BiSH、横浜アリーナ12,000人の前で決意表明「ここで終わりじゃない。ここからぶちかましていきます」

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BiSHが、2018年5月22日に横浜アリーナにてワンマンライブ<BiSH "TO THE END">を開催した。

◆BiSH 画像(全8枚)

横浜アリーナは、“楽器を持たないパンクバンド”BiSHにとって過去最大キャパシティで、現状キャリアの最高点と言えるステージ。ここでBiSHがどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、注目が集まっていた。

開演時間を少し過ぎたころに客電が落ちると、CGを使った重厚な映像と英語のナレーションによるメンバー紹介ムービーがステージ上のモニターに流される。映像はクールな質感だが、そこは、これまでもファンの予想をはるかに超える活動をしてきたBiSH。メンバーそれぞれに、セントチヒロ・チッチ=孤高のドラゴン、アユニ・D=完全無欠のD型ロボット、ハシヤスメ・アツコ=鋼鉄メガネ、アイナ・ジ・エンド=酒灼けハスキーボイス、リンリン=狼家族、モモコグミカンパニー=三代目は物書き、という特性を表しながらもユーモアあふれるキャッチコピーをつけて、いきなりオーディエンスの笑いを取っていた。

ライブは、「BiSH-星が瞬く夜に-」で開幕。“ついてこい!(モモコ)”、“BiSHが横アリに来たぞー!(アイナ)”と煽りながら観客との一体感を高め、最後には大合唱を起こした。その勢いのまま、「ヒーローワナビー」「PAiNT it BLACK」「HiDE the BLUE」などハードなバンドサウンドの楽曲を畳み掛け、メンバーの激しいパフォーマンスにオーディエンスも振り付けを合わせたり、拳を挙げて呼応していく。

序盤のアグレッシブなセットリストで会場のボルテージを高めたところで披露されたのは、エモーショナルなメロディを聞かせる「オーケストラ」。感情的な歌声が会場全体に響き渡り、表現力豊かなダンスで魅せていく。続く「Life is beautiful」はBiSH初のラブソング。彼女たちらしいストーリー性のあるダンスと美しいメロディで観客の心をぐっと掴んでいた。

中盤になると、BiSHは再びギアを上げていく。「GiANT KilLLERS」「MONSTERS」「OTNK」といった、ハードなギターサウンドとスピーディなドラムが轟く攻撃的なナンバーを連投し、勢いあふれるパフォーマンスを披露。観客のテンションもどんどん上がっていく。歌とダンスという自分たちの体から放てるものだけを武器に、横浜アリーナの巨大なステージに挑む。これまでライブハウスを主戦場に実力を磨いてきたBiSHの強い意志が感じられるとともに、特別な演出がなくても完成度の高いステージが見せられる彼女たちの実力の高さを証明しているようにも見えた。

その後も「My landscape」や「JAM」「プロミスザスター」などでエモーショナルなメロディを存分に聞かせれば、「SMACK baby SMACK」や「ウォント」「ファーストキッチンライフ」などのアッパーな楽曲で会場を沸かせるという緩急をつけた構成で、一瞬も目を離せない圧倒的なステージを作り上げていった。本編最後は、メロコア系ナンバーの「beautifulさ」でポジティブなメッセージを会場に放って、メンバーはステージを一度後にした。

BiSHの再登場を願う観客の声が会場に広がると、同時にスマホの照明が灯されて、観客席にはたくさんの光の粒がきらめく美しい光景が作られた。そんなオーディエンスの熱い気持ちが送られたステージにメンバーが再び登場すると、今秋に全国10ヵ所を巡るツアーを開催することを発表。モニターに会場名が現れるたびに、大きな歓声が上がった。

「みなさんの人生を豊かにします」 アユニ・D

「私の大事な人たちがライブをした横浜アリーナでライブができて嬉しい。メジャーデビュー当初は東京ドームでライブをすることは夢の夢でした。でも、今は夢の夢ではなくなってきている気がします」 リンリン

「横浜アリーナは個人的に立ちたかった場所だったので、めっちゃ楽しみでした。でも、立ってみたい場所はまだまだあります」 ハシヤスメ・アツコ

「これからが力の見せどころです。みなさんを打ち負かしていきたいです」 モモコグミカンパニー

「こんなに多くの人が一緒に振り付けをしてくれたり、歌ってくれるとは思わなかったです。これからも精進します」 アイナ・ジ・エンド

「(イベント名は)<TO THE END>だけど、ここで終わりじゃない。ここからぶちかましていきます」 セントチヒロ・チッチ

メンバーは、ぞれぞれ横浜アリーナへの思い、観客への感謝、そして将来への強い思いをじっくりと語った。

この日の最後を飾ったのは、“ここにいるすべての人に愛を込めて”というメッセージとともに歌われた「ALL YOU NEED IS LOVE」。メンバーは1つひとつの言葉に感情を込めながら表情豊かな歌を聴かせ、最後はメンバー同士もファン同士も肩を組んでジャンプをくり返して、会場を大きく揺らした。BiSHのキャリアにとって1つの重要なポイントとなった横浜アリーナ公演は、6人と12,000人のとびきりの笑顔が咲き誇る美しい情景を描いて幕を閉じた。

取材・文:鈴木健也(BARKS)









BiSH "TO THE END"セットリスト

2018年5月22日 横浜アリーナ

M01 BiSH-星の瞬く夜に-
M02 ヒーローワナビー
M03 PAiNT it BLACK
M04 HiDE the BLUE
M05 SCHOOLYARD
M06 社会のルール
M07 オーケストラ
M08 Life is beautiful
M09 GiANT KilLLERS
M10 MONSTERS
M11 OTNK
M12 My landscape
M13 SMACK baby SMACK
M14 生きててよかったというのなら
M15 JAM
M16 ウォント
M17 ファーストキッチンライフ
M18 スパーク
M19 プロミスザスター
M20 DA DANCE!!
M21 beautifulさ
encore
EN01 ALL YOU NEED IS LOVE
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