【対談】奈緒(アルルカン) × 玲央(lynch.)、「本気でぶっ倒しに行くつもり」

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アルルカン主催ツーマンライヴ<laughing in the dark>が6月10日(日)、lynch.を迎えてTSUTAYA O-EASTで開催される。これを記念してBARKSでは両バンドの主軸的な存在でありギタリストの玲央(lynch.)と奈緒(アルルカン)の対談を実施した。

◆奈緒(アルルカン) × 玲央(lynch.) 画像

いわゆる“名古屋系”と称されるlynch.とアルルカンだが、意外にも名古屋時代の接点はないに等しい。しかし、奈緒曰く、「ずっと目標にしてきたバンド」がlynch.であり、「ギターは、そもそもレギュラーチューニングで使用されることを前提に設計されているから、ダウンチューニングは邪道」という概念を木っ端微塵に打ち砕いてくれたのが玲央のサウンド&プレイだったそうだ。

対談は、お互いの印象から、名古屋シーンの悪しき上下関係、解散しないバンド運営の秘術、最近の生意気なバンドなど実に様々。経験談が土台となった2人の発言は説得力に溢れて、すべてのバンドマン必読の内容となった。ツーマンの前哨戦となるトークセッションが生んだものは共鳴する両者の極上のグルーヴ。念願叶って実現するlynch.とのツーマンライヴが、アルルカンに大きな化学変化をもたらすことは間違いない。

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■“仏の玲央”と言われるほど
■すごいって話しか聞かなかった──奈緒

──意外な組み合わせの対バン企画だなって思ったんですけど、そういえば出身が同じなんですよね?

玲央:でも名古屋は奈緒くんだけかな?

奈緒:僕だけですね。僕、もともとアルルカンの前に名古屋でバンドやってたんで。もっと言ったら僕、出身は岐阜なんですけど。

──ちなみに名古屋では接点はなく?

奈緒:なかったです。でも高校生の頃にHOLIDAY(名古屋のライヴハウス)とビッグボス(名古屋の楽器店)で玲央さんをお見かけしたことがあって。「あ、lynch.の玲央さんや!」って。

▲奈緒(アルルカン)

──有名人です(笑)。玲央くんが奈緒くんの存在を知ったのは?

玲央:実は僕らがインディーズの時にレコーディングしていたスタジオのマスター兼エンジニアさんから奈緒くんのことは聞いてたんですよ。「こういうおもしろい子がいるんだけど」って。当時彼はアルルカンの前のバンドで活動してて、「今度東京で新しいバンドをやるらしいから、もし困ったことがあったら助けてあげて」って。

──会う前から存在は知っていたと。

玲央:はい。それでアルルカンのことを知って「どんなバンドなんだろう?」と思っていろいろ情報を集めたんです。それこそCDも買って聴いたし。そのエンジニアさんに頼まれたからにはちゃんとバンドのことを知らないと……と思って。

奈緒:ありがとうございます。

──素晴らしい先輩です。

玲央:で、音を聴いて「このバンドは売れるな」って思いました。だから僕が助ける必要はないなと思って、そこで接点を作る機会がなくなってしまったんですけど。

──ちなみに当時の奈緒くんにとってlynch.の存在は?

奈緒:そもそも僕がアルルカンを組むきっかけになったバンドってlynch.なんです。昔の僕はL’Arc-en-CielとかJanne Da Arcとか、メロディ主体でサウンドもそこまで重くないバンドが大好きで。でも高校の時に同級生とE.L.L.(名古屋のライヴハウス)でThe RomeoとDaizyStripperとlynch.の3マンを観に行ったんですけど、そこで初めて観たlynch.に衝撃を受けて。「こんなカッコいいバンドがおるんや!」って。そこで初めてダウンチューニングのギターの魅力も知ったというか。それまでの僕はダウンチューニングもそうやしゴリゴリのサウンドもあんまり好きじゃなかったんです。でもlynch.を観て僕もああいう硬派な音楽をやりたいと思って、ずっと目標にしてきたバンドだったんです。

玲央:ありがたいです。そんなふうに言ってもらって。

──アルルカンがそこまでlynch.に影響を受けたバンドとは知らなかったです。

奈緒:僕、名古屋にいた頃も玲央さんとこうやってお話しするタイミングは何回かあったんですけど、あえて避けてたんです。いつか自分が対バンとかでlynch.と同じステージを踏めるタイミングで「初めまして」って挨拶しようって思ってたから。

▲アルルカン

──でも、初対面がラジオの収録現場だったと聞いてます。

奈緒:そうなんですよ(笑)。たまたまラジオの収録現場が同じで、玲央さんのほうからウチの楽屋にご挨拶に来てくださったんですけど、僕、ちょうどトイレに行ってて(笑)。

──どうして先輩から?(笑)。

玲央:や、僕らってみんな刺青入ってるし無愛想なメンバーなので、先に僕から声をかけておいたほうが彼らも緊張がほぐれるし、その後、lynch.の楽屋に来てもらおうかと思ったんですよ。でも奈緒くんだけいなくて(笑)。

奈緒:メンバーみんなポカーンとしてたらしいです。「え……れ、玲央さん……?」みたいな。で、僕が戻ったら「玲央さん来たよ」「えー!」って(笑)。

──先輩から挨拶に行っちゃうのが玲央くんらしいというか、lynch.っていうバンドらしさのような気がします。

玲央:そうかもしれないですね。実際僕はバンドをやってても年齢差ってあんまり気にしてないですし。歳が上だからと言って偉そうにして誰が得するの?って思うし、そういう態度を少しもカッコいいと思わないし。まぁ……それだけ嫌な先輩が名古屋にはいっぱいいたってことなんですけど(笑)。

──そういう先輩にはなりたくないと。

玲央:反面教師ですね(笑)。

奈緒:名古屋にいる時、よく玲央さんがどんな人かっていう話は耳にしてて。“仏の玲央”って言われるほど、あの人は怒らない、すごく優しいって。とにかく「あの人はすごいよ」って話しか聞かなかったんで、僕もそういう人間になりたいと思ってやってました。

玲央:年齢とかで相手を計りたくないんですよ。実際そういう物差しを持った先輩がいたんですよね、昔は。

奈緒:時代は違うと思うんですけど、僕も名古屋時代はそういう上下関係の中にいましたね。打ち上げで醤油を一気で飲まされて、そのまま川沿いを走ってこいって言われたり。

玲央:それ、誰がやらせたのかだいたい分かるな(笑)。で、そうやって後輩をいじめてる人がいるっていうのを聞いて、その人に話をしたことがあります。「もうちょっと先輩らしくしたほうがいいよ」って。

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