【インタビュー】千歌繚乱出演バンド・CANIVAL、「最後くらいは身の丈で」

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四国を拠点とし、2016年より現体制で活動を始めたCANIVAL。ダークでヘヴィな楽曲に志輝(Vo)による心をえぐるような歌詞がのり、激しいライブパフォーマンスを武器に若手ヴィジュアル系シーンで活躍してきた。だが11月14日、新宿HOLIDAYでのワンマンライブをもって解散することに。

◆ミュージックビデオ ほか

CANIVALは8月15日に池袋EDGEで行われるBARKS主催イベント<千歌繚乱vol.17>に出演するのだが、それにあわせてBARKSでは最後となる彼らのインタビューを敢行。解散を前にし、彼らが今考えていることを探ってみた。

※本記事は8月15日(水)に池袋EDGEで開催される<千歌繚乱 vol.17>において、来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。

   ◆   ◆   ◆

――リリースもライブもコンスタントに行なっていた印象なので、まさか解散とは。とても残念です。解散に至ったのにはどんな理由があったのでしょうか。

kosukё(G):正直わかんないです。バンドが解散するっていうと、方向性の違いやメンバーの不仲などいろいろな理由を想像すると思うんですけど、僕らが今ここで解散の理由を伝えると、僕たちのお客さんが「実はあのときこうやったんかな」など変に勘ぐってしまうのが嫌で言いたくないんです。バンドが解散するって、「あれが嫌だから解散」「これがダメだから解散」とか、とかそういう単純なことでもないですし。もちろんお客さんが理由を知りたいっていう気持ちもわかるんですけど…。最後までCANIVALとして見方を変えて欲しくないんです。

▲志輝(Vo)

――そうですね、まだ解散の11月までに時間もありますしね。

kosukё:<千歌繚乱>はじめ、まだ残っているイベントもあるし、そこまでできることは精一杯頑張ってやりたいです。

――今の心境は?

はるや(G):実感がないんですけど、まあkosukёも言った通り、前を向いているって感じですかね。

kosukё:今はほんと実感がないとしか言えないですね。最後のワンマンライブでは色んな気持ちを伝えられたら名と思いますが、今は考えたくもないレベルです。お客さんもそれは一緒だと思うし。このままのCANIVALで、11月4日にひとつ大事なことを伝えられたらなと思います。

志輝(Vo):僕も今は実感がないんですが、複雑なことに解散を発表してからの方がいいライブができているんですよね。ライブ中も言葉がするする出てくるし。その日のライブ、って考えたらそれはいいことなんだけど、解散って考えたら悪い意味だし…このままライブを続けているうちに実感もわいてくるんだろうなと思います。実感が出るにつれて、自分の中でもマイナスな面とかも出てくるんでしょうけど。

Luvia(Dr):僕は途中加入で、解散の日までやってほぼ四年になるんですけど、これまで自分が何するにしてもバンドってのが軸にあって。それをもとにいろいろ行動してきたって部分があるので、それが急にぱったりなくなるって考えると不安も大きいですね。これまでの自分の生活がまったく変わっちゃうんで。人生の大きい節目かなと思っています。まあ命にも限りがあるので、どんなバンドでもいつかはこうなっちゃうと思うんですが。

志輝:暇になるの、怖いよね。

Luvia:CANIVALが終わるまではCANIVALのことしか考えたくないですけど、やっぱり考えちゃう部分もあるね。だから難しいです。とりあえず今はこのバンドをやりきるしかないです。

――地方を拠点にしていたから活動が難しかったという点もあるのでしょうか。

志輝:四国ってまず僕らの後の子がなかなか出てこない。ちゃんとした形式のヴィジュアル系バンドって言うと、今もほぼゼロです。

kosukё:四国は特に難しいですね。

志輝:そういう背景もあったから僕らは結成した時から常に県外での活動を見据えていて。もちろん交通の便とか考えると難しいこともありますが、外に出ていこうという気持ちがあれば、特別劣等感は感じなかったです。逆に“四国のバンドって珍しい”って覚えてもらえることも多かったですし、マイナスは感じていませんでした。

▲kosukё(G)

――なるほど。そうやって活動してきた中で、一番の思い出と言えば?

