【インタビュー】ASH DA HERO、プロデューサーと語る新曲4作とBLITZワンマン「ASHとは何者なのか?」

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■今のタームは出会ったときのあの感覚に近い
■次のフェーズが来てるんです

──逆に「HERO」はビート感全開です。

ASH:この曲もほとんどデモのままですね。歌詞が先に出来てて、サウンド的にはPOPミュージックにしようと思ってたんですよ。ディズニー音楽みたいにコーラスがめちゃくちゃ入ってたり、アコーディオンの音色がキラキラした音楽。だけど、ふと“メロディックパンクをやりたい!”と閃いてね。そういえば、ASH DA HEROに2ビートの曲はなかったし、みんな好きだろ?ってチャレンジしたという。

▲「HERO」

レフティ:最初にデモを聴いたとき、“ああ、懐かしー。これだよね!”って思ったというか。僕がアレンジしたのはリードのテーマを考えたりとか、あとはこの曲、ギターソロがあるんですけど、それが……(笑)。

──速弾き入りの(笑)。

ASH:そうそう(笑)。曲はメロディックパンクなんだけど、ギターソロをドラゴンフォースみたいなスピードメタルにしたいねって話を2人でして。サポートギターの香取真人に「今、何してる?」って電話したら、「スタジオから結構近いライブハウスに居て、本番まで4時間くらい空いてます」っていうんですよ。「ギターソロを録ってほしいんだけど」って言ったら「行きます!」って(笑)。で、ソロ録ってハモリも入れてもらって、滞在時間15分くらい(笑)。絶対コピーできないメロディックパンクにしようぜ!っていうテーマはありましたね。

──2ビートが印象的だけど、全編をメロディックパンクで貫くアレンジとも違いますしね。

レフティ:そうなんです。これもまた面白いんですけど、2番Aメロはダブミックスみたいに仕上がっていて。デモ段階からスカとかレゲエの要素が入っていたんだけど、トラックダウンのときに聴いたら“あれ、ダブになってる?”と(笑)。

ASH:トシさんがオレらの意図を汲んでレゲエに仕上げてくれてて、「めちゃくちゃ最高じゃないですか!バッチリです」ってトラックダウンのスタジオで盛り上がった(笑)。

▲「STAY FREE」

──無料配布CDの「STAY FREE」は?

レフティ:デモはもう少しストレートだったよね。

ASH:歌詞とメロディーが強い曲だから、どうとでも出来ちゃうところがあって。正直、アコギでストロークしても成立するという意味では、逆にアレンジが難しかった。

レフティ:何を歌ってもASHになるっていうのは、そのままアレンジの自由度が高いっていうことだから、アレンジャーとしての真価を問われるところではあるんです。「STAY FREE」はメッセージ性という求心力が強い楽曲だけに、ちょっと攻めても大丈夫でしょうという(笑)。なので、曲頭の部分をアメリカンロックっぽくしたいなと思って、スリップビートっぽいリズムパターンとか考えてアレンジしていった曲ですね。ストレートさは担保しつつ、フックを付けていく作業でした。

ASH:ビックリしたんですよ、曲頭の部分。“このリズムでオレに歌わせる?! いいよ、やってやるよ!”みたいな(笑)。

レフティ:ASHの曲には歌メロのシンコペーションとまったく違うところにリズムが入ってるものも多いんですよ。そのなかでもこの曲は、しっかりフローしてグルーヴやビートを歌で出している。そのあたりは“すごい!”と思いながら、“ゴメン!”という気持ちも(笑)。でも、できちゃうからね。

ASH:歌の譜割りとミスマッチなリズムとかキメだということが、わからないようにしたかったんです。歌だけ聴いてると自然なんだけど、よくよくバックトラックを聴いてみたら“あれ? ASH、どういうリズムで歌ってるの?”みたいな。リスナーにはずっと歌を追っててほしいから、そういうふうに後から気づいてくれるのが正解だと思ってるんです。そのグルーヴを得るために、歌のリズムはミリ単位の試行錯誤をしますよ。

──この曲のボーカルレコーディング現場も見学させてもらいましたが、そのとき「ギターの刻みがクリックに正確すぎるから」という理由で、別のテイクとギターを差し替えてましたよね?

ASH:そうそう! 僕は歌録りのときにクリックを鳴らさないんですね。リズムは歌のなかにあるから。この曲はクリックに対してON過ぎるギターと歌が合わさると、体感として曲のテンポが速く聞こえるんです……言葉では伝えにくいところではあるんですけどね。香取のギターが機械のように正確だというストロングポイントがしっかりと出ていたんですけど、敢えて一番最初に録ったラフなテストテイクを採用したほうが、この曲にはマッチしていた。これも生の面白いところですよね。

レフティ:香取の一番ダメなところは上手すぎるところで、メロディックパンクを弾かせてもそうならない(笑)。ただ、逆にそれが、よくわからない感じでいいという発見もあったレコーディングでした(笑)。

▲2018年2月某日@都内某ミックススタジオ

──ツアーでは新曲4曲もプレイしているんですよね?

