルバム発表!スペシャル・インタビュー


1990年代からブルースの本場シカゴを拠点にして活動を続け、ココ・テイラーのバンドの中心人物としても活躍したブルース・ギタリストのパイオニア菊田俊介。最近はホームベースをTOKYOに移し円熟味あるギグを続けている。そしてここ数年、菊田は自らの新しいグループ、ブルース・カンパニーを率いて大きなアクションをみせている。そんなブルース・カンパニーがついにアルバムを発表。その意気込みをShun Kikutaに突撃インタビューだ。


Mike(以下M):2015年夏の青森ブルース・フェスのためにブルース・カンパニーを組んだと聞いています。そのきっかけは何だったんですか。メンバーはどうやって集めたんですか。

Shun(以下S):シカゴのジミー・バーンズとキャサリン・デイヴィスのバックを務めるミュージシャンが必要だから集めて欲しいという依頼を青森側から受けたんです。彼らのサウンドにマッチすると思われるのがブルース・カンパニーのメンバーでした。二人からも大変好評で、オーディアンスや主催者側も喜んでくれたので、それ以降毎年ブルース・カンパニーは青森ブルース・フェスティバルに出演、シカゴのミュージシャンのバックを務めています。

M:各メンバーとの関わり&紹介をお願いします。

S:ドラムのマーティー・ブレイシーとは5~6年前に大阪で共演したのが初めて。以来ブルース・プロジェクト等のバンドで一緒に活動してきました。シカゴ出身ということもあり、さらに素晴らしいグルーヴ・プレイヤーでもあるので、ドラマーとしてさらに友人としても信頼のおけるミュージシャンです。


キーボードのリーちゃんことRie”Lee”Kanehiraは、日本を代表するブルース・ピアニスト、キーボーディスト。シカゴでの活動やレコーディングの経験も豊富で、一緒に演ってとても信頼がおけるのです。



ベースの片野篤クンは、同郷の宇都宮出身のミュージシャン。彼はベースにとどまらず、キーボード、ドラム、ギターなどマルチに楽器をこなす素晴らしい才能の持ち主。ブルース・カンパニー以外でもShun Kikuta BandやShun Kikuta Funky Trioなど自分の活動のほとんどに関わっている重要なメンバーです。


M:青森終了後、メンバーみんなでその時で終わるのではなく、これからも機会ある毎にブルース・カンパニーの活動を続けようと盛り上がったとか。

S:周りから好評いただいただけでなく、お互いに良い感触を得て楽しいライヴになったので、バンドとして続けていこうと話が弾みました。マーティーが僕のことを社長と呼び始めたので、僕は彼を平社員。こうなればバンド名はブルース・カンパニー!全くひねりのないバンド名になったというわけです(笑)。

M:ブルース・カンパニー東京お披露目、2015年秋のLiveは素晴らしかった!翌年春、KONISHIKIや山本恭司が飛び入りしたライヴをはじめ、もうずいぶんこのプロジェクトは活動しています。青森を含め、その足跡をご紹介ください。


S:結成以来、 メンバーの忙しいスケジュールの合間を縫って、年に2回くらいのペースでミニ・ツアー。東京のBLUE MOODをはじめ、茨城、横浜など関東を中心に活動してきましたが、今年はいよいよ大阪の堺ブルース・フェスティバル、京都や米子などの西日本、さらに信州の松本でのツアーも予定しています。また、中国からツアーの誘いも入っているので、近々実現させたいと思っています。

M:そしてついにブルース・カンパニーがアルバム発表!自らのレーベルも立ち上げですね。

S:ライヴのたびにお客さんからブルース・カンパニーのCDはないんですかとよく聞かれます。今回、自らレーベルを立ち上げてその第一弾としてブルース・カンパニーのアルバムをリリースすることにしたんです。今まで幸運にもキング・レコードなどメジャー・レーベルから何枚かアルバムを出させていただいたのですが、タイミング的に自分のレーベルを持ってみたいという気持ちが強まっていました。現在、日本でブルースがじわじわと広がっていますが、アジアでもブルース熱が少しずつ浸透してきているのです。素晴らしいミュージシャンたちがアジア各地で頑張って活動しています。ツアー先で彼らと共演しながらその輪を広げています。もちろん本国アメリカや、ヨーロッパ、中南米にも素晴らしいミュージシャンが沢山います。そうした世界中のミュージシャンの仲間たちと定期的にアルバムを作っていきたいという夢を持っています。それを実現するためには、自らのレーベルを持っている方が良いのではないかと考えたのです。また、周りに制約されずに自由にアルバム制作していきたいという気持ちもあります。このブルース・カンパニーのアルバムをきっかけに、レコーディング活動も広げていきたいと夢を抱いています。レーベル名はRISING SHUN RECORDS。アルバム・タイトルは『BLUES COMPANY』(RSRD-0001)。今月末リリース予定です。


