【インタビュー】感覚ピエロ、47都道府県ツアー終了直後の楽屋で「日々、自分たちを高めていく」

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■演奏しながら“あ、死ぬかも”
■って思ったのは初めて

──どんどん目標が出来てきますね。各地の対バンで印象に残った公演はありますか?

横山:いろいろありましたけど……まず、和歌山CLUB GATE(6月30日)でヤバT(ヤバイTシャツ屋さん)とやったときに、空調が壊れてて。終わったらフロアが水びたしなんですよ。あれはスゴい経験でした。“あ、ライブって死にそうになるんだ”って(笑)。

秋月:演奏しながら、“あ、死ぬかも”って思ったのは初めてよな。

滝口:しかも、始まる前にベースの音が出なくて……下手のブレーカーが落ちてたんですよ。

▲滝口大樹(B)

──そこでも滝口くんの音が出なかったっていう。

秋月:上手のブレーカーは落ちないんですよね。持ってるよな、滝口は(全員笑)。

滝口:BRADIO (5月31日 福島・郡山#9/6月1日 宮城・仙台CLUB JUNK BOX)が横山の誕生日を祝ってくれたこともあったよね。

横山:僕の誕生日が5月30日なんですけど。

滝口:その翌日が福島CLUB #9で。横山が楽屋にいないときに、「サプライズでケーキを買ってきたから」って言ってくれて。あれは嬉しいかったですね。

横山:あとは西川口Live House Hearts(3月10日)かなあ。プププランド。

秋月:解散やもんな。

横山:いま思うと、最後のタイミングで僕らのツアーを選んでくれて。いままで一緒にやってきたバンドだから、このツアーで一緒にやれてよかったなって思いましたね。

──個人的に横山くんの姿で忘れられないのは、高崎club FLEEZ(5月23日)でアルカラと対バンしたときのことで。終演後にメンバーは楽屋で雑談してたんだけど、横山くんだけひとり、フロアでしんみりしてたじゃないですか。あれは悔しかったんだよね。

横山:ああ……そうですね。あのときは僕らが後ろの出順だから、なんとか形になったけど、あの順序が逆だったら、完璧に食われてるライブだと思ったんですよね。だから、すごく悔しかったんです。さすがアルカラ先輩だなと思って。

──うん、キャリアの長いバンドも多く迎えたツアーだったからこそ、そういう場面もたくさんあっただろうし。悔しさも含めて得るものが多いツアーだったんでしょうね。

秋月:ワンマンでは味わえない感覚ですよね。

──西尾くんはどうですか? 印象に残ってる対バン。

西尾:僕は空想委員会かなあ(4月4日 岩手・盛岡CHANGE WAVE/4月5日 青森Quarter)。

横山:そうだよね。

西尾:僕、「歌え」ってステージに上げられたんですよ。

──空想委員会のステージに(笑)。

秋月:もともと空想の曲が好きなんよな?

滝口:健ちゃん(西尾健太)が曲をリクエストしたんですよ。

西尾:そう、前日に「めっちゃ好きなんです」って言ったんです。そしたら、「何が好きなん?」って聞かれて、「「波動砲ガールフレンド」です」って言ったら、「明日ステージに上げるから歌って」って言われて。初めてドラム以外でステージにあがりましたね。

滝口:あれはレア感もあったよね。

▲西尾健太(Dr)

西尾:あの日、俺らのBGMがなくなったよな。

横山:そうだ。僕らが転換してるときに無音になっちゃって。間がもたないっていうときに、委員長(三浦隆一[Vo/G])が弾き語りをやってくれたんです。

滝口:アコギ1本持って。

秋月:本当にメンバーみんな良い兄ちゃんで、めっちゃ好きになりましたね。

──秋月くんは印象に残ってる対バンはありました?