ASH:今回のツアーで初めて「STAY FREE」を披露して、全ヵ所で全曲やってます。「YELLOW FEVER DANCE」に関してはもう、限界を計るパラメーターみたいなものがあるとすれば、完全に計測不能です(笑)。客席が「YELLOW FEVER DANCE」待ちになっているような感じすらあるから。「HERO」はMCで「愛のあるサークルモッシュを作ろうぜ」って言うんですけど、みんながそれに応えてくれて、優しい輪のなかを楽しそうに走ってる姿が見える。袖のお客さんも笑顔でそれを観ていたりね。このツアーで4曲とも、僕らの手元を離れてみんなのものになっていることを感じてます。

レフティ:ASHの音楽ジャンルは多岐に亘るから、お客さんの楽しみ方も様々で。たとえば僕らがキッズだったころ、2ビートの曲が流れたら当たり前だったサークルモッシュも、そういうのを味わったことがないASHのお客さんと一緒に、新たな楽しみ方を作っていけるんですよね。

ASH:テーマパークのようなショウを作りたいんですよ。絶叫コースターに乗りたいやつもいれば、観覧車に乗りたいやつもいるでしょ。だから、サークルモッシュっていっても、優しくて思いやりがあってみんなでイエイ!ってなれる、そういう光景を作っていきたいのが「HERO」なんです。ASHのファンは思いやりに深い人が多いから、こちらもいろいろな遊びを提供できるわけで、本当に財産だなと思ってます。

──ツアーファイナルの赤坂BLITZは、ASHにとって過去最大のキャパになるわけで、そのフロアの楽しみ方も見どころのひとつですね。レフティもベーシストとして参加(※ライブ当日はキーボードやギター、DJを担当するなど、マルチプレイヤーとして出演)されますが。

レフティ:今のメンバーのグルーヴがすごくいいんですよ。曲はライブを経て育っていくものだし、BLITZでは僕もそこに乗っからせてもらうわけだから頑張りますよ。

──では、ASHとレフティの関係性を明かすロングインタビューの最後に、何か言っておきたいことがあれば。

レフティ:つい先日、ASHと2人でブルーノ・マーズの来日公演を観に行ったんですよ。現在の音楽エンターテイメントの最高峰のライブだと思ったんですね。で、今回のインタビューの最初のほうでも世界について話しましたけど、こういうアーティストと肩を並べてやっていくことを考える切っ掛けにもなったんです。

ASH:今後間違いなくレジェンドと言われる人のライブを、今、観ることができてよかったよね。それを純粋に楽しめたかというと、僕には少し違う感情が芽生えたというか、いろんなことを思い知らされてしまったところもあって。

レフティ:僕らがそこまで上り詰めていくために何をするかを考えたんだけど、やっぱり作り続けるしかないし、自分をアップデートしていくしかない。そういうことをASHと話したんです。

──それはいい刺激になったということでしょうし、そう思えたのは“世界に追いつけない”と感じてしまったあの頃とは違うということでもありますよね。二人にとって三度目の転期が訪れているということでもあるんでしょうし。

ASH:本当にそう。追いつけないとは思わない。むしろ距離が測れた気がしたんですよ。「とにかく最強のHEROを目指すんだ」って話したし、3月にHYDEさんのイベントに2人が参加したとき、「今のタームは、出会ったときのあの感覚に近い。次のフェーズが来てる」ってことも話したばかりで。

レフティ:できる気がしちゃってるんですよ。最高のマスターピースを作ることだったり、スタジアムでライブをやることだったりを。どうしても大きなビジョンが離れないんで。

ASH:心ないやつらから嘲笑われたりバカにされたりするかもしれないけど、オレはメディアを通して言っておきたいですね。いつの時代も、時代を動かすのは根拠のない自信だぜって。

取材・文◎梶原靖夫(BARKS)

■<ASH DA HERO SPRING TOUR 2018「STAY FREE」ファイナル>

2018年4月29日(日) マイナビBLITZ赤坂
開場 17:00/ 開演 18:00
▼チケット ※当日券
16:00~会場にて販売決定
¥4,500-(ドリンク代別)
▼「STAY FREE」CD受け取り方法
来場者限定プレゼントCD『STAY FREE』引き換え窓口は会場内物販スペースの隣になります。
※FCチケット購入者の方は、オリジナルチケットへの引き換えも同時に行います。
※本公演のチケット提示が必要になります。
※先行物販開始と同時刻の15時よりお引き換えいただけます。
▼先行物販情報
4月29日 15:00~先行物販開始予定
※当日の状況により、販売時間が前後する場合がございます。
※通信販売については未定です。

■マイナビBLITZ赤坂にてCDシングル3枚同時発売


▲「STAY FREE」
XQCR-1102 来場者無料配布CD


▲「HERO」+ ASHデザインTシャツ
XQCR-1103 ¥3,000


▲「ALIVE」+ ASHデザインTシャツ
XQCR-1104 ¥3,000


▲「YELLOW FEVER DANCE」+ ASHデザインTシャツ
XQCR-1105 ¥3,000

■<ASH DA HERO 2MAN SHOW SERIES 2018 CONNECT X>追加公演

【ACT.8】
2018月5月15日(火) Shibuya TSUTAYA O-WEST
OPEN18:30 / START19:00
出演:ASH DA HERO × Brand New Vibe
【ACT.9】
2018年6月19日(火) Shibuya TSUTAYA O-WEST
OPEN18:30 / START19:00
出演:ASH DA HERO × Lenny code fiction
▼チケット
オールスタンディング 4,500円(税込/D代別)


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◆【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES”
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