【ライブレポート】T-BOLAN、23年ぶりツアー+009コラボ発表「これからどんどん動いていく」

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T-BOLANが7月10日(火)、東京・中野サンプラザでワンマンライブ<30th Anniversary LIVE『the Best』~励~>を開催した。そのタイトルどおり、インディーズデビュー30周年を記念した同公演は、約23年ぶり計23本の全国ツアー開催や“T-BOLAN×サイボーグ009”コラボレーション決定発表など、ここからまた新たなバンドの歴史が始まる予感に溢れるものとなった。

◆T-BOLAN 画像

1988年7月22日に前身バンド“BOLAN”でインディーズレーベルYEAHからEP「I WAITED FOR A TIME」をリリースしたT-BOLANは、インディーズデビューより2018年で30周年を迎える。加えて、7月10日は1991年に「悲しみが痛いよ」でメジャーデビューした記念日でもある。1994年3月19日の<LOOZ>ツアー以来の公演となる中野サンプラザは、開演前から約2000人の期待が充満していた。


開演前のステージは純白の紗幕に覆い隠されている。そして定刻の19時に場内が暗転するとノイジーなスチール音が鳴り響き、同時に紗幕へグリーン、オレンジ、マゼンタ、そしてターコイズブルーのカラフルな彩りが映し出された。それらのカラーがコンサートタイトルにもなった“励(レイ)”の一文字を描いて、文字通り幕が切って落とされる。

「いくぜー!」という森友嵐士(Vo)の第一声とともに、会場のボルテージも一気にMAXへ。ステージデザインは普段“黒”が基調の彼らだが、この日は床もモニターも“白”に統一。メンバー衣装の黒との対比に真新しさも力強さも感じさせるようだ。

青木和義のドラムから狼煙を上げたオープニングナンバーは「Only Lonely Crazy Heart」。ロック調のナンバーでアッパーに客席を盛り上げた序盤、そして彼ら本来の美しいメロディーが映えるミディアムチューンが並んだセットリストは起伏に富んで彩り豊か。音楽的懐の深さを際立たせつつ、そのどれもが大ヒットナンバーのオンパレードという事実に改めて驚かされる。MCでは、T-BOLANの新たな幕開けを予感させる言葉も飛び出した。

「今夜が、俺たちとみんなとの第二章の始まりの日。またみんなと始まりを共できることが、なによりうれしい」──森友嵐士


代表曲のひとつ「マリア」を歌い終えると、9曲目の「あこがれていた大人になりたくて」へ。ブルースロックを感じさせる同曲イントロは、五味孝氏(G)とサポートベースの人時だけがステージ上で、掛け合いセッションを展開する。すると、1階席後方ドアが突然開き、森友と青木がそこから登場、客席内を通って再びステージへ。このサプライズ演出に目を奪われる客席に森友が呼びかけた。

「皆さんお待ちかね。奇跡の男、上野博文!」──森友嵐士

大歓声の中、手を振りながら登場した上野が、場内の「ヒロフミー!」コールに「ありがとう!」と応える。「Happiness」「刹那さを消せやしない」「Lovin’ you」「遠い恋のリフレイン」、そして「悲しみが痛いよ」「離したくはない」は、T-BOLANの4人、サポートベースとキーボード、コーラスという7人編成での演奏となった。2015年にくも膜下出血で倒れた上野だが、リハビリの甲斐もあって6曲に参加できるまで回復、MCでは森友とのトークに笑いも起こった。「また後で!」と語った上野は、本編終了後のアンコールで再びステージに登場し、2曲を演奏した。


その1曲とはこの日、会場限定販売された初披露の最新曲「Re:I」(※レイ)だ。同曲は生誕80周年の漫画家・石ノ森章太郎の「サイボーグ009」とのコラボレーションも決定。009のキャラクターも登場するミュージックビデオがバックに映し出される中、これまでのT-BOLANサウンドとは一味異なるパワフルな演奏が新しい彼らを感じさせる。その後のMCで、森友は今回のタイトル“励”(※レイ)、新曲「Re:I」(※レイ)についてこう語った。

「励ますって、一方通行ではないなって。上野を励ますつもりで、僕らが逆に力をもらったり。また、周りで見てる人たちもそこから勇気をもらったり。励ますっていう力はすごいエネルギーがあって素晴らしい、と上野の生還を通じて改めて感じた。バンドって家族みたいなもの。励まし合う力、そこから復活が導き出された気がして、このタイトルになった。俺たちだけじゃなくて、みんなとのエネルギーの交換でもある。今夜、その始まりの日だと、そんな風に思ってます」──森友嵐士

「この『Re:I』って曲は、お前(上野)のための曲なんだよ。いろいろ曲作りする中で、その中心には上野への思いがあった。俺たちだけじゃなくて、ここにいる全員がロックンロールスターという思いで、そこに行こうぜ!という曲。またここから愛し合っていこうぜ!」──森友嵐士


この日の森友は上野だけではなく、次々とメンバーへの熱い思いや感謝を語るシーンも象徴的だった。インディーズデビュー30周年、デビュー記念日、そしてこの日からの新スタート。それらへの想いが溢れ出て止まらない。

青木に対しては「太陽みたいなヤツ。最初に会ったのは藤沢の駅のホーム。若い頃は対バンライブをやったりして、凹むときもあった。正面向いて歌うのがつらいときもあったんだけど、振り返って青木を見ると、パワーが充電できる。音だけじゃないんだな、俺たちの関係って」と森友。また、ぶつかることが多かったという五味に対しては「1994年くらいかな? 同じ曲をずっと1年間スタジオで歌い続けたことがあった。来る日も来る日も、思うよう歌えなくて納得がいかなくて……。そんなとき、何も言わずにずっと横にいてくれたのはこいつ(五味)で。こんなこと今まで言ったことないけど……五味、ありがとな」。


