【インタビュー】ET-KING、聴く人それぞれにそっと寄り添ってくれる快心作『LIFE』

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■“LIFE”って言葉には命とか生活とか人生とか、いろんな意味がある
■みなさんの中の“LIFE”に置きかえてもらえるような一枚になったかな


――ET-KINGの音楽がリスナーに寄り添うものであることはこれからも変わらないですよね?

KLUTCH:目の前の人に届けるっていうのが実は一番難しかったりするんですけど、そこにダイレクトにメッセージが伝えれたら、いろんな人に伝わるのかなあって改めて感じました。

コシバKEN:ジャケットも僕らの事務所のガレージですし、ホントに僕らの日常を詰めこんだ一枚。僕らもこうやって歌をやらせてもらっていますけど、ホンマみなさんとなんも変わらないと思うんですよ。“LIFE”って言葉にも命とか生活とか人生とか、いろんな意味があると思うので、みなさんの中の“LIFE”に置きかえてもらえればいいし、置きかえてもらえるような一枚になったかな。

――長く聴き続けてきたファンはグループと一緒に歳を重ねている分、自分の歩みと重ねる部分も多いでしょうね。

コシバKEN:そうなったらメチャクチャ光栄ですね。「KLUTCH―!」って言っていた姉ちゃんが子供抱いて握手会に来たりね(笑)。娘さんが聴いてくれて「友達連れてきました」って言ってくれたりもするんで。長くやってきた意味がそこにあるのかな。


▲『LIFE』初回限定盤(CD+DVD)


▲『LIFE』通常盤(CD)

――それは活動を続けてきたグループだからこそなしえるものでもあるわけで。

KLUTCH:嬉しいですね、そういうのは。僕らも歳とっていくたびに考え方も徐々に変わっていきますよね。このアルバムもそうなんですけど、今の自分が表現できる言葉なりメッセージなりメロディをダイレクトに詰めこんでいるので、来年になったらまた違う表現方法になっているかもしれないですし、その辺も楽しいと思う。それを友達に手紙書くような感じで、同じ目線で伝えられたらうれしいです。

――『LIFE』についてさらに一言もらえれば。

コシバKEN:このインタビューを読んだ人にはホンマに一回聴いて欲しいです。7曲なんで、通勤通学ん時にちょうどいいぐらいの尺になっているし、これを聴き終わった後に今日一日頑張って行こうっていうふうになると思うんで。初回限定盤の特典DVDには、イトキンが入った六人では最後となった去年のツアーの映像が3曲入っていますし、僕らの人となりも見てもらえればいいかなと。

――そして来年には、グループ結成20周年が控えていますね。

コシバKEN:20周年なんで、感謝を届けられる大きなことをしたい。中々出来ないでしょ、20周年やりたくても。「ありがとうございます」ってちゃんと言いにいかないとバチ当たるなあ(笑)。なんで、たくさんの人に会いに行って直接ありがとうを言わせてもらって、楽しんでもらえる何かを考えています。

――記念の年を前に、今どんな気持ちで音楽に向かってますか?

KLUTCH:20代、30代半ばまでは訳もわかってなかったっていうか、とりあえずがむしゃらに音楽やってたんですけど、それ越えたぐらいからいろいろ余裕も出来てきて、自分のことというよりも周りの人への感謝の気持ちが強くなってきた。やっぱりこうやって音楽を続けられるのも周りの人の支えがあってのことなんで、そういう人たちにも元気になってもらえる音楽を作っていきたいなあっていう気持ちが強くなってきましたね、特にここ何年かは。

コシバKEN:一曲目の「ど真ん中」のKLUTCHのヴァースで、“遊びで始めたこの音楽が人を支える力になっているなら”ってあるんですけど、それを聴いた時に、そんな風に考えられるようになったな、たしかにと思って。そう考えられたのは、ホンマ、それこそTENNが亡くなってから。自分の考え方が変わるタイミングが、大事なものを失った時っていうのは残念ですけど、よりメンバー、会社を含め絆が深まったのは事実ですし、やっぱり仲間と家族と助け合い、分かち合いながらやっていくっていうことがありがたいなって感じられたんで。

