【千歌繚乱インタビュー】Soanプロジェクトwith 芥、人生のテーマを音楽で表現

twitterツイート

2007年~2015年に活動していたMoranのメインコンポーザーでありドラマーのSoanが、2016年に始動させたのが「Soanプロジェクト」だ。“静”と“動”をテーマに2人のボーカルを迎え「Soanプロジェクトwith 芥」「Soanプロジェクトwith 手鞠」という2つの形態で、トータルアートとも言える音楽活動を行っている。

◆試聴動画・関連画像

今回、BARKS主催イベント<千歌繚乱vol.18>に出演することに寄せて、インタビューを行い、9月にリリースされる3rdミニアルバムについての話や、自身の考えについてたっぷり語ってもらった。まずはSoanと芥のインタビューからお届けする。

※本記事は9月26日に渋谷REXにて開催される<千歌繚乱 vol.18>において、来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。

   ◆   ◆   ◆

■音楽への入りはX JAPANのYOSHIKI。
■生きるテーマを音楽で表現したのが“Soanプロジェクト”

──まずはSoanプロジェクトを立ち上げたきっかけから聞かせてください。

Soan(Pf&Dr):2015年の9月に自分がやっていたバンド、Moranが解散したんですけど、その当時の高田馬場AREAの店長さんから“Soanさ、来年の誕生日の6月1日、AREA空けてるから何かやってよ”って言われたんですよ。そもそも俺はMoranの解散で一旦音楽やバンドから距離を置こうと思ってたんですよ。

▲Soan(Pf&Dr)

──じゃあそのお話がなけばもうちょっとゆっくり休んでいたかもしれないと?

Soan:ステージにはもう上がらなかった可能性のほうが大きかったですね。でもお世話になっていた方からのお話だったので、そこでじゃあ何をやろうかな?と考えた時に、もともと俺は音楽への入りがX JAPANのYOSHIKIさんなんですけど。YOSHIKIさんの激しいドラムと、繊細なピアノと、美しいヴィジュアルがすごく好きで、ああいうギャップのある人って魅力的ですよね。それが俺の音楽のテーマというか、人生のテーマになっていて。じゃあそれを音楽で表現してみようと思って形にしたのが“Soanプロジェクト”なんです。静”と“動”という大きなテーマを掲げて、その2つの表現の場を設けようと。“静”では俺のピアノを中心にヴァイオリンとアコースティックギターを加えた編成のSoanプロジェクトwith 手鞠、“動”ではドラムを中心にライヴを意識したバンド編成のSoanプロジェクトwith 芥を立ち上げたんですよ。特に芥に関してはChantyっていう母体バンドがあるので、バンド名ではなく“Soanプロジェクト”っていう名前にしたんですよね。Kraのタイゾや他のゲストメンバーもそうですけど、気楽に参加してほしかったので。

──芥さんにはどんないきさつで声をかけられたんですか?

Soan:2015年12月に新宿BLAZEであったChantyのライヴを観に行った時に芥の声に惚れて声をかけました。もともと歌が上手い印象を持ってたんですけど、そのライヴで芥の声に一気に引き込まれたんですよね。

──Soanさんからプロジェクトの話があった時はどう思いました?

芥(Vo):最初はよくない想像ばかりしてました。

──えっ、どういうことですか(笑)!?

芥:怒られるんじゃないかと。

Soan:ああ、“話があるんだけど”って言ったから(笑)?

芥:そうです。“何なんだろ?何かやらかしたかもしれない”って、恐ろしさを抱えながら会いに行きました(笑)。そこでSoanプロジェクトの話を聞いてすぐに“やりたいな!”って思ったんですよね、自分がこれまで歩んできた道ではないものを提示してくれるんだろうなと思って。Chantyのメンバーに相談したら、“いいじゃん、行ってきなよ”って言ってくれたのもあってプロジェクトへの参加を決めました。

──芥さん自身も“Chantyとは違う自分を出していこう”という意識が強いですか?

