【対談】HYDE × Starset、“コラボ”と“刺激”を語る「似てるなぁって (笑)」

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HYDEがソロツアー<HYDE LIVE 2018 追加公演>を開催中だ。同ツアーの東京公演となる9月1日から9月11日までの計8公演には米国よりStarsetをサポートアクトに迎えて行われた。そのステージングは素晴らしく、互いが互いを高め合うような共演が終始ZEPP TOKYOを熱狂させた。

◆HYDE × Starset 画像

Starsetはダスティン・ベイツ(Vo / Key)を中心とした4人組ロックバンドだ。HYDEとはアメリカでツアーを共に回ったほか、Starsetの代表曲にHYDEがボーカル参加した「Monster feat. HYDE」をリリースするなど親交を深めている。

BARKSは、東京公演終盤戦となる9月9日、都内某所でHYDEとStarsetの対談を実施。両者の出会いや、ZEPP TOKYO公演の手応え、お互いから受ける刺激、「Monster feat. HYDE」制作の経緯などについて語り合ってもらった。HYDEからは「“アメリカでどうやったらいいか”っていうのも訊きたい」とStarsetの4人にアドバイスを求める場面も。実にフランクな空気感の中で行われた両者の対談をお届けしたい。なお、対談翌日に開催されたZEPP TOKYO公演7日目のレポートも同時公開しているので、そちらも併せてご覧いただきたい。

   ◆   ◆   ◆

■日本公演では“おっぱい”って言えば
■盛り上がるんじゃないかなって──HYDE

──Starsetのみなさんは今回が初来日とのことですが、ここまでのZEPP TOKYO6公演、手応えはいかがでしょうか?

ダスティン・ベイツ(Vo / Key):すごくいいね。大観衆だし、みんながすごく応援してくれて。

──日本のオーディエンスに対しての印象は?

ブロック・リチャーズ(G):一体感がすごい!

ロン・デシャント(B):HYDEを観てるときは特にそうだね(笑)。大観衆がひとつの物体のように動いているからとても驚いたよ。

HYDE:あははははは!

──変な話、アウェイ感などは……?

ダスティン:いや、今さら動じないかな。これまでにもいろんな人たちの前でやってきたってこともあるし。もちろん微妙な違いは感じるけど、違いに対して僕らはあんまりセンシティブなほうではないというか(笑)、むしろオープンかもしれない。

▲HYDE

──2017年に、VAMPSでStarsetと一緒にアメリカツアー(ポストハードコアバンド、I PREVAILの<LIFELINES TOUR>/2017年5月2日〜18日)を回られていたんですよね。

HYDE:うん。でも去年は一緒に何ヵ所も回ってたけど、挨拶もできなくて。そんな時間が全然なかったんだよね。僕はその前からStarsetが好きだったんだけど。他のバンドもほとんどそんな感じ。リハーサルも入れ替わり立ち替わりバタバタやってるし、ライヴの後はみんなミート&グリートとかやってるから。

ダスティン:機材をセットしては撤収、セットしては撤収っていうね(笑)。ライヴが終われば次のバンドのステージのためにさっさと片付けて、車で次の街へ移動しなきゃならない。今回の東京公演とは正反対だよ(笑)。

HYDE:楽曲でもコラボレーションをしてるけど(「Monster feat. HYDE」)、しゃべったのは彼らが日本に来て初めて(笑)。2018年9月の東京でやっと話ができたっていう。だから僕、“怖い人たちだったらどうしよう”と思ってたくらいだから(一同爆笑)。ナイスガイでよかった。

──ちなみに初の会話ではどんなことを?

HYDE:日本語で“おっぱい”とか(一同爆笑)。とりあえず、日本公演では“おっぱい”って言えば盛り上がるんじゃないかなって。

ダスティン:いちばん好きな日本語だね(笑)。今、毎晩使わせてもらってる。“おっぱい”って言ってステージを降りてるよ(笑)。

──Starsetから見たHYDEさんの印象は?

ロン:HYDEはアーティストとして最高だし、バンドがまたすごく才能あるなと思った。人間としても素晴らしいしね。HYDEにもメンバーのみんなにもすごくフレンドリーに接してもらってるし、スタッフもいろいろ力を貸してくれて。まったくストレスを感じることなく過ごせているから、本当にありがたいなって。

▲Starset

──では、お互いのステージはどうでしょう? 特に刺激を受けたことなどはありますか。

HYDE:僕は全部だね。いろんな面で感心してます。“こうやってるんだ!”“こういうふうになってるんだ!”ってひとつひとつ、演出から歌から演奏からもう見入っちゃう。やっぱり日本人にない感性だなと思うし、そこは国民性もあるのかもしれない。映画でもそう感じる部分はいっぱいあるし、僕自身、最近はアメリカで楽曲制作してるけど、向こうのプロデューサーは全員それぞれに個性が違うしね。だから、そういうところにも起因してるとは思うけど、それを差し引いても彼らのコンサートは発見がいっぱいあるんだよね。

──取り入れたいなと思うようなアイデアも?

HYDE:あるある、いっぱいある!

ダスティン:嬉しいな。

アダム・ギルバート(Dr):HYDEのステージはすごくエンターテインメントな世界だよね。すごく刺激になってるし、だからこそ、こっちももっとクールなことをやってやろうって思う。すごくいいお手本だよ。

──一方で、世界観的にはかなり似ているというか、共通するものもたくさんありそうです。

HYDE:そうなんだよ。アーティスト写真とか僕以外のメンバーがマスクをかぶってるけど、彼らもダスティン以外が宇宙服だったりして、似てるなぁって(笑)。

ロン:僕らもHYDEの最初のショウを観たときに力学的にとても似てるなと思ったよ。あれはマスクって言っていいのかな? すごく技術度の高いものを作っていて、ちょっとジェラシーだったね(笑)。

──HYDEさんとダスティンさんは、ボーカリストとしてお互いをどう思っていらっしゃるんでしょうか。

HYDE:彼は、僕の憧れるアメリカの第一線で勝ち残る人だと思う。きっと日本人が聴いても好きな声だと思うしね。それこそ僕もジェラシーだし、この機会にいっぱい研究してやろうと思って(笑)。だから彼の歌うところは日々、よ〜く見てるよ。

ダスティン:ははははは! HYDEは声の幅が半端なく広いよね。あと強弱のコントロールとか声の響きもそう。しかも、そうやってちゃんと歌いこなした挙げ句、あのフロントマンぶりだからすごいと思う。

HYDE:アリガト(照笑)。

──なぜHYDEさんが片言に(笑)。

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