志輝:思い出を語ったらめちゃくちゃエモくなるけどみんないける(笑)?

Luvia:エモいな~。

kosukё:涙ちょちょぎれやぞ。

はるや:とかいって載せれない話ばっかりじゃない(笑)?kosukёがあのときあれした話とか。

kosukё:やめろ!!

――あの、載せてもいい話だけしてください(笑)

志輝:真面目な話、一番嬉しかったのはバンドを始めた15、6歳のころから知ってた高田馬場AREAってライブハウスで無料とはいえワンマンができたことですね。

Luvia:僕ももともとヴィジュアル系が好きだったんですけど、「バンド組んでこういう箱でやってみたいな」と思っていたライブハウスでライブができたことが印象深いです。お客さんが多かったり少なかったりいろんな景色も見れたし、わりと全国飛び回っていろんなところでライブもできたし。四国からだから東京や大阪に行くにも遠征みたいな感じだったし、その道中とかも。

はるや:高田馬場AREAのワンマンもそうだし、赤坂BLITZなど大きいところでライブを経験させてもらったり、初めてミュージックビデオを撮ったり…。そもそも大分に住んでたんですけどバンドをするために四国に渡ってきたこととか。このバンドでたくさんの初めてを経験できたのが一番の思い出です。

kosukё:僕もCANIVALが初めてのヴィジュアル系バンドで、自分が経験したバンドはここしかないんです。まだまだちっさいバンドだったとはいえ、自分がここまでになれるとは思ってなかったし。東京でワンマンもできるようになって、四国でバンドが少なくなってきた今、四国を拠点にバンドをできたことがよかったなと思います。

――四年間も一緒にいると、いろいろな思い出ができますよね。メンバー同士の印象は変わりました?

はるや:出会ったころはkosukёのことが苦手で、一緒にいづらかった(笑)。僕自身が人見知りってのもありますけど、kosukёってぐいぐいくるんで。最初はできるだけ一緒にいたくないと思っていたのに、今となってはめちゃくちゃ仲良しになりましたね。

kosukё:おい(笑)。

Luvia:じゃあ俺がはるやについて語るわ。最初の印象は優しい人やなって思ってたんですよ。当たり障りないような。でも仲良くなるにつれて、良くも悪くもハッキリしてるなということがわかりました。自分をちゃんと持っていて、しっかりしてると思います。あ、“良くも悪くも”やぞ?

はるや:はいはい(笑)。

志輝:Luviaは一番最初はめちゃくちゃいいやつだと思った。

Luvia:“最初は”!?

志輝:バンドを組むと一緒にいる時間も長くなるからどうしても悪いところも見えてくるし、思うところもいっぱいあったんですけど、人間的にもバンドマンとしても、一緒にいるうちにどんどんどんどん良くなるっていうか。二段階で印象が変わったんです。個人的には一番いい意味で変わったのはLuviaかなって思います。

kosukё:で、志輝の最初印象を語ろうかと思ったけど、自分の中では音楽的にも人間的も最初からみんな印象は変わってないんです。僕らも四国のバンドと言いつつ、はるやが九州出身だったりLuviaが岡山出身だったりあやふやなんですけど、愛媛で始動したとき「こんなメンバーでやったら絶対売れる、絶対に行ける」って思ってたんです。東京とか大阪とか栄えているところに行くほどかっこいいバンドってたくさんいて現実を思い知らされることもいっぱいあるんですが、のメンバーだからこそこんな景色見れたんかなって思います。このメンバーでよかったな。

Luvia:エモいね!

▲はるや(G)

――そんなみなさんがCANIVALの音楽で伝えたかったこととは?