芥:最初はそういう気持ちが強かったと思います。1stアルバム(『慟哭を鼓動として道とする音』)の歌詞を書いた時は特に“Chantyとは違うもの”を前提に書こうとしてましたね。やっていくうちに思ったのは、自分がもともと憧れてたり興味を持ってたヴィジュアル系の形に、ある意味Soanプロジェクトのほうが近いんじゃないかなと思ったりして。Chantyがそうじゃないと言いたいわけじゃなくて。Chantyや、その前にやってたAdministratorもそうですけど、歌詞やら何やらアプローチが結構日常と隣り合わせの表現が多いんですよ。Soanさんがよく“本気の遊び”と言うんですけど、学生の頃にみんなで楽しいものを持ち寄って作り上げていく感覚に近くて、もしかして自分のバックボーンに通じてるものがあるのかなって思いますね。

▲芥(Vo)

──始動して2年半ほど経ちますが、一緒にやってきた中でお互いどんなアーティストだなと思いますか?

芥:対バンは何回かあるんですけど話し込むほどの関係ではなかったので、Soanさんのこれまでのバンド遍歴から見てわりと浮世離れした感じのイメージを持ってたんですね。それが関われば関わるほどすごい人間で(笑)。

Soan:ははは。人間です(笑)!

芥:普通の面が見えるほどに、そういう観点からの爆発力でここまで振り切ることもできるんだなって思ったり、可能性を感じさせてくれる存在ですね。あと、細かすぎるぐらい隙なく情報を用意してくれるから、その中で自由に駆け回れてるんじゃないかなって。掲示してくれる情報量が少なさ過ぎたら、もしかしたらその中で歩むことが狭く窮屈に思えるかもしれない。本当に池の隅まで行ける多彩な浮石を用意してくれますね。

──Soanさんから見て芥さんはどんなアーティストですか?

Soan:凄く頭いいなって思いましたね、最初に会って飲んだ時に。周りをよく見てるし、自分自身を俯瞰で見られる男だなと。自分の問題点だったり、当時を振り返って“あそこがダメだった”とわかってたり。あと一緒にやっていく中で、なんて柔軟で引き出しの多い男なんだとも思いましたね。“とりあえず何でも吸収したいからイエスマンになった”という言い方を動き始めた当初、芥はしてたんですけど、俺からすると何でも“はい”と言って100点以上のものを返してくれるから。引き出しが多いのと、伸び代がある人だなと。芥節と言うのかな?手鞠くんは尖った硬いイメージがあるとするならば、芥はあたたかくて柔らかい印象なんですよね。じゃあ力強さやパンチ力がないのかと言ったらまったくそんなことはなくて。歌唱力の高さで一つの音像をちゃんと作り上げてるんですよね。
──Chantyではご自身をよく“ポンコツ”と表現されてますけど(笑)。

Soan:Soanプロジェクトwith 芥では凛としていてポンコツ感ゼロですよ。

芥:ポンコツにならないようにしてます(笑)。

Soan:“芥神”という神なんでね。

▲『動猛成る狂想、動脈に射つ。』ジャケット

──9月5日リリースの3rdミニアルバム『動猛成る狂想、動脈に射つ。』はどんな作品になりましたか?

芥:今までで一番素直なアルバムなんじゃないかなと思います。今できる全てをありのままぶつけた感じがしますね。

Soan:最初に芥とも話したんですけど、with芥の“動”の部分で一番何を求めるかというと“声”なんですよね。それでゲストミュージシャンのセレクトも、ベースのIvyはMoranの時の相方なんですけど。元DuelJewelの上手ギターのShunはwith 芥活動の一発目からギターを弾いてもらっていて、彼はDuelJewelで19年間ずっとシャウトをし続けてきた人だし。俺もドラムセットから煽るスタイルをMoranで作って、ドラムだけじゃなく声で主張するところも1つの武器だと思ってるから。そういう部分で一番“声”のパンチが効いてるのは今作なんじゃないかなと思います。

