楽器と“共鳴”することで音を奏でる不思議な新弦楽器「SympaSizer S1」

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楽器フェアで異彩を放っていた、共鳴現象を利用して音を奏でるという不思議な弦楽器「SympaSizer(シンパサイザー) S1」がいよいよ発売。中谷インストゥルメンツが4月27日より受注生産での販売を開始する。

「SympaSizer S1」は、ピックや指で直接弦に触れて演奏するのではなく、外部からの入力音に弦が共鳴することで音を奏でる楽器。2016年に開催された「2016楽器フェア」で発表され、2017年12月から試験販売が行われてきた。まずは、そのサウンドを聴いてほしい。


この映像のサウンドは、エレキギターの音に「SympaSizer S1」を共鳴させたものだという。そこにエレキギターらしさはまったくない。インドの古典楽器シタールを思い浮かべる人の方が多いはずだ。

シタールに代表される共鳴弦のサウンドは魅力的な音響効果を生み出す。とはいうものの、こうした効果は共鳴弦を備えた特殊な楽器を演奏することでのみ得られるもので、カンタンに楽しめるというものではなかった。しかし、「SympaSizer S1」なら特殊な楽器や演奏経験なしで誰でも共鳴弦の魅力的なサウンドを楽しめるのだ。


▲ボディ内には13本の弦が張られており、これらが共振することで独特のサウンドを生み出す。外側には、ギター同様のチューニング用ペグが備えられている。

「SympaSizer S1」は、直接弾いて演奏するための弦を持たず、共鳴弦のみがボディ内部に張られている。そして、外部からの入力音に弦が共振することにより、共鳴弦特有のサウンドを奏でる。入力する音は、エレキギター、電子ピアノなどの電子楽器や音楽プレーヤーでOK。これらのオーディオ信号を入力することにより、種々の音程に調律された13本の弦が共振することにより、共鳴音を響かせる。また、特殊な形状のブリッジを使用することにより、共鳴弦の振動に複雑な高次倍音成分を付加。これにより、単純な音を入力しても、シタールのように複雑な高次倍音が付加された共鳴音を響かせる。楽器というよりは音響システムに近いイメージだ。

入力音から変換された磁気が、非接触でスチール弦に作用することで弦の共振を引き起こすのだが、ボディ部や空気の振動に共振させているわけではないというのも特徴の一つ。これにより、入力音をほとんど響かせずに共鳴音を鳴らすことができる。また、入力音と共鳴音を任意のバランスでミックスして出力可能、共鳴音のみ出力することもできる。

本体サイズは幅202mm×奥行148mm×高さ750mm(脚部展開時)。接続端子はInputとOutput(いずれもモノラル標準)およびDC In。電源はDC12V。

受注は4月27日(金)13時より開始。詳しくは販売サイトNAKATANI INSTRUMENTS Online Storeで。


▲SympaSizer S1の展示風景。楽器フェアでは入力用のギターや音楽プレーヤー、出力用のスピカーとともにセッティングされていた。

製品情報

◆SympaSizer S1
価格:184,000円(税別)
受注開始日:2018年4月27日(金)13時~
配送予定日: 通常、注文確定後2~3ヶ月程度(最新の情報は販売サイトに表示)
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