【ライブレポート】FIVE NEW OLD、スタイリッシュ&エモーショナルな楽園感を湛えたライブ@恵比寿LIQUIDROOM

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最新シングル「For A Lonely Heart」(2018.9.19)のリリースに合わせて、9月30日から<ONEMAN TOUR 2018“ONE MORE DRIP”>へと旅立ったFIVE NEW OLD。同ツアーが各地で盛況だったことからは、リスナーの彼らに対する注目や期待が大きく高まっていることを感じさせる。ツアー・ファイナルを飾った恵比寿LIQUIDROOM公演もフロアはビッシリとオーディエンスで埋まり、熱気に包まれたライブとなった。

場内に静謐なオープニングSEが流れてメンバー達がステージに姿に現し、バックライトに照らされたHIROSHIのシルエットが浮かび上がる。客席から熱い歓声と拍手が起こる中、HIROSHIのエモーショナルな歌声が響き、ライブは煌びやかな「Undercover」から始まった。WATARUとSHUNが鍵盤を弾くスタイルのスクエアな導入から、生ギター/ベースに移行して力強くクレッシェンドするドラマチックな流れにオーディエンスのボルテージは高まり、場内は1曲目から大合唱が湧きあがるという盛り上がりを見せた。


「Undercover」で創りあげた良いムードを保ったまま、力強く疾走する「Youth」とグルーヴィなミディアム・チューンの「Gold Plate」をプレイ。「Gold Plate」の間奏で、「ツアー・ファイナル、恵比寿へようこそ!」というHIROSHIの挨拶が入った。

「今日、みんなに持って帰ってほしいものは一つ。新しい靴を履いたり、髪を切ったりしたときに感じる、いつもと違う新鮮さ。そんな小さいけど、大切なものを持って帰ってほしいです」


彼の言葉に、客席からは温かみに溢れた拍手と歓声が起こった。その後のコール&レスポンスや後半のテンポアップに合わせてメンバー全員が激しくパフォームする構成で、オーディエンスを大いに沸かせたのもさすがの一言。オープニングから僅か3曲で場内を一つに纏めたことに圧倒された。

その後は「Not Too Late」「Liberty」「Dance With Misery」といったブラック・ミュージックに通じる洗練感をフィーチュアしたナンバーが相次いで演奏された。突き抜けるようなファルセットも交えて抑揚を効かせるHIROSHIのボーカル、洗練されたバッキングとテイスティーなギター・ソロのマッチングが印象的なWATARUのギター、弾力感のあるフレージングでグルーヴを牽引するSHUNのベース、曲調に合わせたダイナミクス・レンジの広さが光るHAYATOのドラム。高度なスキルを備えた四人が奏でるサウンドは本当に上質で、ブラック・ミュージック系に必須ともいえる官能的な味わいを纏っている辺りは実に見事。今回のツアーを経て、FIVE NEW OLDの表現力に一層の磨きが掛かったことを感じることができた。


ライブ中盤ではドリーミィな世界観のインストゥルメンタルや、どっしりとしたビートとファットにうねるベースをフィーチュアした「Liar」、パワフル&ソリッドな「Halfway Home」などを披露。ライブ前半のアーバンなテイストとは全く異なるロック色の濃いセクションでいながら違和感はなく、魅力に富んでいるのはFIVE NEW OLDならではといえる。メンバー全員がフィジカルにパフォームしながら激しいサウンドを聴かせる「Liar」と「Halfway Home」はオーディエンスのリアクションも上々で、場内は熱く盛りあがった。こういうロックな側面を持っていることもFIVE NEW OLDの人気の要因のひとつになっていることは間違いない。


メロウな「Melt」やWATARUが奏でるピアノとHIROSHIのエモーショナルなボーカルでオーディエンスを深く惹き込んだ「Too Good To Be True」などを経て、「ここからさらに遊んでいきましょう!」というHIROSHIの声からライブは後半へ。軽快にドライブする「Hole」や躍動感を放つ「Sunshine」、力強さとゴスペル感を融合させた「Ghost In My Place」といったナンバーが相次いで演奏された。勢いに任せて飛ばすパターンではなく、快適なスピードでクルージングしている状態を思わせるFIVE NEW OLDの柔らか味のあるアッパーさは本当に心地好い。場内を埋めたオーディエンスが身体を揺らしたり、手拍子を打ったり、歌ったりとそれぞれの楽しみ方をしていながら一体感に溢れているのも実に良かった。


「By Your Side」ではHIROSHIがフロアに降りて客席の後方まで移動した後、エンディングでテーブルの上に立って独唱するというパフォーマンスを展開。派手な演出も奏功して、続いて本編のラストソングとして「Gotta Find A Light」が演奏された場内は笑顔で染まり、ツアー・ファイナルにふさわしい華やかさと熱気に溢れた盛り上がりを見せた。


<ONEMAN TOUR 2018 “ONE MORE DRIP”>の最終公演で、独自の魅力を十二分に披露してみせたFIVE NEW OLD。彼らを形容する“洗練感”や“上質”“心地好さ”といった言葉を目にすると、落ち着いた雰囲気や退屈なライブをイメージするかもしれないが、彼らのライブは全く違う。激しいシーンも含めて様々な表情を見せつつ常にスタイリッシュ&エモーショナルというのはFIVE NEW OLDの大きな強みで、気持ちが上がった状態がずっと続くという良質なライブに仕上がっていた。彼らの“楽園感”を湛えたライブが病みつきになるリスナーは、これからもどんどん増えていくに違いない。来春にアジア・ツアーを行うことも含めて、今後のFIVE NEW OLDがより目を離せない存在になることは間違いなさそうだ。


取材・文●村上孝之

<セットリスト>

■セットリスト
<ONEMAN TOUR 2018“ONE MORE DRIP”>
2018.11.18@恵比寿LIQUIDROOM

Undercover
Youth
Gold Plate
Not Too Late
Liberty
Dance With Misery
Sugar
Stay
Instrumental
Liar
Halfway Home
Melt
Too Good To Be True
Hole
Sunshine
Ghost In My Place
By Your Side
Gotta Find A Light
EN.
Black & Blue
Good Life
Gateway

リリース情報


「For A Lonely Heart」
Single TFCC89659
\ 1,800(税抜)
DISC 1
1. Gotta Find A Light
2. Youth
3. Melt
4. Gold Plate (“Too Much Is Never Enough Tour”at SHIBUYA WWW / 2018.04.14)
5. Liberty (“Too Much Is Never Enough Tour”at SHIBUYA WWW / 2018.04.14)
6. Halfway Home (“Too Much Is Never Enough Tour”at SHIBUYA WWW / 2018.04.14)
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