【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>SHADOWS、「幕張、響かせよう!」
EVIL STAGE、そのステージに立つのに最もふさわしいバンドが17時5分、登場した。極悪で邪悪なサウンドを遠慮なく撒き散らすバンド、SHADOWSだ。KazukiとTakahiroのフィードバック・サウンドの中、赤いライトが徐々にメンバーをシルエット状に浮かび上がらせていく。まるで血に染まったような真っ赤なステージから、SHADOWSが轟かせる極悪のグルーヴ。それに合わせてうねりがフロアで生まれる。
◆SHADOWS画像
「始めようか、暴れようぜ!」とHiroの言葉を合図に、「Fail」へ突入した。ステージの後ろに掲げられた電飾仕掛けの“EVIL”という文字が、ド派手に光を点滅させ、バンドの激しいライブ・パフォームを浮かび上がらせた。光があるところに影がある、まさにSHADOWSである。3曲目「Senses」になったときには、スラッシーな曲調に煽られ、巨大サークルが凄まじい勢いでフロアに渦を作りだす。
ファンならご存知のはずだが、SHADOWSは元FACTのメンバーによるバンドだ。FACT時代から突き抜けるメロディ・センスがHiroの持ち味であり、それは楽曲に親しみあるフックももたらす。その持ち味を否定することも隠すこともなく、彼はSHADOWSでも本領を発揮。それが形になった楽曲のひとつ「Chain Reaction」がプレイされたとき、のっけからでかいメロディのコーラスがフロアから巻き起こった。一体になりながら高揚感で満ちていくフロア。そのポジティブなエネルギーを全身で浴びながら、音もメロディもさらに生き生きと響かせるSHADOWS。
「俺、そこらへんに行くから、歌いたいヤツ、一緒に歌おうぜ! 幕張、響かせよう!」
ライブ後半の「Freedom Is Yours」で客席フロアの中に立って歌うHiro。クラウドサーフで近づいた客にマイクを突きつけ、叫ばせ、歌わせ、コブシを合わせながら笑顔も交わす。
SHADOWSは、今もこれからもライブハウスを忘れることはないし、そこを中心に活動していくだろう。だが、バンドの描き出す楽曲はアリーナ・クラスの佇まいさえ持っている。EVIL STAGEすら狭すぎると感じさせるぐらいの。そうした新たな可能性でも震えさせてくれるライブをSHADOWSは見せつけた。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎TAKASHI KONUMA
【SHADOWS セットリスト】
02.BEK
03.Senses
04.Into The Line
05.Chain Reaction
06.My Direction
07.The Lost Song
08.Freedom Is Yours
09.All I Want
10.Further Away
■<SATANIC CARNIVAL'18>
6月17日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
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