【ライブレポート】彩冷える、「僕たちは君たちの美化されている“彩冷える”を超えるために立っている」

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彩冷えるが5月7日(火)と8日(水)の2日間に渡り、東京・TSUTAYA O-EASTにて<彩冷える感謝祭’18>と題したワンマンライブを行った。

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彼らがワンマンを行うのは2010年に活動休止して以来、実に8年ぶり。1日目の公演は、「会いたかったぜ東京! 始めようか!」という葵(Vo)の第一声とフロアに降り注ぐ銀テープが眩しい「TheMe」から幕を開けた。ここから8年ぶりのワンマンということを微塵も感じさせないほどの演奏と歌唱力でファンを楽しませていくこととなる。

そのまま「Cubic’「L/R」ock」と「Shine」を披露すると、フロアからは拍手が沸き起こる。それを見た葵は感極まった様子で、「やっとこの言葉が言えます。こんばんは、彩冷えるです! 今回、こうやって8年ぶりに感謝祭というのができるのは、何より君たちが背中を押してくれたおかげです。もうね、“ありがとう”以外に見つからないんですけど、これ以上の言葉は音楽で伝えていきます」と「桜舞う季節に」を紹介。その後も「合鍵」や「サヨナラ」といった、彩冷えるが得意とするミディアムナンバーを感情豊かに表現していく。曲が終わるや否や、先程よりも大きくなる歓声に両手を広げて受け取るそぶりを見せる葵。その横で夢人(G)も同じポーズを決める。彩冷えるに途中加入した夢人はメンバー最年少というだけあって、年月が経ってもここではいつまでも末っ子のように無邪気なままだ。


「今回の感謝祭、みんなのおかげで実現したライブということで彩冷えるの好きな曲ランキングを募集しまして、その中からトップ20を今日と明日で必ず演奏します。色々な時代の曲をやるんで楽しんでいってほしいんですけど、今日しか来られない人はごめん。全部で70曲ぐらいかな、全部やりたいんだけど、そこは来世で(笑)」と、ジョークを交えて語る葵。また、惜しくもランキング外となった楽曲タイトルを挙げながら、「今後、僕たちがどうなっていくかはわかりませんけど、ステージに立つ機会があったとしても今日のセットリストは二度とないんじゃないかな」と力強い言葉を残す。そして、8年の間にイベント・ライブには2回出演したものの、他のメンバーがほとんど喋っていないことから、それぞれにも話を振っていった。


「これだけの人が来てくれるっていうのは感謝しかないです。色々な曲をリハーサルでやっていたけど自分が思っていた以上に感傷深いというか。懐かしいなという意味も含めて、色々な曲が色々な人に愛されてやっていたんだなって。今もやりながら思っているんですけど」ーーケンゾ(Dr)

「8年の間に個々で活動しながら色々な経験を踏んで、こうして8年後に集まったときにそれぞれが経験を積んでいるからすごくパワーが大きくなっていて。8年待たせた分、今日は楽しませて帰ろうと思うので楽しんでいって下さい」ーータケヒト(G)

「彩冷えるの曲を聴けなかった時期がすごく長くて。聴くと自分たちがみんなと一緒に作ってきたものや歩んできたものが壊れてしまったものっていうのを突きつけられた気がして。でも、こうやってみんなとライブができて本当に幸せです」ーーインテツ(B)


溢れる想いを音に変えて。だからといってしんみりとしたムードで進むわけもなく、中盤では扇り文句を挟みながら「十六夜風」「0010」「三秒」といった暴れナンバーを立て続けに披露していったのだった。そのことから、今回は8年ぶりのワンマンというよりも、長く続いたツアーが今日をもってファイナルを迎えたような錯覚を覚えた。そんな中、「インディーズで活動していた頃のように5人だけのやりとりでここまで進めてきました。5人だけで色々なことを進めるのがすごく楽しくて。昔から、うちは個性がバラバラなんですよ。好みも考え方も本当に違うんですけど、だから、うまく回せるのかなって。今また、この5人で1から進んだりしたらすげぇもんできそうだなって」と自分たちの秘めたる可能性に想いを馳せるシーンも。

「ブラウニー」演奏の際には「僕たちの個性が爆発している曲」と自ら評価。その上で「色々なことがこの2018年までに僕たちにありましたけど、結果、それぞれがやりたいことをやれている今がある。あのまま、もしも僕たちが全員で彩冷えるを続けてきたとしたら、今、解散していたかもしれない。そう考えると、活動は止まってしまったかもしれないけど、それぞれに色々なパワーを得て、こうして組み合わすことができた今が、もしかしたら正しかったのかなって思うようにしています。みんなが今日のステージを見てどう判断するかわからないですけど、僕個人的には8年前よりも楽しいし、心強いし、僕自身も良い歌を歌えていると自信を持ってここで言えるかな」と葵は真っ直ぐに前を見据えて話していた。


「本当に悲しい思いをたくさんさせました。“ごめんね”ばかりしか言えなかったと思うんですけど、今日の天気みたいに長く降り続いた雨も必ず晴れるときがくる。もしかしたら、僕たちの雨は今日上がるんじゃないかなって。雨が上がったら一緒に虹をかけましょう。葵、夢人、タケヒト、インテツ、ケンゾの5色と、俺たちを支えてくれるすべてのスタッフで1色、そして君たちで1色。7色で素敵な虹をかけられるように、この曲を最後に歌います。聴いて下さい、「七色の空のオクターブ」。」どこまでも澄み切った音はすがすがしく、聴いていて心が浄化されるようだった。

アンコールでは、ファンのみんなへ感謝を込めてライブ終演後にハイタッチ会をやることが告げられる。「戦える自信がなければ(ステージに)上がりません。僕たちは君たちの美化されている彩冷えるを超えるために立っていたりもします。彩冷えるイコール、悲しいなっていう気持ちが今日で少しでも楽しいっていうっていう気持ちに変われば、ライブをやった意味があるのかなって思います。今日で足りない人はまた明日おいで。明日も良い景色を見せてあげる」そして「スリートイブ」と「デジタルネバーランド」を演奏し、1日目は終わりを告げた。


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