【連載】中島卓偉の勝手に城マニア 第77回「滝の城(埼玉県)卓偉が行ったことある回数 1回」

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関東の城で完全にノーマークであった最高の城をご紹介。埼玉県は所沢にある名城滝の城だ。この場合所沢の発音は湘南爆走族の原沢良美と同じ「はらさー」で行きたいので「ところざー」で頼む。所沢出身の友達がそう言うので確かな発音ということに勝手に決めたい。ちなみに原沢良美は湘爆のリーダー補佐、集会では桜井信二のサンパチの(SUZUKIのGT380)ケツに乗り旗持ちを担当。実家は工務店、この時代のブラックミュージック、R&Bよろしくなアフロリーゼントで、使っていたポマードは私の親父が愛用していたバイタリスである。この情報が滝の城と全く関係ないじゃないかと思ったお前、お前みたいな奴とは絶対に学校で友達にならんわ!人生は脱線した場所に必要な物事が転がっているのだ!私なんて15歳で人生を脱線して全くメインストリートに戻れないというのに!


さて、そんな滝の城。築城はかなり古い。1976年に城内が横穴墓群が発見。古墳時代まで遡るという歴史の古さである。日本の城も実は古墳を上手く利用し城にしたケースはいくつもある。城内に古墳が残ってる城もある。古墳って土がもっこりしてるしね、ここで「週の真ん中、水曜日!真ん中もっこり~!」とセンタリングを上げて「夕やけニャンニャン!」と返せた人はおニャン子世代である。

「あれ?今日何曜日だっけ?」と聞き、
「真ん中もっこりです」
「ああ、水曜日か」
こういう感じで使って見てくれたまえ。すまん、寝てないのだ。



現在の形になったのは1500年代に大石氏が、その後は北条氏が改修。よって北条氏らしい城として残っている。1590年に秀吉の関東攻め、そして小田原攻めに伴い、北条の支城である東京の拝島にある滝山城と共にに落城。同年に廃城となり、そこから随分と時間が経ち大正時代に城跡に指定される。湘爆が全盛期の1980年代に城の発掘調査が行われ、障子掘を発見。

その後平成に入ってからもずっと発掘調査が継続して行われ、門跡や橋の跡、薬研堀なども見つかった。城の大きさはミニマムかもしれないが縄張りやデザイン、攻められないための工夫などはハイレベルであり、さすが北条の城といった感じである。城に詳しくないビギナーにもわかりやすいお勧めの城と言えるだろう。地形は柳瀬川を外堀にした崖の上に城が建っている。大手は真逆の三の郭側と推定されており、城を囲むようにして障子堀の外堀が張り巡らされていたという。

現在外堀周辺は住宅地になっており、発掘調査でいくつかの障子堀が出てきたがその全てを掘り起こすことは難しいとされる。城の中堀の外にある大きな土塁があるが、その外側はすぐ民家になる。その民家が立っている場所が当時は内堀であるそうな。埋め立てられた部分も多いのでイマジンが必要ではあるが、今残っている部分だけを見ても保存状態が本当に素晴らしい。当時は本郭までに外堀、内堀、中堀と三つの堀が張り巡らされていたということである。

今回訪れた時はミュートマ2のロケで、本郭の崖の下にある駐車場に車を停めて歩いて来城したのだが、まず霧吹きの井戸の周辺から土塁の高さに圧倒される。現在は城の中を道が通っていて、これがまた細い道にも関わらず一方通行ではなく、しかも結構でかいトラックなども通り、要は抜け道な状態。その曲がりくねった道がよく見ると空堀と土塁なのである。土塁を切り裂いて道が突き抜けているところもあるがこの空堀のクオリティーも半端ない。日本の城も空堀に道路が通ったり線路が通ったりする場合があるが、滝の城の崖の下に落ちていくように作られた空堀はとてもセクシーであり水捌けのことも考えられていて超COOLだ。

現在本郭には城山神社が立っていて、ニの郭の崖側には社務所がある。本郭の周りも深い空堀が巡らされていて守りはかなり頑丈だ。神社の裏から三の郭手前にある馬出しに橋が架けられていたことが発掘調査でわかっている。四脚門跡ということである。きっとこっちの導線が大手側から考えると本郭への正面入り口になるのだろう。現在の本郭への入り口は土橋で搦手口だったと言えると思う。くねくねと曲がる土塁はどれも非常に高さがある。これが1500年代から今日まで崩れていないことが凄い。しかも発掘調査でわかったのが堀や土塁はどの場所もほぼ直角であったということ。勾配がほとんどない状態。それを当時人力で作り上げていたとうことに驚きだ。



今回ロケするにあたり、所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、根本さんが同行してくれることとなりいろんな説明をしていただけた。このお方、所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、根本さんはかなりの城マニアらしく、我々の質問にもしっかりと丁寧に応えてくれた。

撮影中も私がマニアックなことを面白おかしくコメントすると「そうなの!そうなの!」と頷きながらにやけておられた。現在城内はちゃんと整備がされていてハイキングコースになっている。しかしこの年の秋の台風でニの郭の木が折れ、道と堀を塞いでしまい、その処理の途中ということもあり中堀は立ち入り禁止となっていた。が!さすがは所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、根本さん。今回は特別に撮影と空堀の中を歩いてロケすることを許可していただけた。超ありがたい。私はここで所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、根本さんに聞いた。