はるや:僕の中で音楽って洋服と一緒って思ってるんで、「何かを伝えたい」というような深さはないんですけど。ライブのステージングを見て、何か感じてくれたらいいなと思っていました。

kosukё:僕は、学生時代にイヤホンで音楽を聞きながら登校してたとき、恋愛や友人関係でいろいろ嫌なことがあったときでも、音楽がパッと耳に入ってくるだけで嫌なことがすっきりするなって思っていて。元気になれる曲ってありますよね。CANIVALの曲はイカつめな曲が多いので同じことができてるのかって言われたらわからないですけど、ステージ上の自分は嫌なことが目の前にあっても、この一瞬だけでも、今日だけでも、明日だけでもいいんで誰かを元気づけられたらなと思っていました。最初はそんなこと思ってなかったし、CANIVALでいるうちに強くなってきた思いなんですけど。笑顔にさせたいっていうのが大きかったです。

――kosukёさんは解散を発表した時のメッセージで「誰かのために音楽をしているような感覚」「複雑な迷路」とおっしゃっていましたが、それがある意味重荷になっていたのでしょうか。

kosukё:そうかもしれないですね。自分が成長できていると感じるにつれ、四国という土地、親や友達とか、勝手に応援してくれる人たちのことを考えるようになってて。「こうなれたよ!」っていろんな人に言いたかったり。ほんとに自分が勝手に思ってただけなんですけど、背負ってる気持ちがあったのかな。

Luvia:僕は自分はバンドを組む前に「自分って誰にも何にも知られてないちっぽけな存在やな」って思ってたんです。でもせっかく生きてるんだったらもっといろんな人に知られたいって。CANIVALを通して、バンドと一緒に自分もいろんな人に知ってもらいたいなという気持ちがありました。バンドや音楽って自分を表現出来る方法のひとつじゃないですか。だからCANIVALを通して伝えたかったことって聞かれると、自分の存在だったのかな。

――音楽への向き合い方ってさまざまですね。志輝さんは?

志輝:四国になかったバンドや音楽ってどんなのだろうっていう軽い気持ちから、音楽性も見た目も全部含めて今まで四国になかったようなバンドにしたいって思ってCANIVALを始めたんですよ。でも県外に出るようになって、そんな軽い気持ちで作った曲や詞ではぜんぜん通用しないって思い知らされたんです。

――ほう。

志輝:もちろん曲にはその都度熱を入れて作っていたんですが、それからちょっと向き合い方が変わったというか。僕、ひねくれてるんで歌詞に関して綺麗ごとは言いたくなくて。「君が好きだ」「会いたい」とか書けないんですよね。伝えたいことをぜんぜん違うテーマにすげかえちゃったり、関係ないストーリーに絡ませたりするんで、あんまり人に伝わらなかったりするけど、“不条理なことを自分のメンタルがどう処理するか”ということを自分に置き換えて曲を書いてきました。解散というのもお客さんからしたら不条理なことだけど、それを念頭において一回聴いてくれたらまた違うものが見えてくるかもしれません。こういうことは普段あんまり言わないけど解散も決まってるんで…。

――確かにCANIVALの曲ってダークで辛辣な言葉を使っているけど、根底に“生きること”に対しての思いを感じていました。

志輝:あー、なるほど。僕は不条理にはまず抗う。だから歌詞にも“抗い”が現れているんだと思います。

――では、曲の話が出たので、それぞれ今一番おすすめしたいCANIVALの曲を教えてください。

Luvia:「RASEN」です。ヴィジュアル系っぽい曲です。僕、メロディがいい曲が好きなんですけど、志輝の作るメロディ好きですね。

はるや:「クソガキ、ツキニナク。」かな。ピースフルに楽しく終われる。

志輝:最近一番響くのは「挫折」って曲。事故にあってしまった人のことを歌っていて。絶望してる中で光を求めて抗うという物語ですが、それが解散が決まっててもライブがあったりする今の自分の心境とダブることがある。めちゃくちゃ暗い曲だけど、今一番よく聴く曲ですね。

kosukё:CANIVALには明るい曲、暗い曲、いろんな曲がある。明るいと思っても暗い内容の詞だったり、暗い曲だと思っても実は詞は明るいストーリーだったり。今からでも遅くないんで歌詞カードで志輝の書いた詞を見てもらいたいです。僕個人としては楽しくギター弾けたらそれでいいというのもあって、一曲ってのは選べません。全部おすすめ!

