【連載】Vol.061「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」

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金子マリ&Bux Bunnyが2019年にニュー・レコーディング・アルバムをリリース。その前夜祭ともいえるスペシャルなLIVE に驚嘆した!!



ナルチョこと鳴瀬喜博ともいつどこで初めて会ったのかお互い憶えていない。40年くらい前のことか…。僕の大好きなミュージシャン。拙書『ジャパニーズ・ロック・インタビュー集~時代を築いた20人の言葉』にも登場してもらった。彼とクラシックのマンドリン奏者/堀雅貴は機会があるとジャンルを超えてライヴしているが、もう10年近く前になるけど二人を結びつけたのは僕である。
ナルチョが30年前に途中参加したCASIOPPEAの3rdのライヴを今年は4月にBillboard Live TOKYO、10月にBlue Note TOKYOで楽しんだ。


▲BNTショット Pic. by Makoto Ebi

そして今度はナルチョのスペシャルなステージ、 11月10日Blues Alley Japanでの「鳴瀬喜博宴暦・天~還暦店仕舞♪ 第一夜 金子マリ & B・B シーズン 2」を堪能した。2018年ライヴで僕が同アーティスト複数回クリアーしたのはウィリー・ハイタワー&スティーヴ・クロッパー、ポール・マッカートニー、黒田卓也、そして鳴瀬喜博だ。そのナルチョが中心となって1970年代ジャパニーズ・ロック・シーンが大きく成長していく時期に活動したグループ、金子マリ& Bux Bunnyが何10年ぶりになるだろうか、現在新作をレコーディングしているというニュースを耳にした。来年春にアルバムをリリースする予定だという。僕は無性に嬉しくなってBAJに駆け込んだ。きっとその新曲も披露してくれることだろうと…。ナルチョと連絡取りあってリハーサルから覗かせてもらった。そのリハでは60年代末からの大仲良し元四人囃子の森園勝敏とも久しぶりに会った。

この日のパーソネルはミスター・ベースマン/ナルチョを軸にヴォーカルはもちろん金子マリ、キーボードが難波弘之。ご存知B.B.のオリジナル・メンバーである。勿論お二人とも仲良くさせていただいている。そしてギターがイギリスで10年以上活躍したことでも知られる土屋昌巳。マリの推薦でこのプロジェクトに参加した。ドラムスはこれまたベテランの古田たかし。コーラスは、まず一人目が最近ソロ・シンガーとして脚光を浴びている玲里。アルバム『EMOTIONAL ARMOR』でも知られる。難波の娘さん。そしてもう一人がゴスペルの実力者、開発千恵。故・亀渕友香の姪っ子。友香はタンタンとともにB.B.デビュー当時のコーラスだった。

僕も含めて高齢者が多いサタデー・ライヴということもあって(笑)16時30分開場。あっという間に満席。入場時BGMもなかなか素敵、71年の大ヒット「Clean Up A Woman」(ベティ・ライト)はきっとナルチョのセレクションだろう。

この日のステージは入れ替えなしの二部構成。ファースト・セットはB,B.78年のアルバム『Shoot the Moon』からのゆったりとしたソウルフル・ナンバー「そして、長い旅」がオープニング。金子マリ&亀渕友香の共作。



2曲目も同アルバムからの「うた」。メンバーのコーラス&観客の手拍子でスタート。ミッド・テンポ展開の中でリズミック。難波のKBDが全体のムードを高め、土屋のGTRもここで大きく前面にフィーチャーだ。

ここでナルチョのMC、何時ものことながらナガ~クなるけど(笑)、途中マリも参加して会場は大いに盛り上がる。しっかり自伝『ナルチョのおれにもトコトン思いっきり言わして♪』もCM!



「早く目を覚ませ」も『Shoot the Moon』収録。B.B.セカンド・シングル。作詞がマリ。エキサイティングでエモーショナルなナンバーだ。ヴォーカル&コーラスそしてインスト・パートが一体となってせまって来る。作曲の難波のKBDがプログレを漂わせるサウンドで観客を唸らせる。

MCパートでマイク・スターンの話しに…、マリとナルチョのトークの中で“ストーンズの越谷さん”が出てきちゃった、スミマセン。

『Shoot the Moon』からのナンバーが続く、「セレナーデ」、作詞が亀渕友香で難波が作曲。ここでマリ節をしっかり味わう。GTR&KBDが実に上手く絡み合いながら進む。ナルチョのBSと古田のDSも見事に曲をサポートする展開だ。70年代後半らしいサウンド展開に酔う。



「Die Zeit~時代」は改めてナルチョの実力をまざまざと見せつけるグルーヴ感溢れた佳曲。タイトでヘヴィーな骨太な彼のベース・ラインがBAJ内を響き渡る。これに応えてマリもタンバリン持ちながらのシャウトだ。



そしてファースト・セットのラストは新曲で「幸せの足音」。作曲が難波、作詞が玲里の親子共作。実にソウルフルなナンバー。歌詞&サウンドがしっかり僕好みで70‘sを感じさせる。コーラスも黒っぽいムードをより高めてくる。思わずリタ&プリシラ・クーリッジ姉妹を彷彿とさせる。素晴らしい楽曲!!!!!





