【インタビュー】dps、デビューシングル完成「昔から言い続けている野望がある」

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■“スリル”というワードを
■アレンジの段階では一番大事に

──では、木村さんの音楽的背景は?

木村:今でこそロックバンドをやっていますけど、僕は元々、R&Bとかソウル系のバラード調の曲をよく歌っていたんです。子供の頃から歌うことが好きで、小学校半ばの誕生日にウォークマンを買ってもらったり、高学年からカラオケにもいくようになり、中学生の頃はもう毎週のようにカラオケみたいな(笑)。

▲森丘直樹 [G]

──人前で歌うようになったのは、先ほどおっしゃってた「ボーカルコンテスト」ですか?

木村:“表舞台に立つために本格的に行動を起こそう”と考えるようになって、高2のときにボーカルレッスンに通い始めるんです。R&Bとかソウル系のバラードを歌っていたのはその頃で、テンポの速い曲とかは苦手だったんですよ。ボーカルレッスンの先生にも「もっと激しい曲も歌ってみたら?」と言われていましたから。で、激しい曲を歌うようになったのは、このバンドを始めてから。4人でカバーしたロックにハマって、今に至っています。

──dpsの楽曲はHR/HMの匂いがありつつ、木村さんがメタル直系のシンガーではないということがいい方向に出ていますね。では、その辺りを踏まえつつメジャーデビューシングル「タイムライン」について話しましょう。表題曲の「タイムライン」は、TVアニメ『名探偵コナン』のオープニング曲ですが。

川村:「タイムライン」はタイアップの話をいただいたところから制作が始まりました。プロデューサーに「『名探偵コナン』のオープニング曲という話があるから、カッコいいものを作るように」と言われたんです(笑)。“カッコいいもの”というだけで、曲調とかテンポ感とかの指定はなかったことが、逆に難しかったですね。今までのdpsと『名探偵コナン』は結びつく要素がなかったし、なにもない状態で、オープニングにふさわしい曲というところから入っていったんです。とにかくたくさん曲を作って、そこから5~6曲を完パケさせた中で「タイムライン」を選んでいただきました。

──「タイムライン」はスリリングな雰囲気のあるパワフルなナンバーで陰りも帯びていて、『名探偵コナン』の世界観にフィットしていますね。

川村:もちろん曲を作る段階でそういうことは意識しましたけど、仕上がりに関してはアレンジをしてくれた森丘君の働きがデカかったです。僕は原曲を作るにあたって、吉田拓郎さんのアルバムを1枚聴いてから作曲に取りかかったんですよ。なので、ちょっとメロディーが和風だったりする。そういう作り方だったから、僕が作ったデモの段階では、ここまでスリリングな感じではなかったので。

森丘:“スリル”というワードをアレンジの段階では一番大事にしました。僕はギターリフがdpsの持ち味かなと思っているんですけど、この曲はリフができるまでに結構時間が掛かったんですね。“これかな?”というのが出てきても、少し時間をおいて聴くと全然良くなかったり。そういう中でちょっと気を休めたときに、パッと浮かんだのが今のリフ。このリフはコードが半音階の進行で、教科書通りではない不安定な感じになっていて、その辺りでもスリル感を出せたんじゃないかなと思います。

──それに、歌の合間にギターの速いオブリガードを入れ込んでいることもスリリングさを生んでいますね。

森丘:リスナーを休ませないということは、すごく意識しましたね。ただ、その結果、すごく忙しい曲になりました(笑)。僕はバッキングとリードプレイで音色を替えているので、ライブのときは切替が多くて大変なんですよ。リスナーだけじゃなくて、自分も休まらないという(笑)。

──な、なるほど(笑)。「タイムライン」のギターソロについても話していただけますか。

森丘:曲中とアウトロにソロを入れました。曲中のソロは、頭から曲を聴いていったときに、ずっと緊張感があるので、少し場面転換がほしいなと。僕の持ち味は速弾きだと言われることが多いんですけど、そこで“泣きのギター”に寄せたソロを弾きました。ソロの入り口でロングトーンにビブラートをかけていますよね。そこはレコーディング時にアーミングビブラートの揺れが一回でもズレたらボツにしたんです。揺れが常に一定で、最後にちょっとだけアームダウンするというプレイが完璧に決まらないと嫌だ、というこだわりから。なので、曲中は起承転結を意識しつつ、アウトロのほうはエンディングなので盛り上がらせたいという気持ちがあって、自分の持ち味を活かしたテクニカルなソロを弾きました。

▲森丘直樹 [G]

──ヴォーカルはどうでした?

木村:アレンジされた音源と歌詞をいただいたときに、“これは口が回るかな?”と思いました(笑)。

森丘:Aメロが早口だからね(笑)。

──吉田拓郎という話もありましたし。

木村:そう。でも、そこから歌詞を読み込んでいくうちに情景がすぐに浮かんで、Dメロの“君との距離はこんなにも近いのに 時間が僕とすれ違ってる いくらリューズを回したところで 今の君と会えなくて”というところがすごくいいなと思って。そこから落としサビに入っていくところが僕の得意な要素というか、その切ないイメージのセクションに一番のこだわりを持って歌いました。

──サビの力強さとエモーショナルさを併せ持った歌も聴きどころです。

木村:レコーディングのとき、早口なAメロ部分を一生懸命歌っている感じになってしまったんです。最初は噛み噛みになってしまって。それで、早口で歌っているラッパーとかはどうしているかなと考えたときに、ラッパーの人ってマイク手を上下させるじゃないですか。試しに手を動かしてみたら歌えたんです(笑)。そんなふうにAメロでちょっと苦戦したこともあって、その分、サビはいつも以上に気持ち良く歌えたかなというのはありますね。

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