ザ・ヴァクシーンズ、最高のロックンロール・ステージ

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ザ・ヴァクシーンズが11月21日、東京・duo MUSIC EXCHANGEにて、およそ6年ぶりとなる単独来日公演を開催した。

◆ザ・ヴァクシーンズ 東京公演 画像

この春リリースされたばかりの最新アルバム『コンバット・スポーツ』を携えての単独公演ということで、会場には彼らの来日を待ちわびた大勢のファンが集結。最新アルバムからのナンバーはもちろん、「イフ・ユー・ワナ」をはじめとする名曲の数々や、今月リリースされた最新シングル「オール・マイ・フレンズ・アー・フォーリング・イン・ラヴ」など、新旧織り交ぜたパワフルなセットでオーディエンスは熱狂に包まれた。以下、同公演のオフィシャル・レポートをお届けする。

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ジャスティン・ヤング(Vo,G)は最新アルバム『コンバット・スポーツ』について、「自分たちがどんなバンドだったのか、どのようなバンドになりたかったのかを再発見したアルバム」だと語っていたが、ギター・ロック・バンドとしてのアイデンティティを100%奪還した彼らが打ち鳴らす、最高のロックンロール・ステージとなった今回のザ・ヴァクシーンズの来日公演は、まさに彼のこの言葉を証明するものだったと言っていいだろう。


デビュー・アルバム『ワット・ディジュー・エクスペクト・フロム・ザ・ヴァクシーンズ?』と『コンバット・スポーツ』のナンバーが過半を占めたセットリストも、新作が原点回帰の作品であることと、パンキッシュでラウドなギター・サウンドをエンジンとして疾走していくこの日のライヴを象徴していた。トリプル・ギターでつんのめり気味に始まった冒頭の「ナイトクラブ」からノンストップ、リリカルなギター・ポップ、モッシュを巻き起こしたアンセミックな8ビート・ガレージ、ブーミーなアナログシンセの効いたニューウェイヴとくるくる表情を変えながらも、オーセンティックなUKギターの揺るぎない軸が中心にビシッと通っているパフォーマンスだ。


圧倒的なメロディの良さ。歌うようにリリカルで饒舌なギター。華のあるフロントマン。思いっきりノイジーでフリーキーだけれど、要所要所で角をピシッと揃えていく5人のジャストな呼吸。そして共同体としてのバンドへの絶対の信頼──そんな、ギター・バンド、ギター・ミュージックの根源的な魅力を全て兼ね備えていたのがこの日の彼らだった。過剰な情報に常に晒され続ける2010年代後半のギター・バンドにとって、それはシンプルだからこそ難しかったりもするわけだが、ヴァクシーンズはもう迷わないと決めたのだ。クラシック・アンセムの「イフ・ユー・ワナ」から最新アンセム「アイ・キャント・クイット」へとリレーされた後半のクライマックス、あの歓喜の光景が彼らの選び取った道の正しさを何よりも物語っていた。

文◎粉川しの
撮影◎Masanori Naruse

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なお、各音楽ストリーミング・サービスではこの日のセットリストが期間限定で公開されている。

■The Vaccines Live In Tokyo Setlist

https://SonyMusicJapan.lnk.to/VaccinesLiveInTokyo
※期間限定公開

■ニュー・シングル「オール・マイ・フレンズ・アー・フォーリング・イン・ラヴ」|「All My Friends Are Falling In Love」

2018年11月13日(火)配信開始
試聴・購入リンク:
https://SonyMusicJapan.lnk.to/AMFAFIL

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