【ライブレポート】INORAN、ツアー初日公演開催「俺はこのツアーで嵐になろうと思っている」

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INORANが、新作『Override』を提げた全国ツアー<INORAN TOUR 2018 “Override 66”>の初日・新宿BLAZE公演を開催した。本記事では、オフィシャルレポートをお届けしよう。

◆INORAN 画像

ライブという表現に拘り抜いた新作『Override』をリリースした、INORAN。彼の全国ツアー<TOUR 2018 “Override 66”>が、9月14日の新宿BLAZEからスタートした。

ライブ当日の新宿は、今年の記録的な猛暑が嘘のように、もう秋の気配を感じる涼しさだったが、会場のBLAZEには満員のオーディエンスが集結し、開演前から強い熱気を帯びていた。

開演時刻、ダンサブルなエレクトロニカのBGMが流れる中、聴衆の大きな歓声を受け、INORAN、Yukio Murata(g)、u:zo(b)、Ryo Yamagata(ds)がステージに登場。EP作『Somewhere』収録の疾走感溢れるロックナンバー、「REDISCOVER ON ANOTHER」でライブはスタートした。

昨年のツアー<SOLO 20TH ANNIVERSARY TOUR-INTENSE/MELLOW>は、メロウな世界観のインスト曲「Come Away With Me」でスタートしたが、今回のオープニング「REDISCOVER ON ANOTHER」のロックらしい力強いグルーヴは、前回とはまったく違った世界観を見事に描き出し、今回のセットリストの印象をガラリと変える劇的な効果をもたらしていた。

このイントロの出音で確信したが、今のバンドのエネルギッシュさは本当にすごい。INORAN、Murata、u:zo、Ryoによる現在のバンド編成は6年以上続いてきたもので、作品をリリースしてツアーをする度に、驚くべき成長を遂げてきた。筆者は、そんな彼らの目覚ましい進化の過程を見てきたが、今、この会場に轟く躍動感溢れ、生命力に満ちたバンドサウンドは、もう「すさまじい」の一言でしか表現できない。INORANとMurataのスリリングかつ表現力豊かなギターワーク、u:zoとRyoの野生的でダイナミックなリズム、どの音もクールでとにかくカッコ良いのだ。

▲Yukio Murata(g)

▲u:zo(b)

▲Ryo Yamagata(ds)

その後、「Awaking in myself」「grace and glory」という、近年ライブ前半の鉄板となる4曲が披露された。これらは、どれもINORANのピュアで、ストレートなロックさを証明するナンバーである。MCで、INORANが“ヘイヘイ東京、約1年振りにこのバンドで帰ってきました。4曲目だけど満足しちゃったよ。いや、んなワケないか(笑)”と、ジョークを交えて心境を語っていたが、そのコメントも納得なほど、開始4曲の説得力と演奏は圧倒的なものだった。やはりこの感覚は、ライブでしか味わえない、最高に至福な瞬間である。
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