【インタビュー】HER NAME IN BLOOD、“自然な生き方”としてのバンド・遊び・筋肉

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■ 新メンバーのMAKIはスラッシュメタル四天王が超好き
■ だからスムーズ

── 『POWER』は新メンバーであるMAKIさん(Dr)が加入して初めてのフルアルバムになりました。制作していく中で、何か変わった部分はありましたか?

IKEPY:MAKIは、デモの段階から打ち込みじゃなくて実際に叩くタイプなんです。だから、レコーディングする前にセッションした曲もあるし、より生のドラムの感じが出てるんじゃないかなと。

MAKOTO:MAKIはいい意味でアナログ志向だったりもするんで、変に打ち込んできたりっていうのはなく。

DAIKI:まあ、簡単な打ち込みしかできないっていうのもあるんですけど(笑)。

── でも、そのアナログ的なアプローチが面白さを生み出すこともあるでしょうし。

MAKOTO:そうですね。IKEPYがちょっと話しましたけど、今回は新しいデモの作り方として、ある程度固まったところからドラムのパートを抜いて、クリックを聴きながらMAKIに実際に叩いてもらったモノをハメて、その上で新たなフレーズを足すようなこともして。変わった方法ですけど、やってみたら面白かったですね。

── MAKIさんは世代が少し下ですけど、音楽的なジェネレーションギャップがあったりはしないんですか?

DAIKI:それは意外となかったんですよ。彼はわりと古い音楽が好きで、スラッシュメタル四天王が超好き。だから、そこらへんは理解もスムーズだし。

IKEPY:観てきたアニメやマンガは違いますけどね(笑)。

DAIKI:そうそう、「えっ、NINTENDO64をやったことないの!?」とか(笑)。

MAKOTO:ただ、オレはヒップホップが好きだけど、アイツは嫌いだから、そこはケンカになります(笑)。

一同:ハハハハ。

DAIKI:その光景はよく見る(笑)。MAKIはまだ若いのもあって、好きな音楽に対する幅は僕らとちょっと違うんです。昔の自分たちを見てるような気持ちにもなるんですけど、その潔さが良かったりもしたり。

── 加入して1年ほどになりましたが、すっかり馴染んでるんですね。

DAIKI:今はメンバーの一員としての自覚を持って、思ったことはちゃんと言ってくれるし。安心して背中を任せられる存在になってきました。





── そして、『POWER』の内容についてもうかがっていきますが、まずはド直球なタイトルになりました。

DAIKI:バンド名より覚えやすいですからね(笑)。

── イメージが限定される怖さもあるのかなと想像したんですが、そのあたりは?

MAKOTO:でも僕たちとしては、“力”と言ってもいろんな力があるじゃないですか。ジャケットではフィジカルな側面が表に出てますけど、精神的な側面の“力”もあるわけで。だから、そんなに限定したつもりはないんですよ。

DAIKI:一見するとド直球だけど、いろんな含みがあるようになってるのかなと思ってます。

── 満場一致でこのタイトルに?

MAKOTO:これに勝つアイデアはなかったですね。

IKEPY:たしかに、他の候補は覚えてない(笑)。

── それは、タイトル曲「POWER」が持つ強さも込みでした?

DAIKI:もはや、IKEPYの強さかな?(笑)

一同:ハハハハ(笑)。

── このジャケットもそうですし、「POWER」のミュージックビデオや今回のアーティスト写真等も含めて、どこかしらニヤッとさせることが多いですよね。ハーネームは強靭なサウンドを鳴らしながら、こういった遊びの要素を拒まない稀有なバンドだと感じてます。


▲ニューアルバム『POWER』

MAKOTO:なぜか、みんなやりたがらないですよね。

DAIKI:まあ、遊びの延長で組んだバンドっていうのもあるんで(笑)。

IKEPY:海外のメタルバンドとかって、遊びの要素があるバンドが多いなって思うし。日本のメタルバンドはわりと硬派なバンドが多いですけど。

DAIKI:ウチらは、わりと普段からアホみたいなことを言い合ってるんですよ(笑)。そこで完全に硬派になるのも違うし、自分たちらしさを出したほうがいいだろうと。

── IKEPYさんも完全にマッスルモンスターみたくなってきましたけど。

IKEPY:そこも自然な生き方なんですよ。

── (笑)ちなみに、ツアー中もトレーニングは欠かさないんですか?

IKEPY:そうっすね。近くにジムがあれば行きますし。

MAKOTO:IKEPYは24時間やってるジムの会員なんで、フラッといなくなったと思ったら、いつもジムに行ってますね。例えば、ツアー中の移動日で夜中に現地へ着くと、他のメンバーはみんなで飯とか呑みに行くんですけど、IKEPYだけはジムに行ってたり(笑)。

── そのコントラスト、凄いですね(笑)。

MAKOTO:ホテルのロビーにベロベロになって帰ってきたら、ジムで小汗かいて颯爽としたIKEPYに会ったりします(笑)。





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