【インタビュー前編】DAISHI [Psycho le Cému]、「このバンドのこの表現は意図的」

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■僕の歌だけでは絶対無理だな
■と思わせたボーカルが2人いるんです

──そうなんですか! では、DAISHIさんの表現の根本にあるものは?

DAISHI:バンドで売れたかったっていうのが一番かもしれないです。もっと掘り下げると、僕の同級生にTRANSTIC NERVE (現・defspiral)がいたんです。彼らが地元・姫路でHIDEさんに見出されて先にデビューして。まぁ、あいつら人気がありましたよ。で、それがすごいトラウマで。だから、実は僕、バンドをやっている一番の根本に怒りがあるんです。しかも、かなり身近なところにある(笑)。“世界がどうした”とかじゃなく、地元の同級生のバンドには勝ちたいっていう怒りというか渇きです(笑)。

▲2004年 Maxi single「夢風車」

──なるほど。ジェラシーが表現の根本にあると。

DAISHI:それが一番大きかったかもしれません。あいつらがキラキラして見えたんですよね。僕がアルバイトばっかりしていた当時、“HIDEさんに見出された”って彼らは東京へ行くわけですよ。ミュージックビデオとか観ても、姫路でやってる僕らレベルじゃない完成度ですし。しかも、姫路のバンドってみんなしっかり演奏できるから、“これじゃ絶対に勝てへんな”って途中で気づいてしまって。でね、“この人がいるからPsycho le Cémuみたいなバンドにするしかない”って思わせたボーカルが2人いるんですよ、僕の人生において。一人は、当時Rayのボーカルで、その後cuneを結成した小林亮三。もう一人は当時、Waiveのボーカルで、今はRayflowerの田澤孝介。この2人と対バンしたときに、“これはもう僕の歌だけでは絶対無理だな”と思いましたね、2人ともすごく歌が上手くて。

──売れるって何が要因なんでしょうね?

DAISHI:たとえば、「ソニーに決まっていきなり売れたから、なんで売れたんかよう分からん!!」みたいなことを言う人もいますけど、僕は最初の売れてないバンドから戦略的に動員を伸ばしてきたんで、なんとなくは分かりますよ、数字が伸びる原因は。なにせ、このバンドのこの表現は意図的にやってますから(笑)。

▲2005年 Maxi Single「LOVE IS DEAD」

──変な話ですけど、DAISHIさんにとってPsycho le Cémuは一番好きな形ではないわけでしょ?

DAISHI:一番好きな形じゃないです。売れるなら私服でやりたいです(笑)。ヒムロック(氷室京介)みたいな形がいいです。だけど、選ばざるを得ないポジショニングだったんだと思います。僕の歌唱力も含め、メンバーの演奏力、顔面偏差値(笑)、いろんなもののトータルでPsycho le Cémuのエンターテイメントが出来上がったような気がします。あと、僕の場合、一人でグングン引っ張っていくボーカルじゃないんですよ。本当は、DIR EN GREYの京(Vo)さんみたいにバンドを引っ張っていく存在になりたかったんですけどね。清春さんもそう。僕の目にはそう見えるんですけど、“俺についてこい!”みたいな。でも、僕は全然ダメで、みんながいてくれたほうがいいんです(笑)。ちょっと引いて歌っているほうがハマるんですよね。

──面白いセンターですね。

DAISHI:僕、全然出たがりのセンターじゃないですよ。ボーカルってよく出たがるじゃないですか。僕は真ん中とかじゃなくても大丈夫なくらいです。

──それは性格的なものですかね?

DAISHI:ステージングは持って生まれたものだと思います。AYA君なんかは高校生の頃からステージングがカッコ良かったですもん。逆に僕は、楽屋とコンパのほうが自分の魅力を発揮できます(笑)。

取材・文◎ジョー横溝


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