秋月:ヒトリエ(6月23日 岐阜CLUB ROOTS/6月24日 三重・松阪M'AXA)は面白かったですね。みんな本当に上手い。いちプレイヤーとして心底すごいなって思ったのは、ダントツでした。

滝口:珍しく秋月がギターキッズみたいになってましたよ。リハーサルでエフェクターボードを覗き込んでるのを初めて見てビックリした。

秋月:久々に“機材、何を使ってはるのやろ?”とか思いましたもん。最初は“仲良くなれないかもしれない”と思ってたんですけど、喋ってみたら、リクエストした曲もやってくれたりして。ちょっと俺らと似てるのかなと思いましたね。社交的でもムードメイカーでもないけど、ほんまに仲がいい人と喋る人みたいな。この機会に仲が良くなってよかったです。

──今回は同じ相手と2日間対バンした箇所が多かったのも良かったですよね。バンドのツイッターでも、それぞれのバンドといい関係を築けてるのが伝わってきてて。

秋月:やっぱり打ち上げで仲良くなれるんですよね。グドモ(グッドモーニングアメリカ/6月9日 福井CHOP/6月10日 富山MAIRO)もそうでしたし。

──もともと友達の少ないバンドだったのに、すっかり仲間が増えたことも意義深いですけど。改めて全都道府県をまわったことに、どんな意味があったと思いますか?

横山:このツアーが始まったとき、西尾氏がよく「みんなでファミリーになって、仲間を作っていこうや」って言ってたんです。もちろん僕らはお客さんが楽しんでもらえる空間を作るためにやるんですけど、それだけじゃなくて。ふだん行けないところとか、あまりバンドが来る機会のない地方に足を運んで、「俺たちは仲間だぜ」ってちゃんと言えたのは、今回のツアーが47本あった意味のひとつですね。

──わかりました。このツアーを終えて、来秋の幕張メッセに向けて、感覚ピエロの5周年イヤーが始まります。この先の感覚ピエロには何を期待してもらいたいですか?

横山:今日のライブで最後に流した映像にも、「快進撃がはじまる」っていう言葉を書いたんですけど、これからも進化し続けたいです。たとえば、幕張メッセもなんばHatchも、すでに数多のアーティストが通過してきた場所に間違いないんです。でも、そこで、「感覚ピエロはオンリーワンのエンターテイメントである」っていう景色を見せたいっていうのは、もう心のなかで決めてるから。47都道府県ツアーで見せた感覚ピエロのエンターテイメントよりも、もっと進化したものを見せるし、その間にはリリースもあるだろうし、秋にはZeppツアーもあるので、ひたすら階段を昇っていくことしか考えてないですね。日々自分たちを高めていく。そういう5周年イヤーになるんじゃないかと思います。

取材・文◎秦理絵
撮影◎ヤマダマサヒロ


■<感覚ピエロ ありあまるフィクション ONE-MAN TOUR 2018 / AW 〜Road to MAKUHARI〜>


10月26日(金) 東京・Zepp Tokyo
10月28日(日) 香川・高松DIME
11月03日(土) 兵庫・ART HOUSE
11月04日(日) 三重・松阪M'AXA
11月16日(金) 愛知・Zepp Nagoya
11月17日(土) 長野・ライブハウスJ
11月24日(土) 大阪・Zepp Osaka Bayside
12月07日(金) 東京・Zepp DiverCity Tokyo
12月09日(日) 北海道・Zepp Sapporo
▼チケット
・Zepp公演:スタンディング ¥4,500円(税込) ※整理番号順の入場となります。※別途ドリンク代(各地による)
・Zepp公演:2F指定席 ¥5,000円(税込) ※別途ドリンク代(各地による)
・その他公演:スタンディング ¥4,000円(税込) ※整理番号順の入場となります。※別途ドリンク代(各地による)
一般発売:2018年9月29日(土)10時〜
http://r.y-tickets.jp/kkp2018aw

■サブスクリプション限定アルバム『1826』


各サブスクリプションサービスにて配信中
https://jiji.lnk.to/kankakupiero_1826


◆<感覚ピエロ 47都道府県ツアー2018>特集ページ
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