【速レポ】モンパチフェス<WWW!! 18>、Kiroro「みなさんひとりひとりに、明るい未来がありますように!」

ツイート


フェス開幕時の豪雨が嘘かのように、夕焼けでステージの上空がほのかに赤く染まりかかった頃、ステージに登場し、歌い始めた玉城千春(Vo)と金城綾乃(Key)の2人。しかしこの時はまだ、本番前のサウンドチェック。でも、そこはKiroro。「みんなで練習しましょう!」と、彼女たちならではの温度感で、この後の本番で演奏する新曲「ラララ」を観客と一緒に歌うなど、まさに地元・沖縄でのフェスを、既に思う存分に楽しんでいる様子が伺えた。

◆Kiroro 画像

「この後、すぐに本番ですので、楽しみにしていてください」(玉城)と、一旦ステージ袖に下がった後、定刻の17時45分、大きな拍手に包まれながら、改めてKiroroが登場。先ほどまで赤く染まっていた沖縄の空は既に暗くなり、玉城の赤いスカートと、金城の黄色いスカートが、ステージの照明で鮮やかに照らされた。



「モンパチさん、20周年おめでとうございます!」(玉城)
「おめでとうございます!そして私たちも、二十歳!」(金城)
「Kiroroも全国デビュー20周年ということで、久しぶりにアルバムも出しまして、今日はその新曲の中からも歌いたいと思っていますが、まず自己紹介がてら、デビュー曲を聴いてください」(玉城)

そして奏でられたピアノのイントロで、ワーッと大きな歓声が上がり、Kiroroのデビュー曲にして名曲の「長い間」が歌われると、続いても彼女たちの代表曲である「Best Friend」が披露された。

その次に彼女たちが選んだ曲は、2人の出身地である「読谷村のいいところをいっぱい盛り込んだ」(玉城)という「紅芋娘」。この曲には“かめーかめー”という歌詞が出てくるが、玉城によると、これは「おばあさんたちが“食べなさい食べなさい”という時の言葉」だそうだ。そうしたMCに加え、沖縄音楽のエイサー的なかけ声や、いわゆるヨナ抜き音階のメロディなど、この曲が、2人の生活に根付いて生まれ出された歌だということが強く伝わってきた。しかも、それを沖縄の空の下で聴けるとは、とても心地よいひと時であった。





続いて、サウンドチェック時に観客と合唱の練習をした「ラララ」、そしてバラード曲「Let's Go Together」と、新譜『アイハベル』収録の新曲を披露。中でも「Let's Go Together」のサビは、玉城が中学三年生の時に「未来へ」と一緒に浮かんだメロディで、今年、やっと世の中に出せたのだそうだ。「あの頃の自分に誇れるような大人になれているかなと思いながら書いた曲です」(玉城)というエピソードを披露した後に歌われた、そのメロディとピアノのフレーズは、力強くも暖かく、沖縄の夜空に溶け込んでいった。




この日、特に印象的だったのは、冒頭にも述べたように、誰よりもこのステージを楽しんでいたであろう、玉城と金城の笑顔だった。その玉城が「Kiroroがフェスのステージに立つ機会はあまりないんですけど、今日はたくさんのみなさんの前で歌えて本当に幸せでした。それでは最後に、みなさんも一緒に歌ってください」呼びかけと、再び彼女たちの代表曲であり、大ヒット曲となった「未来へ」は、会場全体での大合唱となった。

その最後のサビ前に、「みなさんひとりひとりに、明るい未来がありますように!」と玉城がメッセージを送り、Kiroroにとっての地元フェス、そして自身のデビュー20周年を祝うステージは閉じた。



取材・文◎布施雄一郎
撮影◎(c)WWW18 OFFICIAL

【Kiroro@マングースSTAGE セットリスト】

01. 長い間
02. Best Friend
03. 紅芋娘
04. ラララ
05. Let's Go Together
06. 未来へ

■<MONGOL800 ga FESTIVAL What a Wonderful World!!18>


2018年11月3日(土・祝) 沖縄県 豊見城市 豊崎 美らSUNビーチ 特設会場
2018年11月4日(日) 沖縄県 豊見城市 豊崎 美らSUNビーチ 特設会場

この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス