【インタビュー】ニッケルバック、「2月、伝統ある武道館でプレイできることを光栄に思っているよ」

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11月上旬、ニッケルバックのマイク・クルーガー(b)と国際電話で話をする機会を得た。去る8月のサマーソニックでの熱演も記憶に新しいところだが、実のところあのライヴこそが昨年リリースされた現時点での最新作『フィード・ザ・マシーン』に伴う長いワールド・ツアーの流れの区切りとなるもので、以降の彼らはライヴ活動から遠ざかっている。そして彼らにとっての次のライヴは、2019年2月の、日本武道館公演を含むジャパン・ツアーということになる。今現在、バンドはゆったりとした時間を過ごしているようだが、マイクはあることのために毎日のように汗を流しているらしい。

◆ニッケルバック 画像

「ここしばらくはオフを満喫させてもらっているよ。なにしろ来年2月に大阪、名古屋、そして武道館でプレイするまでライヴもないし、まだ次のアルバムに取り掛かり始めているわけでもないからね。俺自身は、日々、ドージョー(道場)で過ごしていることがとても多い。柔術とムエタイをやっていてね。とはいえ、柔術をやるようになって数年になるものの、ツアーに出れば道場通いもできなくなるわけで、いまだに白帯なんだけども(笑)。だからこそこうして、時間に余裕のあるときに集中的に稽古に取り組んでいるんだ」


筆者が「武道館でのステージ衣装は、もしかして柔道着?」と茶化すと「さすがにそれはないだろうけど、キモノを着るのは悪くないかも」と言ってマイクは笑う。そしてさらに、武道館に対する想いを語ってくれた。

「俺は、柔術と所縁の深い武道館でプレイできることになってとても興奮しているんだ。なにしろ世界でいちばん有名な柔道アリーナだし、俺にとってとてもスペシャルな場所だといえるよ。伝統ある場所に立てることを光栄に思っている。日本に行くことはいつだって素晴らしい経験だけども、今回はいっそう特別だ。もちろん、大阪、名古屋でプレイすることも楽しみにしている。今年の夏、サマーソニックでプレイした時も最高の気分だったしね!」

そのサマーソニック出演時、『フィード・ザ・マシーン』からはほんのわずか(大阪で2曲、東京では1曲のみ)しか披露されなかった。僕としてはそこだけが少しばかり残念だったのだが、当然ながら2月の公演では演奏時間もたっぷりとあるわけで、そうした部分での物足りなさも確実に解消されるはずだ。

「セットリストを組むのは大仕事だよ。もちろん新作からの曲をたくさん披露したいのはやまやまだけど、みんながよく知っているヒットソングを外すわけにはいかない。しかもフェス出演時というのは時間が限られているからね。実際、まだ日本公演でのセットリストについては考えていないけど、『フィード・ザ・マシーン』からの曲も、これまでの曲も、たっぷりとプレイさせてもらうよ。誰もが同じ曲を聴きたがるわけではないから、オーディエンス全員に満足してもらえる完璧なセットリストを組むことは不可能と言わざるを得ないけど、これから先、時間を掛けてじっくりと検討しようと思っている。ジャパン・ツアーならではの特別な要素も盛り込めたらいいな、と思っているしね。ただ、あくまでこのツアーは『フィード・ザ・マシーン』の時間軸にあるものだから、2月までの間にじっくりとこのアルバムを聴き込んでおいてもらえると嬉しいな。俺たちもサマーソニック以降ライヴから遠ざかっているから、改めてこのアルバムの曲たちと向き合って練習しておかないと(笑)」


マイクは日本のファンについて「本当にしっかりとアルバムを聴いてくれている。それはライヴをやっていてもよくわかるんだ。他の国のオーディエンスとは明らかに違うよ」と絶賛し、「だからこそ手を抜けない」と冗談めかしながら笑う。そんなスペシャルな観衆の前でプレイするのだから、それこそ武道館でライヴ・アルバムでも録ったらいいのではないか──僕がそう提案すると、マイクは大きな声をあげた。

「ワオ! 素晴らしいアイデアだ! そんなこと考えてもみなかった。実は最近、チープ・トリックとツアーをする機会があってね。リック・ニールセンは本当にナイスな人だよ。彼らは70年代に『at 武道館』というライヴ・アルバムを出しているじゃないか。あれは、俺が子供の頃によく聴いたアルバムのひとつなんだ。当時は“ブドーカンって何?”と思ったものだけど(笑)、あの伝説的なアルバムが録られた場所 (注:実のところ同作の音源は、当時の大阪公演で収録されたものだったりもするのだが)でプレイできるなんて、すごいことだよ」

リック・ニールセンの名言のひとつに「武道館がチープ・トリックを有名にし、チープ・トリックが武道館の名を世界に広めた」というのがある。このジュードー・アリーナの名前を次代に向けて世界に広めていくのは、もしかしたらニッケルバックかもしれない。2019年の2月を楽しみにしていたいところだ。

取材・文◎増田勇一


■<NICKELBACK JAPAN TOUR 2019>


2月6日(水) Zepp Osaka Bayside
2月7日(木) Zepp Nagoya
2月9日(土) 日本武道館

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