【インタビュー】メタル名産地ドイツから現れた新たなる才能、ヴェニューズ

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VENUES(ヴェニューズ)が2018年7月27日にデビューアルバム『アスパイア』をリリースする。キラーチューンがズラリと並べられ、聴くものを虜にするポテンシャルが秘められている作品だ。

◆ヴェニューズ映像&画像

ヴェニューズは、メタル名産地・ドイツから現れた新たなる才能である。メタルコアをベースに男女のツイン・ヴォーカリストを全面的に打ち出したキャッチーなサウンドは、今までにありそうでなかった新鮮さをもたらしてくれる。アルバム・デビュー前にESKIMO CALLBOY、CALIBAN、ATTILAなどと共演を果たすなど、アグレッシブなライヴ・パフォーマンスも各地で評判を呼んでいる状況だ。

新人離れした要注目のバンドではあるものの、彼らに関する情報はほとんど世に出ていない。そこで男女のツイン・ヴォーカリスト、ロビン・バウマンとナイヴスにコンタクトを取り、話を聞いてみた。


――ヴェニューズはいつ結成されたのでしょうか。

ロビン:2014年にプロジェクトみたいなカタチで始まったんだ。当時は違うメンバーだったし、バンド名もヴェニューズではなくてBREAK DOWN A VENUEという名前だった。本格的にバンドとして動き出したのは2015年だね。真剣に活動していこうと決意して、プロフェッショナルなスタジオに入って3曲レコーディングしたんだよ。

――ヴェニューズの前は、各々が違うバンドでプレイしていたんですか?

ロビン:俺はヴェニューズが初めてのバンドだ。把握している限り、ドラマーは過去に地元のメタルコア・バンドでプレイしていたけど、彼以外のメンバーはバンド活動をしていなかったと思うよ。

――ナイヴスにとってもヴェニューズが初めてのバンドとのことですが、ヴォーカル・トレーニングはしていたんでしょうか。

ナイヴス:とんでもない!私は全くトレーニングを受けたことがないの。それどころか、譜面を読むことすらできないんだから(笑)。


――デビュー・アルバム『アスパイア』を聴いて最初に感じたのが、楽曲クオリティの高さ。そしてナイヴスのヴォーカルがとても力強く、存在感があるという点でした。

ナイヴス:ありがとう。そう言ってもらえてうれしい限りよ。ちなみに、私が尊敬しているヴォーカリストはONE OK ROCKのタカなのよ。私、大ファンなの。

――影響を受けたヴォーカリストというのは?

ナイヴス:私はパンクやグランジが好きで、ALICE IN CHAINSをよく聴いたりしていたけど、直接的に影響を受けたという特定のシンガーはいないわね。

ロビン:俺はアメリカのハードコアバンド、Vannaの元フロントマンChris Preeceを尊敬しているよ。


――デビュー・アルバム制作に取り掛かったのはいつ頃ですか?

ロビン:2016年だね。まず「The Epilogue」「My True North」「Shades Of Memory」の3曲を仕上げた。じっくりと時間をかけて曲を磨き上げるために3度に分けてスタジオに入ったんだ。

ナイヴス:そのなかでも「The Epilogue」は、アルバムの方向性を決めるきっかけになった曲なのよ。

――今作のプロデューサーは、レーベル・メイトでもあるANNISOKAYのクリス・ヴィチョレクですね。

ロビン:彼が俺たちのEP『BREAK DOWN A VENUE』(2015年発表)を聴いて、連絡をくれたんだ。彼はプロデューサーとしてヴェニューズが出すべきサウンドが分かっていたみたいで、ソングライティングのヒントを与えてくれたし、楽曲のどこにフォーカスすればいいのかを教えてくれた。さらにバンドの方向性も示してくれた。彼との仕事は本当にクールだったね。

――EPから今作では、大きな成長を感じますね。

ロビン:君の言う通りだと思うね、音を聴くだけで成長を感じることができる。EPを発表した当時はまだ若かったし、自分たちがどういうバンドを目指しているのかさえ定まっていなかった。でも、今作をリリースするにあたって、個々のメンバーが技術だけでなく人間としても成長していたんだ。それが音にも表れたんだと俺は思っている。ナイヴスはどう思う?

ナイヴス:私が思っていることは、あなたが全て言ってくれたわ(笑)。


――ヴェニューズというバンド名に込められた意味は?

ロビン:人々がひとつの場所(=VENUE)に集まって楽しい時間を共有して、心を開放できるのが音楽の魅力だと思うんだ。俺たちの音楽もそうなってくれればという想いを込めてヴェニューズと命名したんだよ。

ナイヴス:私、日本のファンにどうしても伝えたいことがあるわ。私は10歳の頃から日本に夢中なの。アニメをはじめとした文化や伝統がとても素晴らしいと思っているわ。日本が好きすぎて日本語の勉強をはじめたくらいよ。難しすぎて、途中で挫折してしまったけどね(笑)。少しでも早く日本に行ける日を楽しみにしているわ。

取材・文:澤田修
写真:Venera Red Photography


ヴェニューズ『アスパイア』

2018年7月27日 発売予定
【完全生産限定スペシャル・プライス盤CD】GQCS-90622 / ¥1,800+税
※日本盤限定ボーナストラック収録/日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.ウィ・アー・ワン
2.ライツ
3.ザ・ロンギング
4.フェイディング・アウェイ [feat.クリス・ヴィチョレク(Annisokay)]
5.ジ・エピローグ
6.ジレンマ
7.マイ・トゥルー・ノース
8.スター・チルドレン
9.ナッシング・レス
10.シェイズ・オブ・メモリー
11.サイレンス
12.イグナイト
13.フラグメンツ *日本盤限定ボーナストラック

【メンバー】
ナイヴス(ヴォーカル)
ロビン・バウマン(ヴォーカル)
コンスタンティン・ラニス(ギター)
トニ・リックス(ギター)
フローリアン・ブレット(ベース)
デニス・ヴァンフーフェン(ドラムス)

◆ヴェニューズ『アスパイア』レーベルサイト
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