M:では『BLUES COMPANY』をじっくり紹介してください。セルフ・ライナーノーツお願いします。

S:ではでは曲目紹介させてもらいます(笑)。

(1)Cold Love(lyrics by Shun Kikuta and Marty Bracey, music by Shun Kikuta)
以前書いたオリジナルで、このアルバムのためにアレンジと歌詞を練り上げました。ストレートなブルースと言うよりは、R&Bフレーバーのあるマイナー・ナンバーで、こういった楽曲も自分は大好きです。今アルバムは、6曲中5曲を自分で歌っていますが、ギター以上に歌に重点を置いて作った曲でもあります。

(2)Chicago Midnight(lyrics and music by Shun Kikuta)
自分で言うのもおこがましいですが、2000年に出した『Heart and Soul』に収録以来、自分の代表曲のひとつとして、ファンの皆さんに支持していただいているナンバーです。この数年はアレンジをガラッと変え、ライヴで好評です。そのニュー・アレンジ・ヴァージョンはないんですかとよく聞かれるので、今回18年ぶりに新ヴァージョンでレコーディング。片野クンとマーティーのリズム・セクションのグルーヴに、リーちゃんのブルージーなピアノが乗った、ブルース・カンパニーらしいサンドに仕上がったと思っています。

(3)Love Love Love ー愛を叫ぼうー(lyrics by Toshimi Matsushita, music by Shun Kikuta)
作詞家の松下年見さんが日本語の歌詞を書いてくださり、このアルバム唯一の日本語ナンバーです。自分にとって初めて日本語で歌ったレコーディングでした。この曲に日本語を乗せたのは、ブルースにあまり馴染みのない人たちや、若い世代にもブルースに触れてほしいと言う願いがあったからです。Mak(上原誠クン)にラップを入れてもらったのも、そういう理由からです。歴史が長い、どちらかと言えばトラディショナル音楽というイメージのあるブルースを、いかに今の時代の音やアレンジとマッチングさせていくか。これはブルースが生き残り、さらに次の世代に受け継いでいく上でとても重要な課題だと自分は思っています。そのひとつの自分なりのチャレンジであり、答えとしてこの曲を入れてみました。

(4)Gift From Heaven(music by Shun Kikuta)
このアルバム唯一のインスト曲。この曲はトラディショナルなブルースではありませんが、ブルース・カンパニーの個性が前面に出た音に仕上がっていると思います。特に片野クンのベースをフューチャーしたかったのですが、リーちゃんのアコースティック・ピアノやエレピも聴きどころが多いと思います。この曲での自分のギターは、ロック色も強く出ていますが、これは数年前にアルバムを出したレジェンド・オブ・ロッカーズとの活動の影響があるかもしれません。

(5)Queen Of The Blues(lyrics by Shun Kikuta, Carolyn Fe and Marty Bracey, music by Shun Kikuta)
シカゴで9年間活動を共にしたココ・テイラーに捧げたオリジナル。この曲だけは自分の個人的なココへの想いを綴ったプライベートなナンバーです。これをプレイするにあたって、襟を正すような気持ちで正面から曲に向かいました。圧倒的に男が多いブルースの世界で、黒人女性として長年活動し、ブルースの女王と呼ばれるまでになったココ。それだけに、音楽に対しての姿勢は、熱く厳しいものがありました。この曲をスタジオで歌い、プレイしながら、ココとのいろんな出来事を思い出しました。彼女と一緒にブルースの歴史の一部に関われたことを、心から幸運で光栄なことだと思いをかみしめています。

(6)Left My Soul In Chicago(lyrics by Shun Kikuta and Carolyn Fe, music by Shun Kikuta)
21年間住んで活動したシカゴへの思いを綴った曲です。まだ心のどこかにシカゴに帰りたいと言う気持ちが残っているのでしょう。ある時ふと歌詞が思い浮かび、数分で曲の全体像が出来上がりました。歌詞の細かいところは、モントリオール在住のブルース・シンガー、キャロライン・フィの助けを得て完成させました。リーちゃんとのアコースティック・デュオです。リーちゃんのバレルハウス・ピアノは、他の追随を許さないくらいに素晴らしく抜きんでています。その彼女のピアノをフィーチャーするためにデュオにしたと言っていいかもしれません。自分はリゾネーター・ギターにスライドを使って、トラディショナルなフィーリングを出してみました。


