【ライブレポート】CIVILIAN、前進を刻んだ改名2周年ライブ「これからの俺たちも楽しみにしてて下さい」

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バンド名を前身のLyu:LyuからCIVILIANに改名した彼らが、7月18日(水)、東京・SHIBUYA WWWにて、CIVILIANの2周年を祝うワンマンライブ<CIVILIAN 2nd Anniversary Live“TWO”>を行なった。以下、そのライブレポートをお届けする。

◆CIVILIAN ライブ写真

いまから2年前。彼らがどんな決意でバンド名を改名したのか。それは、この日のCIVILIANのライブを見れば一目瞭然だった。かつてはみんなを笑顔にするようなライブなど求めていなかった彼ら。だが、今夜目にした突き上がる無数の拳も、巻き起こるクラップも、そしてなによりも楽しそうなオーディエンスの笑顔あふれるシンガロングも、すべてはいまのCIVILIANがこの2年間かけて作りあげてきたライブの光景だ。

コヤマヒデカズ(Vo&Gt)のボカロP“ナノウ”時代も、Lyu:Lyu時代も、どうしても“みんな”になりきれなくて、それぞれがひとりぼっちだったステージ、オーディエンス。それらの残像全部をひっくるめて、すべての軌跡をCIVILIANが包容力たっぷりに受け止め、いまの彼らは「せめて今日だけは一緒に歌おう」と人と人をつなぎ、笑顔にする。内側だけではなく、外側に向けてもエネルギーを爆発させられるようになった彼らが、今後も新しいドアをこじ開けていく。そんな力強い前向きな意思を感じたライブだった。

SOLD OUTで迎えたこの日のライブ。暗転すると、フロアを埋め尽くしたオーディエンスの前に有田清幸(Dr)、純市(Ba)、コヤマヒデカズがニュー衣装に身を包んで登場。「2018年7月18日のCIVILIAN始めます」、そうコヤマが告げたあと「愛/憎」でライブは幕開け。さっそく有田が立ち上がってクラップを求める「残り物の羊」、オーディエンスにシンガロングを求める「デッドマンズメランコリア」で、冒頭から一体感ある熱い空間を作り上げる。

3ピースというミニマムなバンド編成でありながら、コヤマがメロディーに詰め込みまくった歌詞と、三位一体となって繰り出すサウンドがナイフのような切れ味を持ち、それらがひとつの塊となって襲いかかってくるCIVILIANのライブは、“圧”がハンパなく強い。「LOVE/HATE/DRAMA」では、その圧がいきなり頂点へと到達。言葉の圧を超えて、ラウドで凶暴なコヤマのギター、野太い重低音からグルーヴィーな揺れを誘発していく純市のベース、これでもかとフィルをものすごい勢いで入れまくる有田のキレッキレのパワフルなドラムが、息もつかせぬプレイで観客を圧倒。緊張感に包まれた空間に、「爽やかな逃走」の大陸を吹き抜けていくようなメロディーで風を吹かせたあと、“君は君であることを 止めたんだね”という歌い出しから言葉を連ねていく「君は君であることを」では、まるでCIVILIANとオーディエンスが1対1で向き合って対話でもしているかのように、場内に静寂が生まれる。



こうして、圧の放ち方が曲ごとにどんどん変化していくなか、コヤマが「初めてみんなの前で歌います」といってこのあとはヒップホップトラックのようなサウンドにラップのような歌をのせた新曲「セントエルモ」をライブで初披露した。

MCでは、コヤマが「これまでの流れで“妙だな?”と思った人がいたら相当です。2周年だから、いままで出したCDの2曲目に入ってる曲をやろうと思って。バカでしょ?(笑)」といって、オーディエンスの笑いを誘いながら、今回の2周年ライブのコンセプトを解説。また、ライブではCIVILIANだけではなくLyu:Lyu時代を含めてプレイすることを付け加えた。そこで改めて昔の曲を振り返ったというコヤマは「当時、とってもカッコいいことをやってたんだと思いました。自分でいうのもなんですけど」といって、照れ笑いを浮かべた。

そうして“感情なんて消えてしまえ”と歌い放つ「Seeds」からは、久々にプレイするレア曲を連発。静パートから4つ打ちのダンサブルなサビへと激アツに展開していく「drop out」はコヤマのエモいギターが空間を支配。3人のフルテンションの演奏が歯車のように噛み合って、疾走感を生み出していく「invisible」を演奏したシーンでは、この曲がLyu:Lyu時代、唯一のアップチューンだったことを考えると、CIVILIANになって以降、バンバンアップチューンを生み出してきた彼らのこのバンドにかける思いを改めて痛感。また、その後にライブで初披露した新曲「ハッピーホロウと神様倶楽部」は、ハロウィンのようなダークファンタジーをイメージさせるバンドの新境地を拓いたナンバーで、ここではコヤマがどんどんフロアに近づいていってギターを弾き、そのあと「純市!」と叫ぶと、続いてベースソロが始まるという新しいスタイルのパフォーマンスも見せた。


後半は新曲「何度でも」からスタート。ポップに開けるキャッチーなサビメロに“何度でも闇へ手を伸ばせ”とCIVILIANならではの言葉で下を向いている人たちにエールを綴ったこの曲は、プレイした瞬間から新曲とは思えない破壊力を放ち、2番からはたくさんのオーディエンスが手を伸ばしてリズムをとる姿が見られた。