▲Luvia(Dr)

――解散までにリリースのご予定は?

kosukё:CANIVAL始動時に発売されたミニアルバム「ブラックシアター」という作品を、7月16日にリミックスバージョンで再販します。ソールドしてもう買えなかったアルバムなので、ぜひ手に入れて欲しいです。

Luvia:あと、リリースではないですが8月24日に池袋BlackHoleで自分の生誕祭<Luvia birthday ONEMAN「穢れた林檎と神の-黙示録-」>、10月6日にLIVEHOUSE Rumio でkosukёの生誕祭<CANIVAL kosukë生誕単独公演「ナカユビホシイヒト。」>があるのでこちらもぜひ足を運んでください。絶対に成功させたいです。

――では最後に、ラストライブへの意気込みを。

kosukё:“いつも通り”って言ったらちょっとさびしい感じがすると思うんですけど、当日の当日まできっと実感もわかないと思うし、今「こうしたいです」って言いきっちゃうのも寂しい感じがしちゃうんで。まだライブもいっぱいあるし僕も当日までどうなるかわからないんですが、自分も楽しみにしてるんでお客さんにはその倍楽しみにしていてもらえたらなと思います。

はるや:僕もきっと当日まで実感わかないですけど、当日ライブ見に来てもらって何か感じていただけたら嬉しいです。

Luvia:今まで自分がやってきた四年間のすべてを出し切るといいますか。自分がどれだけ成長できたかというのをみんなに見せれたらと思ってます。悔いが残らないライブにしたいなって思います。

志輝:今まで背伸びをして歌ってきたので、最後くらいは身の丈で思い切り歌います。

取材・文◎服部容子(BARKS)

   ◆   ◆   ◆

CANIVALが出演する<千歌繚乱vol.17>、チケットは現在イープラス
にて発売中。


<千歌繚乱vol.17>

日時:2018年8月15日(水)開場16:30 開演17:00
出演:ヴァージュ/CANIVAL/ギャロ/SAVAGE/ジグソウ/MORRIGAN
会場:池袋EDGE
料金:【一般チケット】3,800円 【当日券】4,000円 ※ドリンク代別途

【一般チケット】
7月9日(月)12:00~8月14日(火)
[イープラス]
チケット購入ページURL:http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002263404P0030001

<Luvia birthday ONEMAN《穢れた林檎と神の-黙示録-》>

2018年8月24日(金)池袋BlackHole
開場 17:00/開演 17:30
前売 ¥3,000/当日 ¥3,500

※終演後撮影会有り(¥5,000購入毎に撮影券1枚)
※その他特典有り(後日発表)

<CANIVAL kosukë生誕単独公演「ナカユビホシイヒト。」>

2018年10月6日(土)LIVEHOUSE Rumio
開場 17:30/開演 18:00
前売 ¥3,000/当日 ¥3,500

※終演後撮影会有り(¥5,000購入毎に撮影券1枚)
※当日よりkosukëオリジナルグッズ発売予定(後日発表)

<千歌繚乱vol.18>

日時:2018年9月26日(水)開場17:30 開演18:00
出演:EVERSSIC/Soanプロジェクトwith芥/ヘルタースケルター/The Benjamin/More
会場:渋谷REX
料金:【先行チケット】3,500円 【一般チケット】3,800円 【当日券】4,000円 ※ドリンク代別途

・チケット受付
【先行抽選受付】
7月13日(金)12:00~8月19日(日)16:00
チケット購入ページURL:[チケットデリ] http://ticket.deli-a.jp/

【一般先着受付】
8月20日(月)12:00~9月25日(火)
[イープラス]
チケット購入ページURL:http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002265279P0030001

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