「所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、根本さん、そういう撮影の場合は一応危険的なことの配慮で絵的にヘルメット的な物を被ったりしなくても平気ですかね?」

所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、根本さんはおっしゃられた。

「大丈夫です、それやるとタモリさんの番組みたくなりますしね、アハハハ~。せっかく卓偉さんが撮影に来てくれたんですから絵的に違う方が良いと思いますし、アハハハ~。」

「わかってらっしゃいますね~!」と私と番組天才ディレクターの菊谷さんは唸った。違いのわかる男、我々の番組への配慮、むしろタモリさんっぽく寄せたいと思っていたくらいだったがさすがは所沢市教育委員会文化財保護課埋蔵文化財調査センター所長、主幹、優しくふわっとアハハハ~と笑う根本さんだ。

この中堀も凄かった。よくもここまで折れ曲がるデザインにしてくれたものだと思う。その角度の死角から敵を仕留める仕組みになっているのだ。堀も深ければ土塁も高い。一つ曲がるともう先が見えなくなる。この撮影があることを知って、近所の方々が何人か来てらしたが(ありがたいことである)幼い頃はこの城で遊んでいたらしく、その土塁の感じがかくれんぼするには最高のシチュエーションだったとのこと。先が見えない角度の堀や土塁があれば確かに隠れやすい。子供が駆けずり回るのにも最高な場所だっただろう。本郭からの柳瀬川の眺めも素晴らしいし、正月は初日の出を見る人で本郭が埋め尽くされるそうな。

何度となく発掘調査を繰り返した滝の城であるが、障子堀がこれだけ見つかっても、また埋め直して現在に至る。これには理由があり、それをキープして見学出来るようにするためにはそこから更に崩れないような処置を施さないといけないということ。これだけ急斜な堀と土塁だとそれこそ子供が落ちたら本当に危ない。周りに柵も必要となる。こういうことにはまた大変な資金がかかるのである。こういう歴史的なことに国がもっと動いてくれたらどんなに良いだろうか。観光客も増えて街も活性化するのにな。発掘してもまた埋め直さなければならないなんて、まさに好きだけど売れてほしくないから周りに伝えないっていう私のファンと同じではないか!


この日のロケはまず都内から電車を乗り継ぎ、池袋から(チーム卓偉の言い方ではケブクロ)西武池袋線で所沢へ。ケブクロからトコロザーへ。みんなも大きい声で言って見てくれたまえ、ケブクロからトコロザーへ。ケブクロからトコロザーへ。すまん、寝てないのだ。

早く着いたのでSAY YOU, SAY MEのいわゆるライオネル・リッチーの方ではない方のSEIYUで買い物をした。上の階に100円ショップがあり、この日ロケ前にも関わらずすでにドクターマーチンで靴擦れをしてしまったのでライヴエイド、いや違った、バンドエイドを買おうと思ったのだ。ここで買ってすぐに気さくで面白いすっとぼけたおじさんに声をかけられた。

おじさん「あなたさ!もしかして中島卓偉さん?城の?」
私「そうです、よくご存知で」
おじさん「うわ~嬉しいな~!いつも見てるんだよ~!あの番組超面白いね!でも普段はミュージシャンなんだよね?」
私「そうなんす、ちなみにトコロザーでtvk映るんですか?」
おじさん「映る!映る!うちのカミさんもあの番組大好きなんだよ!で、こんなところで何してんの?」
私「今日は今からすぐそこにある滝の城でロケなんですよ」
おじさん「滝の城?そんな城知らないなあ、トコロザーに城なんてないよ!」
私「いやいやあるんですよ、僕も今日初めて行く城なんですけどね」
おじさん「あれ?今日はいつもしてるメガネしてないね?どうしたの?見えるの?」
私「それね、よく言われるんですけど普段はコンタクトなんすよ、あれダテメガネなんすよ、たまたま今日してないだけなんすけどね」
おじさん「伊達?トコロザーは伊達が治めてたわけじゃないよ」
私「そうじゃねえっす、それはわかってます、伊達眼鏡ってことで」
おじさん「あれ?バンドエイドなんてぶら下げてどうしたの?怪我したわけ?」
私「ああこれすか?ドクターマーチンで靴擦れしちゃったんすよね」
おじさん「ドクター?何?外人の病院行くの?そんな病院よっぽどこの辺にないよ」
私「いやいや違うんすよ、このブーツで靴擦れしちゃったんすよ、これをドクターマーチンて言うんすよ」
おじさん「え?なんて?ちん?まちん?え?もしかしてそっちの病院?だから外人の医者なの?」
私「そっちの病院ってなんすか?淋病じゃねえし、淋病が全部外人の医者って発想もおかしいでしょ」
おじさん「いやだってさ~、ちんって言うからさ~」
私「よく聞いてくださいよ、マーチンって言うんですよ」
おじさん「マーチン?鈴木雅之ってこと?え?今日マーチンもロケ来んの?」

もう駄目だと思った。

あぁ 滝の城 また訪れたい…。

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