KLUTCH:僕らも辛いこと乗り越えて、そんな状況の中でしか歌えない歌もあると思うし、いろんな人が元気づけてくれて、応援してくれたんで、今度は逆に元気ない人とか弱ってる人がいたら背中を押してあげれるような歌をどんどん作っていきたいですね。

コシバKEN:ただ、普段ハッピ着て歌っているのに、湿っぽく聴いて欲しくない。そこは俺らなりのライヴでずっとここまでやってきたんで、そこを体現していく新しいET-KING、でも変わらないET-KINGを出せていけたらいいなっていうのが20周年、21周年、22周年への目標です。


――その20周年、21周年……に向けて、まずは6月、7月にツアーで福岡、名古屋、東京、大阪をまわるんですよね。

コシバKEN:形としては目の前の人達に一生懸命歌うっていうことに変わりはないんですけど、先日、台湾でライヴをやらせてもらって、言葉が通じなくてもお客さんワーッてなってくれたんで、僕らが思ってるET-KINGを残しながら新しいことやってくっていうのもアリなんかなあって。一生懸命歌ったらなんか伝わっていくものがあると思ったし。

――ツアーラストの7月14日(土)の大阪・服部緑地には芝生のファミリー席も用意されるそうで。子供連れのファンもうれしいかと。

コシバKEN:そうなんすよ。ついこの前も、途中で子供が走り回っていて、「コラァ!歌う言うてるやろ。ちゃんと聴け」って(笑)。僕らはタイミングタイミングで結構野外のライヴをやってきて、外の方がやっぱ映えるんで、それこそ旅行がてら遠くの方からでも地元大阪でのET-KINGを観てもらえたら。あとは天気だけ。

KLUTCH:(コシバKENを指して)雨男なんで。

コシバKEN:まあでも伝説のライヴって意外と雨多いっすから(笑)。

――はは。ともかく、地元のノリと他とは自ずと違ってくるでしょうね。

KLUTCH:大阪は特にそうですね。親心的なところもあるんですかね。いいライヴパフォーマンスをしたらそれだけリアクションもらえるし、ちょっとスベるところがあったら厳しい声が飛んだり。

コシバKEN:ツッコミが早くて「今スベったじゃん」って無視できないぐらいの声量で言ってくるんで。そういう部分も観てもらいながら愛してもらえると嬉しいかなと。

――ちなみにその一週間前には東京代官山・UNITの公演が予定されてます。

コシバKEN:いや、ホンマ。代官山っすからね。ハッピ着て大丈夫かなあと。

KLUTCH:すぐ気が張るんで、東京に来ると。

コシバKEN:今日も六本木に行って、絶対普段は買えないパリパリしたサラダを買いましたから。東京にビビりまくって寄せて行きましたからね。

――そういうところでも東京に慣れつつ(笑)。

コシバKEN:そうですね……いや、19年やってる言うてんねん(笑)。

取材・文●一ノ木 裕之

リリース情報

『LIFE』
初回限定盤(CD+DVD)
XQMX-91002
¥3,240(税込)
通常盤(CD)
XQMX-1005
¥2,700(税込)
CD
01,ど真ん中
02.こっちこい
03.wonder for life
04.なんかいいね
05.新恋愛 played by OSAKA ROOTS
06.春の雨(interlude)
07.メッセージ
初回限定版 特典DVD(DISC02)
「えびす巡業~出稼ぎ篇~
大阪公演 アンコール映像

ライブ・イベント情報

<東名阪福ツアー>
2018年6月22日(金)開場18:15/開演19:00
【福岡】DRUM LOGOS
2018年7月1日(日)開場16:15/開演17:00
【名古屋】 Electric Lady Land
2018年7月7日(土)開場16:15/開演17:00
【東京】代官山 UNIT
2018年7月14日(土)開場15:00/開演16:00
【大阪】服部緑地野外音楽堂
★一般発売 4月28日(土)10:00~ ※ 大阪公演のみ、5月12日(土)10:00~

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