【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>MAN WITH A MISSION、「“中身”ナンテゴザイマセン!」
2016年の出演以来、1年ぶりに登場したMAN WITH A MISSIONは、5枚目となるニュー・アルバム『Chasing the Horizon』をリリースしたばかり。90年代のオルタナティブロックをはじめ、彼ら自身がルーツとするロックミュージックをMWAMサウンドとして血肉化し、さらにクリエイティヴに進化を遂げたニュー・アルバムのモードは、もちろんライブにも反映されている。
◆MAN WITH A MISSION 画像
2017年は、JIMMY EAT WORLDやSTONE SOURとの北米ツアーや、さいたまスーパーアリーナ2DAYS含む全国ツアーを行なってライブバンドとしてタフにスケールアップを果たし、中野裕之(BOOM BOOM SATELLITES)やPatrick Stamp(FALL OUT BOY)をプロデューサーに迎えた制作で新たなサウンドスケープやケミストリーを生み出す野心的な試みも果たした。鍛え上げたサウンドで、自由に、アグレッシヴに暴れまわる準備が整ったところでの、この<SATANIC CARNIVAL>のステージとなる。
「イクゾ、サタニック!」というJean-Ken Johnnyの声でスタートしたライブは、最新アルバムからの曲も含め、ライブのテッパン曲やキラーチューンで構成。常に観客のシンガロングやコールが轟き、手を大きく左右に振って踊り、ジャンプし、ぎっしりと埋まったフロアにダイバーが次々と出現して、場内の温度を急上昇させて行く。会場にちびっこの観客も目立ち、一様に盛り上がっているのも、この未知の生命体がお茶の間まで浸透している証だろう。
「改メマシテ、MAN WITH A MISSIONデス、ヨロシクオ願イシマス。マタココニ来レテ、光栄デス。コノ間TVデ、MAN WITH A MISSIONノ中身ハ、藤井聡太七段トイウ説ガ流レマシタガ──MAN WITH A MISSONニ、“中身”ナンテゴザイマセン!」──Jean-Ken Johnny
と言って、先日の音楽番組『ミュージックステーション』出演時のネタで笑わせ、DJ Santa Monicaが両目をビカビカと光らせながら観客を盛り上げ、Kamikaze Boy(B)やTokyo Tanaka(Vo)はステージを跳ねまわって大音量を飛ばし、Spear Rib(Dr)は相変わらず愛嬌を振りまきつつがっちりとバンドの屋台骨を支えている。
終盤では、「ミナサン、オ目当テノバンドハイルンデスカ? 僕ラモ楽シミニシテイルバンドガ次ニ出マス。SCAFULL KINGデス」と次のバンドの紹介もして、グッとコブシを固めるような熱い新曲やシンガロング・チューンを連投。ラストまでフロア全体をしっかりと掌握して、歓喜の爆発を繰り返して行く。これぞMAN WITH A MISSIONたるステージだった。
取材・文◎吉羽さおり
撮影◎Daisuke Sakai(FYD Inc.)
■<SATANIC CARNIVAL'18>
6月17日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
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