M:最後にこれからの抱負をお願いします。

S:ブルース・カンパニーは、海外でも十分に受け入れられるバンドだと思います。国内に限らず、海外での活動も描きながら進んでいきたいです。

【Rising Shun Records 1stアルバム発売記念LIVE】
5月10日(木)東京汐留Blue Mood
出演 Shun Kikuta & BLUES COMPANY
菊田俊介(Gt/Vo)MARTY BRACEY(Dr)片野篤(B) RIE LEE KANEHIRA(Keys/Vo)
特別出演「ホーンセクション] 園山光弘(Sax)村上こうよう(Trombone)斎藤幹雄(Trumpet) 他
前売予約¥4000 当日¥4500(各ドリンク別)
open18:30 start 19:00(2st制入れ替えなし)
予約・お問合せ 汐留ブルームードまで。
03-3249-6010(9:00~18:00)
東京都中央区築地5-6-10浜離宮パークサイドプレイス1F
https://blue-mood.jp/

【Blues Company Japan Tour】
■4/29(Sun)大阪府堺市 Sakai Blues Festival 2018
http://www.sakai-bluesfestival.com/
入場無料
堺市市民交流広場ステージ16:10~16:50
ホテル・アゴーラ・リージェンシー堺ステージ18:15~19:30
お問い合わせ 堺ブルース・フェスティバル実行委員会
〒590-0945 大阪府堺市堺区戎之町東1丁1番10号ハウスオブジャズ内
Phone/Fax:072-227-9886
メール:info@sakai-bluesfestival.com

■4/30(Mon)Kyoto, 京都市 Pickup
http://gion-pickup.net/pc/index.html
Open19:30 Start20:00
Adv:¥4000 Day:¥4,500+2オーダー別
Pickup 075-525-0595

■5/1(Tue)Yonago, 鳥取県米子市 AZTiC laughs
http://aztic.net/laughs/
AZTiC laughs 0859-22-0727

■5/11(Fri)Matsumoto, 長野県松本市 GNU2nd
https://www.gnu-matsumoto.com/
Open18:30 Start19:30
Adv:¥3000 Day:¥4000
GNU2nd 0623-88-6352

【 Japan Blues Festival 2018 & Spin-off Shows】
J.W.Williams(Vo, B), LarethaWeathersby(Vo)= From Chicago & Blues Company
■7/14(Sat)青森県青森市 Japan Blues Festival 2018
http://aomori-jbf.com/
017-734-1311

■7/15(Sun)宇都宮市 Beat Club Studio
http://www.beatclub.jp/
Beat Club Studio 028-908-5080

■7/16(Mon)名古屋市 Nagoya Blue Note
http://www.nagoya-bluenote.com/
Nagoya Blue Note 052-961-6311

■7/17(Tue)横浜市 Motion Blue Yokohama
http://www.motionblue.co.jp/
Motion Blue Yokohama 045-226-1919(11:00am~9:00pm)

☆☆☆☆☆

こんなにも凄い&頑固なレコード収集家がアメリカにいたなんて。もう吃驚…映画にまでなってしまったのだ!「さすらいのレコード・コレクタ~10セントの宝物」日本公開!!


僕はレコードやCDをそんなには必死になって集める方ではないけど、仕事上&ローリング・ストーンズ上、どうしてもオリジナル原盤や、カバー曲の原曲、UK盤…などなどが必要になって来る時があって、いろんな手立てでオーダーしてしまう。それをその辺に積み上げているんだけど、そんなことを50年以上やっていると結構たまってしまい困った困った状態。そんな切っ掛けとなったのがUS/LP『the best of MUDDY WATERS』。1964年頃、ストーンズの名前の由来になった楽曲を聴きたくて池袋のヤマハ楽器店にそのマディの輸入盤をオーダー。数か月待ってやっと入手した。初ブルース体験でもあった。それから“Schwannのカタログ”を読むようになったり…。半世紀以上前のあの時代のことを思い出させてくれる映画が公開される。

4月21日から東京“新宿K's cinema”でロードショーの『さすらいのレコード・コレクター~10セントの宝物』。この10セントというのは、CD←レコード(33回転のLPや45回転のシングル。33回転のEPもあった)の前のSPレコードの値段だそうだ。この作品は、20世紀前半に登場した78回転のSPレコードのコレクターとして世界にその名を知られるジョー・ハザードのレコード・ハンティング・ストーリー。音楽ファン、それもぐっとコアなファンでなければ共感しないかもしれない展開だけど、そこがなんともたまらなく、監修がピーター・バラカンさん(久しぶりにお蕎麦屋さんで呑みましょう)、試写室で俳優の佐野史郎さんを見かけたといえば(ご挨拶しそこなってスミマセン)、その内容度もお分かりいただけるというもの。


