【ライブレポート】澤野弘之、ワンマンライブ<[nZk]005>を開催。13組のゲストボーカルとともに放った圧倒的なパフォーマンスに約4,500人が熱狂

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劇伴作家、澤野弘之のワンマンライブ<澤野弘之 LIVE [nZk]005>が、2018年5月13日(日)にパシフィコ横浜 国立大ホールで開催された。

◆澤野弘之 画像(全8枚)

澤野にとってこの日のライブは、今年2月の<SawanoHiroyuki[nZk] LIVE「2V-ALK」>(Zepp DiverCity)からは約3ヵ月ぶりとなるが、LIVE[nZk]シリーズとしては、2016年11月の<[nZk]004>(TOKYO DOME CITY HALL他)から約1年6ヵ月というインターバルを経ての開催となった。パシフィコ横浜 国立大ホールは、2014年7月の『機動戦士ガンダムUC』の記念コンサート<GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 機動戦士ガンダムUC FILM&LIVE the FINAL “A mon seul désir”>で出演したこともあって、彼にとって思い出深いコンサートホールのひとつだが、単独公演としては初で、最大キャパシティとなる。ゲストボーカリストも澤野作品でおなじみのシンガーを中心に過去最多13組が参加することが事前にアナウンスされ、約4,500人完全ソールドアウトとなった会場は開演前から大きな期待感に満ちあふれていた。

ライブは、直前に澤野が自身のSNSで予告していたとおり、冒頭からテンションの高いラウドロック系ナンバーを立て続けに投入。ボーカルのYosh(Survive Said The Prophet)が“生きているのか、横浜!”と煽ると、観客は大きな歓声と拍手で応える。彼の強烈なアジテーションによってパシフィコ横浜はライブハウスのような雰囲気に変わり、それに呼応するように澤野のピアノも躍動感を増していく。



1回目のMCで、澤野が“ライブの最初から感動しました。今日はみなさんと楽しみたいです”と観客に想いを伝えると、「The Reluctant Heroes」「Before my body is dry」「DOA」など、ライブの定番曲を披露。パワフルな歌声を聴かせるEliana、激しいラップを畳み掛けるDavid Whitaker、伸びやかな歌声を響かせるAimee Blackschlegerなど、ボーカリストたちもそれぞれの特徴を生かして澤野の多彩な楽曲に彩りを添えていた。

再びのMCでは、澤野らしい軽快な語り口で、以前海外で行ったMV撮影の裏話を披露すると、会場から大きな笑いが起こる。完成度の高いステージと澤野の飾らないMCのコントラストも、彼のライブの醍醐味のひとつだ。アグレッシブな展開となった序盤から一転して、中盤は「ninelie」「Cage」など、しっとりとしたミディアム/スローナンバーで構成。『機動戦士ガンダムUC』のテーマソングであり、澤野の代表曲のひとつでもある「RE:I AM」でのAimer(Vo)の存在感は圧倒的で、繊細だが、芯が1本通ったような力強さのある歌声に、観客は体の動きを止めて、1音1音に聴き入っていた。

ライブは終盤に向けて再びギアを上げる。「A/Z」「aLIEz」などのシングル曲でテンションを上げると、本編の最後はDo As Infinityと「化身の獣」「ALIVE」を披露。2月にリリースした彼らのアルバム『ALIVE』のサウンドプロデュースを澤野が担当したことがきっかけで、この共演が実現したのだが、この特別なコラボレーションに観客も拳を突き上げながら熱狂していた。




澤野の再登場を求めるアンコールが会場に響き渡ると、ステージ中央に白いベールが降ろされ、最新シングル曲の「Binary Star」がライブで初披露された。壮大なバンドサウンドとUruの透明感と艶のある歌声、さらにわずかに姿が見えるベールの中で歌唱するという演出が相まって、ステージには神秘的な空間が作り出されていた。


アンコール時のMCでは、今後の活動とともに、この日の来場に対する感謝と次のライブ開催への決意を語ると、温かい拍手が会場に響き渡った。最後は「sh0ut」「Barricades」とアッパーなナンバーを続けて披露。観客の大合奏が起こり、会場のボルテージも最高潮に登りつめた。