──どの曲もライヴ感があって、ライヴでの情景が浮かびますね。

Soan:パッと聴いてそう思ってもらえたら、with 芥のほうは勝ちですね。どれだけシンプルでわかりやすく、且つ自分たちがカッコいいと思えるか、というところが楽曲作りに大きく影響していて。お客さんとのライヴ空間だったり、そこで生まれる熱量みたいなものを考えて芥には提示するようにしてますね。

芥:「月欺けば傀儡が笑う」はすでにライヴでやってるんですけど、ワンマンでは逆ダイをする部分があるんですよ。動きの面でのアプローチで切り込んだのは「月欺けば傀儡が笑う」ですよね?

Soan:そうかもね。音源では煽りセクションはないんですけど、ライヴではサビ明け後にサビダッシュと呼ばれるセクションをずっとループさせるんですよ。お客さんが必死になって観客の上を泳ぐ “逆ダイヴ”という言葉が生まれた時代に俺は生きてきたんで、今そういうのがあっても面白いかなと思って作りました。芥にはデモの段階で音源バージョンとライヴバージョンの2パターンを送ってましたね。

──制作時からライヴの観せ方を考えて作られたんですね。

Soan:ライヴありきですね、with 芥のほうは。「月欺けば傀儡が笑う」を聴いた際には“逆ダイヴ懐かしいな”と思ってくれたらいいなと。

芥:ステージに突っ込んできてくれたら嬉しいですよね。

──最近なかなか観られなくなりましたからね。

Soan:そうなんです。久々に箱の人に怒られて幕を締められたいですね、“中断!”って(全員爆笑)。あと、“声”という部分で一番リアルに表現しているのは「frowery count」ですね。

──特にサビでの言葉とメロディのハマりが素晴らしいですね。

Soan:これも芥がライブと届けたい気持ちをしっかりと融合させてくれた歌声で、キャッチーさが出てますよね。ここ1年以上、ライヴでは元BORNのギター、Kを含めて5人体制でやってるんですよ。あいつも今ソロで歌ってるから、with 芥でもギター弾きながら歌ってもらってて。5人体制になってより“声”というものが深くなったかなって改めて思いますね。


──現在、Soanプロジェクトwith 芥は結成当初に描いていたヴィジョン通りにできていますか?

Soan:with 手鞠もwith 芥も想像以上です。自分ひとりじゃ絶対にここまではできなかったと思いますね。

芥:たぶんwith 手鞠は、作り上げた“あるべき形”の純度をどんどん高めていく作業で、with 芥のほうは“これはどうだろう?”って試しながら普通のバンドが成長していくのと同じような速度と前の向き方でやっていくと思うんですよね。ベクトルはまったく違うけどそれぞれ洗練されていくと思うので、その対比も含めて2組とも観てもらうと面白いと思います。

──また、ゲストミュージシャンの方々もキャリアのある方たちばかりなので、演奏もパフォーマンスも間違いないですしね。

Soan:安心、安定ですね。もう信頼しかない。やっぱ俺は立ち位置がいかんせんドラムかピアノなので、フロントマンってすごく大事で。そんな中でこのゲストメンバーたちと一緒にやれてるのは非常に大きいですね。

──9月26日にSHIBUYA REXで開催される<千歌繚乱vol.18>についてはどんな意識で?

Soan:ゴッテゴテに煽り倒していこうかなぁ?

芥:僕らが一番若手くらいな感じでいきます(笑)?

Soan:たぶん俺らがやれることっていつも通りなのが一番なのかなって。無理に対バン相手を意識しないで、自分たちらしさをいかに提示するかが大事だと思うので。だからさっき言った“煽り倒す”というのは冗談です(笑)。いつも通りの世界を築けば自ずといい景色が待ってるんじゃないかなと思ってます。

