【インタビュー】風男塾、10周年のプレッシャーを乗り越えた6人の現在地

■ 透明感あるきれいな旋律と歌詞、男装ユニットだからこそ出せる声が合わさった

──一方で、カップリングの「Welcome to my familia」はワイルドでEDMロック的なナンバー。

紅竜真咲：この曲は“ギャング”がコンセプトなんです。

仮屋世来音：それって、風男塾としては初めてやんな。

──風男塾の雄々しさが際立ちますよね。とにかくかっこいい！

瀬斗光黄：わ、うれしい。テンポが速いし言葉もたくさん詰まっているから、歌録りのときはついていくのに必死でしたけど（苦笑）。

──特に、Aメロのリズムは難しそうです。

瀬斗光黄：そうなんですよ！　よく歌えたなって思いつつ……ライヴでもバシっときめたいです。真咲くんは、セリフもあるしね。

愛刃健水：「俺の勝ちだ」って、かっこよくきめてくれるんやろうな。ライヴのとき、セリフのところになったら真咲のことめっちゃ見とくわ（笑）。

藤守怜生：むしろ、こっち見て言ってほしいくらい（笑）。

草歌部宙：そういうオラオラ感もありつつ、歌詞にはかわいらしさもあって。“Cat 爪を研げ”って、猫じゃん！とか、バイクじゃなくて電車で迎えに行っちゃったりとか（笑）。

紅竜真咲：「覚悟はできたか？」……ピ！（改札に交通系ICカードをタッチする音）ってね（笑）。

仮屋世来音：それかわいい（笑）。

草歌部宙：っていうギャップも楽しめる曲です（笑）。

愛刃健水：振付はまだなんですけど（取材は5月末）、めっちゃがっつり踊るんやろうなっていう気がするよね。

仮屋世来音：うん、激しそう。

藤守怜生：自分たちが動くぶん、ファンの人たちも盛り上がってくれそうで、ライヴで披露するのが楽しみです。

▲シングル「君色々移り」初回限定盤B

──それから、通常盤に収録の「Milky Way～いま、あいにゆくよ～」は、七夕をテーマにしたロマンチックなバラード。こんなに透明感のある美しいラヴソングがあるだろうかと思ってしまいます。

瀬斗光黄：大切な人を想う、本当にきれいで温かい曲なので、真っ直ぐな気持ちで歌いました。

藤守怜生：織姫と彦星のお話だけど、現代的な表現なので寄り添いやすかったよね。

草歌部宙：はい。織姫と彦星は1年に一度しか会えないわけですけど、僕たちもファンのみなさんに会いたいと思ったときにいつでも会えるわけではないので、歌詞に共感するところもあって。ひとつひとつの言葉に想いを込めて歌いました。

愛刃健水：1番と2番では“いま、会いに行くよ”と歌っているけど、最後は“いま、会いに来たよ”と歌っていて。

仮屋世来音：めっちゃいいよな。

愛刃健水：すごくドラマがあるし、ひたむきさがにじみ出ているやん！って。

仮屋世来音：今ってメールとかLINEで簡単に連絡が取れるけど、1年に一度、しかも晴れていないと会えないわけやもんね。会いたい気持ちいっぱいで歌いました。

紅竜真咲：透明感あるきれいな旋律と歌詞、男装ユニットだからこそ出せる声が、すごく合っているなと思います。

▲シングル「君色々移り」通常盤

──なにしろ、3曲でがらっと異なる表情を見せていて、風男塾の表現の幅広さがあらためてわかるシングルです。そして、7月から9月にかけて＜FUDAN10KU LIVE 10th ANNIVERSARY TOUR Vol.3～31の風思議な魔法～＞が、7月21日には大阪・服部緑地野外音楽堂にて＜FUDAN10KU LIVE 10th ANNIVERSARY SPECIAL＞が開催されるんですよね。

瀬斗光黄：＜FUDAN10KU LIVE 10th ANNIVERSARY TOUR＞は去年から始まって、3回目の今回がいよいよ最後になるわけですけど、10年の感謝を込めつつ、このメンバーとしての再スタートとしても、1本1本を大事にまわっていきたいなと思っています。

愛刃健水：各会場でお客さんに“魔法”をかけたりとか、遊びながら楽しみながらのツアーにしたいなというところで、メンバーそれぞれで思案中です。

草歌部宙：お客さんも含めてみんなで作るライヴは、思い出がいっぱいになりそうな予感です。

藤守怜生：服部緑地野外音楽堂では、水を使った演出もする予定だしね。

仮屋世来音：濡れてもいいという人のための、スプラッシュシートを用意して。

紅竜真咲：夏を思いきり楽しみたいよね。

瀬斗光黄：服部緑地野外音楽堂しかり初めて行く場所もあり、生バンドを入れる会場もありで、なにより夏のツアーをこのメンバーでまわるのは初めてのことなので。いろいろ吸収して、この夏大きく成長したいなと思っております！

取材・文◎杉江優花

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