ヘヴィなギターリフが轟くラウドロックや美しいメロディが胸を打つバラード、アーバンな香りが漂うグルーヴィな曲、キャッチーな旋律を聴かせるポップス系ナンバーなど、澤野の音楽性の広さを見せた26曲を終え、全出演者とともにカーテンコールを行うと、彼はひとりピアノのもとに戻る。再び鍵盤と向き合った澤野は、ステージ上に美しい情景を描くように、繊細なタッチで1音1音を紡いでいく。静かな情熱が込められた独奏が終わると、約4,500人の歓喜の声を受けながら、澤野は約3時間に及んだ濃厚なステージを後にした。


これまでの単独ライブと同じように、この日も観客と一体になって幸福感あふれる空間を作り上げた澤野。彼の本分は映像作品を彩る劇伴を生み出すことであるのは間違いない。ただ、この日の澤野と観客の万遍の笑顔を見ていて、ライブもまた、澤野にとってクリエイターとして欠かすことができない大事な場所であるということを確認することができた。

取材・文:鈴木健也(BARKS)
撮影:Taichi Nishimaki

<澤野弘之 LIVE [nZk]005>

2018年5月13日(日)
パシフィコ横浜 国立大ホール

出演:澤野弘之 
ゲストボーカル:Aimee Blackschleger、Aimer、Benjamin、Cyua、David Whitaker、Do As Infinity、Eliana、Gemie、mizuki、mpi、Tielle、Uru、Yosh

セットリスト

M-1 D + T→BLOOD oF thE DRAGON (Vo.Yosh)
M-2 The Brave (Vo.Yosh)
MC
M-3 The Reluctant Heroes (Vo.mpi)
M-4 friends (Vo.mpi)
M-5 BRAVE THE OCEAN (Vo.Eliana)
M-6 Before my body is dry (Vo.Eliana&David Whitaker) 
M-7 Battle Scars (Vo.David Whitaker)
M-8 (Grenzlinie Vo&Pf Ver)→ Rё∀L (Vo.Cyua)
M-9 Tide Over → DOA  (Vo.Aimee Blackschleger)
M-10 Light your heart up (Vo.Aimee Blackschleger)
M-11 Roller Coaster (Vo.Gemie&Benjamin)
MC
M-12 Aesthetic【emU ver.】 (Vo.Gemie)
M-13 RE:I AM (Vo.Aimer)
M-14 Next 2 U (Vo.Aimer)
M-15  ninelie (Vo.Aimer) 
M-16 Cage (Vo.Tielle)
M-17 Amazing Trees (Vo.Tielle) 
M-18 A/Z (Vo.mizuki) 
M-19 aLIEz (Vo.mizuki) 
M-20 Next of kin (Vo.Benjamin) 
M-21 mio MARE<2v-alk_v> (Vo.Yosh)
M-22 化身の獣  (Do As Infinity)
MC
M-23 ALIVE  (Do As Infinity)

En1 Binary Star (Vo.Uru)
MC
En2 sh0ut (Vo. Tielle&Gemie)
En3 Barricades (Vo. Yosh&mpi&Gemie)
En4 piano solo

SawanoHiroyuki[nZk] 6th single「Binary Star/Cage」

■期間生産限定盤A(CD+DVD)
価格:¥1,500(税別)
品番:VVCL-1203

■期間生産限定盤B(CD+DVD)
価格:¥1,500(税別)
品番:VVCL-1205

■通常盤
価格:¥1,250円(税別)
品番:VVCL-1207

収録内容
M1「Binary Star」by SawanoHiroyuki[nZk]:Uru
※TVアニメ『銀河英雄伝説 Die Neue Thes』オープニングテーマ
M2「Cage」by SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle
※『実物大ユニコーンガンダム立像』テーマソング
M3「Roller Coaster」by SawanoHiroyuki[nZk]:Gemie
M4「Amazing Trees –extended ver.-」by SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle
M5「Binary Star(instrumental)」
M6「Cage(instrumental)」 他

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