【インタビュー】Nozomu Wakai's DESTINIA「これは、世界を視野に入れて作った作品」

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2018年5月23日に発売となるNozomu Wakai's DESTINIAのアルバム『Metal Souls』は、新世代ギター・ヒーロー若井望が提示する、1980年代を思わせる正統派ヘヴィ・メタルと21世紀のモダン・サウンドが合体し強靱なものとなった“クラシック・モダン”ハード・ロック/ヘヴィ・メタルだ。

◆若井望映像&画像

ロニー・ロメロ(ヴォーカル/リッチー・ブラックモアズ・レインボー、ローズ・オブ・ブラック)、トミー・アルドリッジ(ドラムス/オジー・オズボーン、ホワイトスネイク)、マルコ・メンドーサ(ベース/ブルー・マーダー、ホワイトスネイク)という最強の布陣で臨むサウンドは、我々の“Metal Souls=鋼鉄の魂”を揺さぶってくる。

ヘヴィ・メタルのDESTINIA=運命を担う者たちが向かう道を指し示すインタビュー、まずは若井望に語ってもらおう。


──『Metal Souls』はどんなところからスタートしたのですか?

若井望:レコード会社や周囲環境などが大きく変わったことで、ゼロから自分の音楽を見つめ直すことになったんです。それとほぼ同時期、2016年にレインボーが再結成するという出来事がありました。僕は元々リッチー・ブラックモアからハード・ロック/ヘヴィ・メタルの世界に入門したんで、すごく注目していました。で、新生レインボーのシンガーがロニー・ロメロでした。彼は本当に素晴らしいシンガーで、僕と同世代ということもあって、感銘を受けました。新しい音楽の構想を練るにあたって、シンガーはどうする?...と考えると、やはりロニーに興味がありました。それで彼が<ラウド・パーク16>にローズ・オブ・ブラックの一員として来日するというんで観に行ったんです。とんでもない歌唱力で、それなのに実際に会ってみるととても明るい良いキャラクターで、もう「ダメ元で一緒にやりたい!」とオファーすることになりました。デモも聴いてもらって、彼も乗り気になってくれて、プロジェクトがスタートすることになったんです。ロニーが歌ったデモが完成して、これをさらに最高のものにするには?...と考えたとき、頭に浮かんだのがトミー・アルドリッジ(ドラムス)とマルコ・メンドーサ(ベース)でした。それで彼らにオファーを出したところ、興味を持ってくれて、プロジェクトがスタートしました。

──レコーディング作業はどんなものでしたか?


若井望:ロニーもトミー、マルコ、僕もそれぞれ別の国に住んでいるんで、まず僕がほぼ完成形に近いプリプロダクションを作って、各々のメンバーに送りました。初期の段階でスペインまでロニーに会いに行って、DESTINIAがどんな方向に向かうべきかを含めて、かなり深く話し合いました。トミーとマルコにも最初に説明しました。何故こういうスタイルでやるのか、何故あなた達にオファーをするのか。自分の志すクラシック・モダンのサウンドに、何故あなた達が必要なのか。彼らは単なるセッション・プレイヤーでなく、まるでバンドを築き上げるように貢献してくれました。トミーは全体のサウンドにもこだわりがあって、はっきり明確なアドバイスをくれるのが良かったです。マルコも「トミーのドラムスはこんな感じだから、俺はこういう風に弾いたら良いと思う」とかね。トミーとマルコは別々にレコーディングしたのに、まるで目を合わせながら録ったようなノリがありました。これこそがリズム・セクションの極みというものだと感動しました。DESTINIAは僕のプロジェクトであるのと同時に、参加したみんなのプロジェクトでもあったんです。

──ギター・プレイやサウンドにはどんなこだわりを?

若井望:まず何よりも音がデカイです。僕は曲を書くときにシンセサイザーのパートまで念頭に置いているんですが、ミックスを担当したフレドリック・ノルドストロームが「ワカイのギターはすごく良い。良いものは音量を上げるべきだ」って(苦笑)。ギター・ソロはインプロヴィゼーションの要素が増したと思います。かつてはソロのフレーズは入念に考えて、頭の中にある正解をコピーする作業でした。でも今回はアドリブの要素が強くて、その瞬間まで自分でもどの方向に行くかわからない。右に行くのか左に行くのか...ハプニングの要素を取り込みたくて、即興のソロが多くなりました。そのぶんテクニカルなプレイとか速弾きとかは若干少なくなっているかも知れませんね。

──『Metal Souls』は若井望というアーティストのキャリアにおいて、どんな役割を果たすことになるでしょうか?


若井望:一言で表すのは難しいけど、自分を代表する作品になったと思います。世界のメタル界に対する、名刺代わりのアルバムですよ。このアルバムで世界に打って出ることは最初から考えていたし、当初から世界を視野に入れて作った作品でした。トミーとマルコはアメリカ、ロニーはスペイン、僕は日本でレコーディングしたし、ミックスはスウェーデンのイェーテボリでフレドリック・ノルドストローム、マスタリングもスウェーデンでイェンス・ボグレンがやっています。だから昔みたいな“日本人アーティストが世界進出”という感覚ではなく、当初からグローバルな規模のアルバムだったんですよ。

──今後の活動予定を教えて下さい。

若井望:『Metal Souls』は日本だけでなく、ヨーロッパでもリリースされるし、これを機に世界レベルでアーティスト若井望とDESTINIAというバンドを認知してもらって、それからライヴで支持層を拡げていきたいですね。それをワールド・ツアーに繋げていって、ワンステージ上のアーティストとして活動できるように、目標をひとつひとつ実現していくつもりです。

取材・文 山崎智之


Nozomu Wakai's DESTINIA『METAL SOULS』

2018年5月23日発売予定
【通販限定 直筆サイン入り写真付き初回限定盤CD+ボーナスDVD+若井望デザインTシャツ+フォトカード5枚セット】¥8,000+税
【初回限定盤CD+ボーナスDVD】¥3,500+税
【通常盤CD】¥2,500+税
※日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.Metal Souls
2.Rain
3.The End of Love
4.Promised Land
5.Take Me Home
6.Raise Your Fist
7.Be a Hero
8.Metamorphosis
9.Cross The Line
10.JUDGEMENT DAY
11.Ready for Rock(初回限定盤ボーナストラック)
DVD
ミュージックビデオ:
◎Metal Souls
・インタビュー映像
・ビハインド・ザ・シーン:
◎アルバム制作風景
◎ミュージックビデオメイキング

【メンバー】
若井 望(ギター)
ロニー・ロメロ(ヴォーカル)
マルコ・メンドーサ(ベース)
トミー・アルドリッジ(ドラムス)

◆Nozomu Wakai's DESTINIA『METAL SOULS』レーベルページ
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