「この曲からCIVILIANは始まりました」とコヤマがいって「Bake no kawa」からはCIVILIANのキラーチューンを連続投下。オリエンタルなメロディーが放たれる「赫色 -akairo-」では曲名どおり赤い照明でステージが深紅に染まり、その照明がパッと明るくなってフロアを照らしだすと、イントロからオーディエンス一丸となって“ウォーオーオ”のコーラスを響かせる「生者ノ行進」へ。場内の空気がみるみる晴れやかになり、曲中に演奏を止めて始めたコール&レスポンスからバンドがインしていくと、会場が一つになってこの日最大の躍動感あふれる盛り上がりが生まれた。

この日集まってくれたみんなに向けてコヤマが感謝の気持ちを伝えたあとは、エレキをアコギに持ち替え「この曲も昔作った曲で。3人で演奏するなんて思ってもいませんでした。ライブで初めて歌います」といって、誰もがひとり、でも誰かに見つけて欲しくてと静かに歌い上げるバラード「ヒトリ」をアクト。さらに、コヤマはLyu:LyuからCIVILIANへと改名に到るまでの間、ハッピーな歌を歌ってバンドとみんなで笑顔になるバンドが多いなか、自分たちは自分たちの刃を研ぎ澄ませていったが、世の中にはまったく刺さらなくて「俺らがやってることなんて、単なる自傷行為なんじゃないか」ともがいていた日々のことを吐露。そうして「いままで必死に、必死に研いできた刃で、次は誰かを守れる曲を作りたいなと思いました」といって「顔」を歌い出すと、研ぎ澄まされてより鋭利に、より美しく胸を打ち続ける歌と演奏に、オーディエンスが身動きもせず聞き入るなか、本編は終了していった。

アンコールの拍手に迎えられ、再び3人はステージに登場。コヤマは、元々人前に出るのが苦手な上に、ステージで完璧なものを見せなければいけない、楽しんではいけないという概念に長年とらわれていて「ライブをやるのが恐ろしいという恐怖感からぬけられなかった」ことを告白。「でも、これからはもういいかなと思って。今日もギター、たくさん間違えたし、歌詞も間違えたし(笑)。間違えたって笑われるのはせいぜい自分ぐらい。なら、ドキドキしながら楽しんでしまえと。これからも、歌もギターも間違えるけど、付き合ってください」とフランクにオーディエンスに話しかけたあと、「ひとこと付け加えていうと、これからの俺たちも楽しみにしてて下さい」と力強い言葉を届けた。そうして、アンコールはLyu:Lyu時代の「暁」、そして「メシア」を披露。“あなたが笑ったこと それで僕の世界は救われたんだよ”というラストに、会場にいた全員が胸に熱い感動がこみ上げるというエモーショナルなエンディングで、ライブは終わりを告げた。

このライブ中、10月11日(水)に東京・渋谷WWW X、10月23日に大阪・梅田Shangri-Laでワンマンライブ<CIVILIAN One Man Live 2018 “again & again”>を開催することを告げた彼らは、8月8日にこのライブで披露した新曲3曲を含むニューシングル「何度でも」(スクウェア・エニックス「スターオーシャン:アナムネシスーTWIN ECLIPSE-」EDテーマ曲)をリリース。プロデューサーにONE OK ROCKやMAN WITH A MISSIONを手がけるakkin氏を迎えて制作したこのナンバーで、3周年に向け、彼らはさらなる高みを目指す。

写真:makiko takada
取材・文◎東條祥恵


■セットリスト<CIVILIAN 2nd Anniversary Live “TWO”>

2018年7月18日(水)渋谷WWW
1.愛/憎
2.残り物の羊
3.デッドマンズメランコリア
4.LOVE/HATE/DRAMA
5.爽やかな逃走
6.君は君であることを
7.セントエルモ(新曲)
8.Seeds
9.drop out
10.invisible
11.ハッピーホロウと神様倶楽部(新曲)
12.何度でも(新曲)
13.Bake no kawa
14.赫色 -akairo-
15.生者ノ行進
16.ヒトリ
17.顔
EN1.暁
EN2.メシア

<CIVILIAN One Man Live 2018 “again & again”>

2018年10月11日(木)東京・渋谷WWW X
2018年10月23日(水)大阪・梅田Shangri-La

▲「何度でも」初回生産限定盤

▲「何度でも」通常盤

CIVILIAN ニューシングル「何度でも」

2018年8月8日(水)発売
・初回生産限定盤 CD+DVD SRCL-9846~47 / 1,800円(税込)
・通常盤  CD only SRCL‐9848 / 1,200円(税込)
収録曲:
1.何度でも (『スターオーシャン:アナムネシス –TWIN ECLIPSE-』テーマソング)
2.セントエルモ
3.ハッピーホロウと神様倶楽部
4.何度でも-short Ver.- ※M4は初回盤のみ

■「何度でも」先行配信
【iTunes】https://itunes.apple.com/jp/album/id1406700492?at=10lpgB&ct=4547366369908_al&app=itunes
【レコチョク】http://recochoku.com/s0/nandodemo/
【mora】http://mora.jp/package/43000001/4547366369892/
【Applemusic】https://itunes.apple.com/jp/album/%E4%BD%95%E5%BA%A6%E3%81%A7%E3%82%82-single/1406700492?l=ja&ls=1
【LINE MUSIC】https://music.line.me/launch?target=album&item=mb00000000016a1ee2&cc=JP

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