【速レポ】<中津川ソーラー>サンボマスター、「太陽超え!太陽超え!」
14時40分、すっかり晴れ渡って暑さも上昇するばかりの中津川に、あの熱いヤツらがやって来た。おなじみのSE「モンキー・マジック」に乗って出てきた山口隆(Vo,G)は、SEをかき消す勢いでまず叫んだ。
◆サンボマスター 画像
「準備いいか、このヤロー! 初出場のサンボマスターです。<中津川SOLAR BUDOKAN>、掛かって来い!」──山口隆
その直後、近藤洋一(B,Cho)と木内泰史(Dr,Cho)、そして山口がひとつになって、REVOLUTION STAGEにバンドサウンドを放つ。そのMCどおり、意外にも初めての出演であるサンボマスター。しかし遠慮なんぞ知らない傍若無人っぷり。しかも山口はシンガーというよりも煽り番長と化す。「世界をかえさせておくれよ」では歌うのもそこそこに、「さぼってんじゃねえ、この野郎!」とか「誰だ、腕組んでるヤツは。誰だ、ボケっと見てるヤツは!」と次々に言葉を浴びせかける。コーラスを取る近藤や木内のほうが歌っている比率は高い、はっきり言って。
さらに「青春狂騒曲」の後半では、空を指さしながら「あの太陽を超えるぐらいメチャクチャ最高のライブできる人! 太陽を超えちゃうぐらいの人! 太陽超え!太陽超え!」と、その瞬間のインスピレーションのままコール&レスポンスも巻き起こす。続く「ミラクルをキミとおこしたいんです」でも“太陽超え!”を煽り文句として連発。こうして始まった直後から一体感を作り出し、怒涛の勢いのまま突き進むという恐るべきライブバンドっぷり。しかし、ただハイテンションで転がるだけではないのもサンボマスター。
「ちょっと上からいろいろ失礼しました。オメーらの名前が分からないから一括りにさせてくれ。オメーらの名前、ロックンロールと呼ばせてくれ。そしてオメーらに言う。絶対に死ぬなよ。ロックンロール イズ ノットデッド!」──山口隆
言い方こそ荒っぽいが、いつだって優しさと力強さのあるメッセージを響かせてくれるのが彼らだ。近藤と木内のプレイも包み込むような温かみと同時に、前向きなほうへ覚醒させるパワーも宿っている。それらを浴び続け、笑顔になるオーディエンスもいれば、なにかから解放されて涙するオーディエンスだっている。サンボマスターのロックンロールは、生きるための応援歌とも呼べるだろう。
「初めてなのに、ギューギュー入ってくれて嬉しいです。ありがとう。三連休終わったら、またクソみたいな毎日が始まるって人も多いかもしれねぇけどよ、今、こんなにみんなで笑ったべ。また来てくれな。俺達、オメーの不安、終わらせにいくからな。オメーの苦しみ、終わらせにいくからな。だから約束してくれ、簡単に死なねぇでくれや。また笑って集まってくれや。オメーたちに会いに行くから。俺はオメーがな、めちゃめちゃ輝いて見えたんです!」──山口隆
こうして、2018年8月に発表した新曲「輝きだして走ってく」をラストに炸裂させるサンボマスター。ステージ持ち時間こそ40分間だったが、一生、効き目のあるロックンロールをかき鳴らしていった。
取材・文◎長谷川幸信
撮影◎木村泰之
【サンボマスター@REVOLUTION STAGEセットリスト】
02. 青春狂騒曲
03. ミラクルをキミとおこしたいんです
04. ロックンロール イズ ノットデッド
05. できっこないを やらなくちゃ
06. 世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
07. 輝きだして走ってく
■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2018>
2018年9月23日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
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