【ライヴレポート】ACID ANDROID、ジオデシックドームから放出された漆黒の“GARDEN”

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L’Arc-en-Cielのyukihiro(Dr)によるソロプロジェクトACID ANDROIDが7月22日、2018年第二弾となるライヴ<ACID ANDROID LIVE 2018 #2>をCLUB CITTA’で開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。

◆ACID ANDROID 画像

連日の猛暑とは裏腹に、深淵のダークウェーブが川崎CLUB CITTA’に鳴り響いた。ACID ANDROIDのワンマンライヴ<ACID ANDROID LIVE 2018 #2>である。

シーケンスが場内に轟き、幕が開いてパッと目に飛び込んできたものは、三角形のフレームがいくつも組み合わされた巨大なドーム状の格子“ジオデシックドーム”がステージに組まれている。その中でモノクロームを纏ったyukihiroを中心に、上手側に小林祐介(G / THE NOVEMBERS)、下手側に山口大吾(Dr / People In The Box)が両サイドを固める。ライヴは最新アルバム『GARDEN』のオープニングナンバー「echo」でスタートした。


両手でマイクスタンドにもたれかかるように歌っていたyukihiroが、後方にスタンドを置き、ハンドマイクで口角に対して直角に構える。ステージが真紅に照らされながら「daze」へ。紅から緑と変わっていくライティングがドームの格子に乱反射して、混沌とした世界を作り上げた。その様相は蠢くシーケンスフレーズと相俟って、水面に浮かんだ泡のようにも見える。そして「dress」では森を彷彿とさせるプロジェクションがステージ後方に灯された。このステージは、ACID ANDROIDなりの“GARDEN”なのかもしれない。

無機的ながらもどこか温かさを感じるシーケンスに、山口のビートが一音一音ブライトな輪郭を伴って、タイトにリズムを組みながら前へ前へと飛ぶ。繰り出されるリズムの中で鳴り物の隙間を縫い、常に一定の存在感を維持しつつ、ときに虚を衝くように、はたまた切り裂くように唸る小林のギター。楽器隊の2人が紡ぐものは確実にヘヴィなサウンドであるのに、不思議と粗暴さはなく、端正に纏め上げられたアンサンブルだ。


久しぶりに披露された「relation」はシーケンスを中心に大幅にリアレンジされていた。赤いシャドウと真っ赤なギターを抱えたクールな面持ちな小林が奏でるサビで湧き上がっていくようなフレーズにゾクゾクする。ACID ANDROIDのサウンドは、電子音と生楽器のコントラストが絶妙。デジタルを多用しながらも、余計なものを削ぎ落としたアレンジは実に美しい。それでいて緻密で繊細で、クリアな音圧をしっかりと保ちながら、実にスマートな質感を形成している。


そして、yukihiroだ。ACID ANDROIDのライヴにステージングは存在しない。シルエットで語る、というべきだろうか。中性的な細身の身体が楽曲のリズムに合わせてゆっくりと揺れ、腰まで伸びた長い髪と衣装のドレープがその動きに揺れる。大きくスリットの入ったワイドパンツから覗かせる脚も気高く、歌い出すときにマイクスタンドを迎えにいく手、合間に指輪を触っている手……そんな細かな仕草なまでも見惚れてしまう。神々しい佇まいであるから、時折臨戦態勢に入ったかのように前かがみにマイクを構えたときは、オーディエンスのボルテージは、ここぞとばかりに凄まじいことになるようだ。

聴き覚えのあるムード歌謡風のフレーズが流れ出すと、それはzilch「electric cucumber」カヴァーだった。hideトリビュート・アルバム『hide TRIBUTE IMPULSE』の参加曲であり、ライヴ初披露となったわけだが、なんの前触れもなくさりげなくセットリストに組み込まれているのが、“らしい”ところ。ヘヴィリフ主体の楽曲だが、あえてそこを抜いたアレンジが巧妙であり、どこか飄々としたACID ANDROIDらしさ全開ながら、原曲イメージが損なわれていないという手腕は、微に入り細を穿つ匠の業。ライヴで聴くと、リズム構築が秀逸であることを再認識。腰に手を当てながら歌い、人差し指と中指でクイッと艶めかしく動かす仕草でタイトルさながらのセクシーさを魅せる。


一見、無愛想ながらもじわじわと上げてきたyukihiroのテンションが「the end of sequence code」で弾けた。マイクをゴトンと落とし、上着を脱ぎ捨て、真っ白のコルセット姿があらわになるとフロアから悲鳴のような歓声が湧き上がる。さらに膝上までのロングブーツをキュキュッと上げて戦闘モードの「let’s dance」、間髪入れずに畳み掛ける「violent parade」で、会場は熱狂の坩堝と化した。そんなフロアの様子を高みから見物するかのように、ドームの格子に両腕を置きながら覗き込む姿勢で眺める。フロアからステージ上に手が届くことなどないが、物理的な隔たりを以って、ファン心理を翻弄していく才幹に我々はなす術がない。ふと、20年以上前の1995年、今はなき新宿の日清パワーステーションで行われたソロライヴ、鉄格子と金網の中でのパフォーマンスを思い出した。

ラストは3人が内省を深めるかのように下を向いての「ashes」。演奏が終わると余韻に浸る間も無く、颯爽とステージを去っていった。

終演後、2018年第3弾年内最後のオーガナイズ・イベント<acid android in an alcove “ashes to ashes”>の開催が発表された。代官山SPACE ODDで11月2日、3日の2日間。デヴィット・ボウイが星に変わった2016年に落とされた会場で、“ashes to ashes”というイベントをやることがニクい。“let’s dance”なイベントになることは間違いないだろう。

撮影◎岡田貴之

■<ACID ANDROID LIVE 2018 #2>7月22日@CLUB CITTA’ SETLIST

01 echo
02 daze
03 gamble
04 relation
05 dress
06 division of time
07 roses
08 unsaid
09 precipitation
10 swallowtail
11 chill
12 gravity wall
13 gardens of babylon
14 electric cucumber
15 the end of sequence code
16 let’s dance
17 violent parade
18 violator
19 ashes

■<acid android in an alcove “ashes to ashes”>

▼<acid android in an alcove 20181102 “ashes to ashes”>
11月2日(金) 代官山 SPACE ODD
OPEN18:30 / START19:00
▼<acid android in an alcove 20181103 “ashes to ashes”>
11月3日(土/祝) 代官山 SPACE ODD
OPEN17:30 / START18:00
▼チケット
ALLSTANDING ¥5,500(tax in/D代別)
(問)クリエイティブマン 03-3499-6669
一般発売日:9月1日(土) 10:00〜
※営利目的の転売禁止 ※未就学児入場不可
【オフィシャル先行】
7月22日(日)21:00〜8月5日(日)23:59
http://eplus.jp/hp/acidandroid/
※お一人様4枚まで

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