今年で82歳を迎えようとしているジョーは、メリーランド州フレデリック出身。1940年代末、12~3歳の頃にジミ・ロジャーズがきっかけとなってSPを楽しむようになったという。その前から黒人街にもよく遊びに行き、ストリートでブルースを聴いていた。彼は50年代に入りカントリー、ブルース、ジャズのSPをコレクションするようになった。その時代のものではなく、20年代、30年代に固執した。彼曰く、その時代以外のものは駄作。ロックンロール、ロック、ヒップホップは絶対に聴いてはいけないという持論を本作でもぶち上げている。

52~3年頃には自宅にラジオ・ステーションを作りDJ、もちろんラジオ局は許可制なんていうことは知らなかった。連邦通信委員会に怒られてしまう。その後はプロのDJ、番組ディレクターとしてラジオ局で活躍。SPが消えかけていた時代から10数年は、SPレコード・レーベルも運営していた。



自宅の地下に25000枚とも言われる貴重なSPをコレクション。葉巻をくわえ、足&手拍子、リズムを取りながら、(もう一度確認しておく)1930年代までのカントリー、ブルース、ジャズをシャウトしながら楽しんでいるのだ。もちろん現在もレコード・ハンティングしたりラジオ番組を制作/DJしたりと音楽三昧の日々を送っているのだ。『さすらいのレコード・コレクター~10セントの宝物』はそんな世界的SPコレクターの物語を通して、アメリカ音楽/文化史の側面をしっかりと知ることが出来るのだ。チャーリー・パットン、ロバート・ジョンソン、サン・ハウス、カーター・ファミリー(彼らのレコードをラジオでオン・エアしたのはジョーが最初だ)ほか多くの貴重な音源が楽しめるほか、スクリーンには20~30年代のアメリカの様々なシーンも挿入されている。


配給:スリーピン
写真:(C)Cube Media 2003

<LIVE Info>【ニック・ロウ】


1960年代から英国音楽シーンで活動していたニック・ロウ。70年代にブレンズレー・シュウォーツのメンバーとして注目される。パブ・ロックというムーヴメントを巻き起こした。その後もいくつかのグループ、ソロ、そしてプロデューサーとして活動、わが国でもコアなロック・ファンに愛されている。デイヴ・エドモンズ、エルヴィス・コステロ、ライ・クーダー…、多くのアーティストたちとのワークスでも素晴らしい実績を残している。そんなニックが久々の来日。ライヴ後のリリースになるけど5年ぶりの新作がリリースされる。EP『トキオ・ベイ』。オリジナルのEPタイトル・チューン、「クライング・インサイド」。そしてカバー2曲。ビージーズの「ハートブレーカー」、クリフ・リチャードの「トラヴェリング・ライト」。きっと今回のステージでも披露してくれることだろう。


*2018年4月30日  Billboard Live TOKYO
ファースト・ステージ 開場15:30  開演16:30
セカンド・ステージ  開場18:30  開演19:30
*2018年5月1日  Billboard Live TOKYO
ファースト・ステージ 開場17:30  開演19:00
セカンド・ステージ  開場20:45  開演21:30
*2018年5月4日  Billboard Live OSAKA
ファースト・ステージ 開場15:30  開演16:30
セカンド・ステージ  開場18:30  開演19:30

【Char Live 2018 "Yaondayon"】


CharのGTRは大好きだ。彼がまだ高校生の頃からの知り合い。何度もインタビューした。1977年夏の日光霧降高原でのChar、BOWWOW、紫の3アーティストLIVEのMCも務めた。今年2月のBillboard Live TOKYOでのCharのステージを堪能。終演後バックステージでいろんな話をした。まさにシーンを闊歩する素晴らしきギタリストだ。そんなCharがまたまたYAONに帰って来る。彼は野外がすっごくマッチングするミュージシャン。DS古田たかし、BS澤田浩史、そしてゲストに盟友KBD佐藤準を招いてのスペシャル・ライヴ。こうご期待だ!!
*2018年5月20日(日)日比谷野外大音楽堂
開場16:00 開演17:00
https://www.red-hot.ne.jp/play/detail.php?pid=py16323


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