取材・文◎牧野りえ


   ◆   ◆   ◆

Soanプロジェクトwith芥が出演する<千歌繚乱vol.18>、チケットは現在イープラスにて発売中。


<千歌繚乱vol.18>

日時:2018年9月26日(水)開場17:30 開演18:00
出演:EVERSSIC/Soanプロジェクトwith芥/ヘルタースケルター/The Benjamin/More
会場:渋谷REX
料金:【先行チケット】3,500円 【一般チケット】3,800円 【当日券】4,000円 ※ドリンク代別途

・チケット受付
【先行抽選受付】
7月13日(金)12:00~8月19日(日)16:00
チケット購入ページURL:[チケットデリ] http://ticket.deli-a.jp/

【一般先着受付】
8月20日(月)12:00~9月25日(火)
[イープラス]
チケット購入ページURL:http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002265279P0030001

Soanプロジェクトwith芥 3rd Mini Album『動猛成る狂想、動脈に射つ。』

2018年9月5日(水)Release
全7曲収録/¥2,600(tax out) /S.D.R-337
【Recording Musician】
Produce・Music・Drums:Soan
Lyric・Vocal:芥(from Chanty)
Guitar・Voice:K
Guitar・Voice:Shun
Bass:Ivy

【収録曲】
All Music:Soan All Lyric:芥
1.『heart』
2.『濁った瞳』
3.『meteo trive』
4.『朽ち木の行方』
5.『月欺けば傀儡が笑う』
6.『frowery count』
7.『紫陽花がまた咲く頃に』

Soanプロジェクトwith手鞠 3rd Mini Album『静廉鳴る共奏、静脈に宛がう。』

全6曲収録/¥2,600(tax out)/S.D.R-338
【Recording Musician】
Produce・Music・Drums・Piano:Soan
Lyric・Vocal:手鞠
Acoustic Guitar:タイゾ(from Kra)
二胡・Chorus:祐弥
Violin・Viola:Sachi(from 黒色すみれ)

【収録曲】
All Music:Soan All Lyric:手鞠
1.『落下の挙動、加速、暗転、反射 そして調和する僕と君と。』
2.『春色の音色、記憶回廊』
3.『黄昏色に融解する視界と屈折した類推(アナロジー)』
4.『醜悪なる獣穿つ矢、致死を以て野卑を屠る』
5.『吐情、舌上、熱帯夜』
6.『紫陽花がまた咲く頃に』

<Soanプロジェクト 3rd Mini Album『静廉鳴る共奏、静脈に宛がう。動猛成る狂想、動脈に射つ。』Release Oneman live>

2018年9月30日(日)新横浜NEW SIDE BEACH!!(神奈川県)
open 17:00/start 17:30
adv¥4,500/day¥5,000
Soanプロジェクトwith手鞠/Soanプロジェクトwith芥

<Soanプロジェクトwith芥 3rd Mini Album『動猛成る狂想、動脈に射つ。』Release Oneman Tour>

2018年11月10日(土)札幌Crazy Monkey(北海道)
open 18:00/start 18:30
adv¥4,500/day¥5,000

2018年11月10日(日)札幌Crazy Monkey(北海道)
open 16:30/start 17:00
adv¥4,500/day¥5,000

2018年11月24日(土)大阪北堀江club vijon(大阪府)
open 18:00/start 18:30
adv¥4,500/day¥5,000

2018年11月25日(日)名古屋今池3Star(愛知県)
open 17:00/start 17:30
adv¥4,500 day¥5,000

<Soanプロジェクトwith手鞠 3rd Mini Album『静廉鳴る共奏、静脈に宛がう。』Release Oneman Tour>

2018年12月8日(土)大阪北堀江club vijon(大阪府)
open 18:00/start 18:30
adv¥4,500 / day¥5,000

2018年12月9日(日)名古屋ell.SIZE(愛知県)
open 17:00/start 17:30
adv¥4,500 day¥5,000

2018年12月15日(土)博多DRUM Legend(福岡県)
open 18:00/start 18:30
adv¥4,500 / day¥5,000

2018年12月16日(日)博多DRUM Legend(福岡県)
open 17:00/start 17:30
adv¥4,500 day¥5,000

twitterこの記事をツイート

この記事の関連情報