そしてセカンド・セット。まずは76年のB.B.ファースト・アルバム『MARI & Bux Bunny』から「夕焼けの詩」。作詞がマリで作曲がナルチョ。彼はこのナンバーの昭和の詩が大好きとのことで、改めてレコーディングを行い来年のニュー・アルバムに収録予定。



その2019年3月9日発売の彼らの新作アルバムには多くの新曲が収められるという。2曲目の「When you grow up」はB.B.の新曲として収録される。この曲自体は2004年にリリースされたCASIOPEAのアルバム『MARBLE』からで作曲は勿論ナルチョ。これへ新たに玲里が作詞したのだ。フュージョンの香りがする新しいタッチの楽曲となったのだが、マリの歌いっぷりも実に心地好い。



「それはスポットライトではない」は77年リリースの『ライブWe Got To...』に収録されていた。洋楽を積極的に聴いていた一人としては凄く馴染み深い作品。“It’s Not The Spotlight”というこのナンバーはキャロル・キングとの共作で60年代初頭から多くの名作を生んだソングライターとして知られるゲリー(ジェリー)・ゴーフィンの73年のアルバム『It Ain’t Exactly Entertainment』収録。ゲリーとバリー・ゴールドバーグの共作。バリー(74)やロッド・スチュワート(75)でのヴァージョンも知られる。日本では76年に浅川マキが『灯ともし頃 MAKIⅦ』でカヴァーしている。ダウン・トゥ・アースな雰囲気を醸し出しながらナルチョもコーラスに加わる。後半からは英詞、マリのこのスタイルも僕は大好きなのだ。



そしてアルバム・リリース日、来年3月6日にレコ発ライヴが下北沢/GARDENで開催されることもインフォされた。

そして続いては金子マリ&バックス・バニーの最後のアルバムとなった『スーパー・ナチュラル』(79年)から「気まぐれ雨」。



なかなかタイトなタッチのナンバーだ。ここでのコーラスもとても印象的だ。



「Extraordinary」は81年リリースのナルチョのアルバム『MYTHQUE』(難波、マリも参加)からのナンバー。ベースを全面にフィーチャーしての英詞&ファンキー・ディスコ・サウンド。ナルチョはクール&ザ・ギャングも詳しいのだ!



そんなダンサブルでファンキーな雰囲気は「Super-natural Man」へと続く。大分前にナルチョとブラザース・ジョンソンの話しで盛り上がったことを思い出しながら楽しむ。彼のファンクなベースがぐいぐいとオーディアンスを引っ張る。難波がそんなムードをぐっと高め、DS/古田&GTR/土屋も1980年前後の“あの時代”へと誘うのだ。



そしてラストは「最後の本音」、B.B,がファースト・アルバムやライヴ・アルバムで取り上げた石田長生(ソー・バッド・レビュー)の名作だ。ナルチョのチョッパーで入っていくファンキー・チューン。



マリのシャウトぶりが爆発していく。そのファンクなインスト・パートはあのオハイオ・プレーヤーズを彷彿させる。土屋のGTRも完全にB.B.シーズン2の世界に入り込んだ、いやもう完全なる一員だ。



勿論観客はMOTTO・MOTTO金子マリ&Bux Bunnyシーズン2を観たい!

アンコールはファースト・アルバムから「あるとき」。作詞はマリでナルチョの作曲だ。ファンにはお馴染みの作品。マリがパワフルに歌い上げる。



そしてもう一曲、「Honey」はマリが大好きなバラード。彼女の83年の『MARI FIRST』にも収録されたソウルフル作品。そういえば10年くらい前だと記憶しているけどスモーキー・メディスンの復活LIVE でもアンコールでこの曲が登場していた…。

ロックでファンクな素晴らしいステージ 、来年春の彼らのニュー・アルバムとレコ発LIVE@GARDENとっても楽しみ。終演後はバックステージで土屋昌巳選手と来年没後50年となるブライアン・ジョーンズの話しで盛り上がった…。

*ライヴ・ショット:小宮山 裕介

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