T-BOLANはこの夜、再び動き出した。それを全国に伝えにいく旅が行われることも森友の口から発表された。全国ツアーは実に23年ぶり、9月19日(土)の埼玉・東松山市民文化センターを皮切りに全国23都市を廻る。

「これからどんどん動いていく。ついてこいよ! みんなの街で待ってて。よろしく!」──森友嵐士

「(森友)嵐士がのどの不調で歌えなくなったところから、また歌える奇跡が起きた。上野が倒れて、またそこから奇跡が起きた。あとは、バンドとして奇跡を起こすのみ。ツアーもあるけれど、アリーナでやるまで辞めないからな。よろしく!」──五味孝氏

ライブは定番曲「Heart of Gold」で終了。“諦めはしない 感じるまま生きてくよ 胸に輝き抱きしめて”という歌詞が示すように、ここから4人はその歩みを止めることがないだろう。


なお、全23公演の規模で行われる全国ツアー<T-BOLAN 30th Anniversary LIVE Tour 「the Best」~励~>は、これまでに訪れたことのない地域も含まれているとのこと。1990年代に成しえなかった日本全国全県でのライブ開催という目標に向けて、秋以降ギアを上げて加速する。

“T-BOLAN×サイボーグ009”コラボレーションは、2018年にインディーズデビューから30周年を迎えたT-BOLANと同じく、今年生誕80周年を迎える漫画家・石ノ森章太郎とのコラボでもある。このコラボは2018年初め、たまたま知り合った両社のスタッフ間で、「共に周年というタイミングに何かご一緒出来ないか?」という話し合いの場が幾度となく重ねられ、実現へ向けて動き出したもの。

『サイボーグ009』の原作本を読みかえした森友は、「俺たちと共通する点が多い……。009の仲間やチームで助けたり励まし合う姿が、T-BOLANとリンクする。自分が歌えなくなった時、上野が倒れた時……互いに励まし合ってきたじゃないか? T-BOLANとサイボーグ009。新曲のテーマに通ずる点もある。ここから何かを創りあげていきたい」と思ったという。初公開された新曲「励」のミュージックビデオにも、サイボーグ009とコラボレーションする瞬間が収められているなど、今後ますます両者間の様々なコラボレーションが予定されているとのことだ。

撮影◎田中聖太郎


■<T-BOLAN 30th Anniversry LIVE「the Best」~励~>7月10日(火)@東京・中野サンプラザSETLIST

01.Only Lonely Crazy Heart
02.悪魔の魅力
03.Bye For Now
04.おさえきれないこの気持ち
05.LOVE
06.じれったい愛
07.わがままに抱き合えたなら
08.マリア
09.あこがれていた大人になりたくて
10.Happiness
11.刹那さを消せやしない
12.Lovin’ you
13.遠い恋のリフレイン
14.悲しみが痛いよ
15.離したくはない
16.愛のために 愛の中で
17.SHAKE IT
18.傷だらけを抱きしめて
19.My life is My way
encore
en1.Re:I (新曲)
en2.Heart of Gold

■<T-BOLAN 30th Anniversary LIVE Tour「the Best」 ~励~>

▼2018年
09月29日(土) 埼玉・東松山市民文化センター
10月07日(日) 神奈川・カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)
10月20日(土) 滋賀・守山市民ホール
10月21日(日) 京都・文化パルク城陽 プラムホール
11月18日(日) 埼玉・三郷市文化会館 大ホール
11月23日(金・祝) 兵庫・たつの市総合文化会館 赤とんぼ文化ホール
11月24日(土) 大阪・岸和田市立浪切ホール
11月30日(金) 東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
▼2019年
01月14日(月・祝) 群馬・太田市新田文化会館 エアリスホール
01月25日(金) 千葉・市川市文化会館 大ホール
02月02日(土) 愛媛・西予市宇和文化会館 大ホール
02月03日(日) 香川・多度津町民会館
02月10日(日) 大分・iichikoグランシアタ
02月11日(月・祝) 宮崎・都城市総合文化ホール
02月15日(金) 山口・周南市文化会館
02月16日(土) 広島・ふくやま芸術文化ホール リーデンローズ 大ホール
03月02日(土) 佐賀・鳥栖市民文化会館 大ホール
03月03日(日) 福岡・アルモニーサンク北九州ソレイユホール
03月09日(土) 千葉・松戸 森のホール21 大ホール
03月21日(木・祝) 山梨・東京エレクトロン韮崎文化ホール 大ホール
03月24日(日) 栃木・佐野市文化会館 大ホール
03月30日(土) 石川・本多の森ホール
03月31日(日) 長野・ホクト文化ホール 大ホール
▼チケット
全席指定 6,800円(税込)
※4歳以上有料。3歳以下膝上可 (ただし席が必要な場合は有料)

■<Tears Summit 2018 ~約束の場所~>

2018年7月22日(日) 東京・渋谷 eggman
開場16:30/開演17:00
▼チケット
一般発売:2018年6月9日(土)
・全席自由 4,500円(税込)
※入場時ドリンク代が別途必要となります。
※<T-BOLAN 30th Anniversary LIVE「the Best」~励~>のVIP席購入者はご招待
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

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