【連載】Vol.062「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」

twitterツイート

ブルース・マニアは勿論ストーンズ・フリーク、ジミヘン&クラプトン・ファン、全ての音楽愛好家に捧げる至極のドキュメンタリー『サイドマン:スターを輝かせた男たち~Sidemen LONG ROAD TO GLORY~』が2018年12月22日より公開!素晴らしき音楽映画作品だ!!



ビッグ・アーティストの素晴らしき作品の裏にはそれを支えてきた寡黙なサイドマンの働きを抜きにして語ることはできない。『サイドマン:スターを輝かせた男たち』は、歴史を作り上げた三人のサイドマンのドラマティックな音楽人生を描いたドキュメンタリーだ。マディ・ウォーターズのバック・ミュージシャンだったパイントップ・パーキンス、ウィリー“ビッグ・アイズ”スミス。そしてハウリン・ウルフのギタリストを務めたヒューバート・サムリン、この三人が主役。







彼らの素晴らしさやブルースの魅力について、キース・リチャーズ、 エリック・クラプトン、ジョニー・ウィンター、ボニー・レイット、 ジョー・ペリーほか、音楽業界の第一線を彩る多数のミュージシャンや関係者が語る。









更に2011年にこの世を去った三人の亡くなる前のラスト・インタビュー、最後の共演となった貴重なステージ映像も収録。 VOL.58でも書いたけどストーンズもビートルズもブルースから始まったということをこの映画から改めて実感させられる。



マディ・ウォーターズのピアニストとして長きに亘って活躍してきたシカゴ・ブルース・シーンの重鎮、パイントップ・パーキンス。1998年パークタワー・ブルース・フェスティバルで来日、その素晴らしい演奏ぶりに深く感動したことを昨日のことのように憶えている。彼とコロラド州ボールダーで競演したことのある菊田俊介はパーキンスの事をこう語った“男の色気がムンムン漂うミュージシャンだ”と。78年USツアー中のローリング・ストーンズ、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、そしてチャーリー・ワッツの三人は7月8日シカゴ/ソルジャーフィールドでのライヴ後の深夜、同地のクワイアット・ナイト・クラブでのマディ・ウォーターズのギグに飛び込んでセッションを行った。何とこの夜のマディをウィリー・ディクソン、そして本作の主役の一人パイントップらがサポートしていた。



映画の二人目の主役ウィリー“ビッグ・アイズ”スミスもマディのサイドマンとして知られ、リード・アルバムもリリースしている。



2010年リリースのパイントップとの二人名義アルバム『Joined at the Hip』はグラミー賞ベスト・トラディショナル・ブルース・アルバムを受賞。そのセレモニーに二人は列席したが、感動のシーンがここでしっかりと観れる。そこへチェス・レコード仲間のバディ・ガイがお祝いに駆けつけた…。



そしてハウリン・ウルフのギタリストを務めたヒューバート・サムリンが三人目の主役である。



彼のギター・スタイルはジミ・ヘンドリクスはじめ多くのミュージシャンに引き継がれた。特にエリック・クラプトンやキース・リチャーズがヒューバートをこよなく愛したことはよく知られている。2005年のアルバム『about them shoes』には3曲キースが参加した。亡くなった翌年12年2月にニューヨーク/アポロ劇場での追悼LIVEにはキース、クラプトンはじめバディ・ガイ、ジミー・ヴォーン、『サイドマン:スターを輝かせた男たち』にも出演のデレク・トラックス、スーザン・テデスキほか多くのアーティストが登場した。



ブルース界のサイドマンとして今日の音楽の基盤を築き上げるまでの三人の足跡を描いていた本作で彼らの素晴らしさを前述したアーティストのほかロビー・クリーガー(ザ・ドアーズ)、エルヴィン・ビショップ、グレッグ・オールマン、デレク・トラックス、スーザン・テデスキ、ケニー・ウェイン・シェパード、シェメキア・コープランド(デビュー当時の彼女のステージをシカゴで観た。今では素晴らしいアーティストに成長)らも語る。この映画にはジミ・ヘンドリックスも登場!!そしてストーンズのサイドマンの一人として89年から参加しているバナード・ファーラーもコメンテイターとして出演だ。

パイントップ・パーキンス、ウィリー“ビッグ・アイズ”スミス、ヒューバート・サムリンも自らのヒストリーを思い浮かべながらブルース史を語ってくれる。



そして自然と彼らの演奏シーンにも見入ってしまう。言葉に出来ないくらいの感動である。奇しくも三人は2011年に相次ぎこの世を去っていった…







エルヴィス・プレリーにはスコティ・ムーアとビル・ブラックとD.J.フォンタナがいた。チャック・ベリーにはジョニー・ジョンソン、ローリング・ストーンズにはイアン・スチュワート。そしてジミ・ヘンドリックスにノエル・レディング、ミッチ・ミッチェルがいた。そう彼らは偉大なアーティストの音楽をしっかりと支えたサポート・ミュージシャン、“サイドマン”なのだ。

1950年代中期にアメリカで開花したロックンロール、その10年後に世界を制覇したブリテッシュ・ロック、この現代のロックのルーツはブルースだ。20世紀が生んだアメリカの文化、ブルースをアメリカ全土からイギリスへ、そして世界中に浸透させた巨人として忘れられないのがマディ・ウォーターズとハウリン・ウルフ。二人は素晴らしい作品を次々に誕生させながら強烈なステージでファンを魅了した。そのレコーディングやライヴでマディをサポートしていたのがパイントップ・パーキースとウィリー“ビッグ・アイズ”スミス。そしてウルフのギタリストを務めたヒューバート・サムリンだ。

そしてこの『サイドマン:スターを輝かせた男たち』ではいろんな音楽秘話が語られたりする。
*パイントップはアイク・ターナーにピアノを教えた。74年のアイク&ティナ・ターナー日本公演MC担当としては吃驚×2。
*ヒューバートが語るジミヘン話は興味津津。
*2年前のデザート・トリップ後に訪れたロサンゼルス/ギター・センター“ロック・ウォーク”でのヒューバート・シーンに感動。
*1971年にRSレーベル第二弾アルバムとしてリリースされた『THE LONDON HOWLIN’ WOLF SESSION』誕生秘話にはストーンズ・ファンはまさに要チェック。ここにクラプトンも絡んでくる。字幕にイアン・スチュワートもしっかりクレジット(誰のディレクション?!)。
*そしてストーンズの「Little Red Rooster」登場、エド・サリヴァン・ショー!
どんどん書き綴っていくとネタバレになっちゃうのでこの辺で…。



『約束の地、メンフィス~テイク・ミー・トゥー・ザ・リバー~』『I AM THE BLUES アイ・アム・ザ・ブルース』に続くCURIOSCOPEがお届けする素晴らしき音楽作品『サイドマン:スターを輝かせた男たち~Sidemen LONG ROAD TO GLORY~』はいよいよ12月22日から新宿K’s cinemaで公開される。

http://www.curiouscope.jp/sidemen/

では改めてこの作品についてのプレス・リリースを掲載しておく。

2008年の夏、ハウリン・ウルフとマディ・ウォーターズのバンドメンバーの最後の生存者だった伝説的ブルースマンたちが、スコット・ローゼンバウム監督の長編映画「The Perfect Age of Rock ‘n’ Roll」にカメオ出演するために集められた。パイントップ・パーキンスとウィリー“ビッグ・アイズ”スミス、ヒューバート・サムリンがキャスティングされたのは、彼らがブルースを通したロックンロールの進化というこの作品の重要なサブプロットを強調できる、信頼できるミュージシャンだったからだ。制作の休憩時間中、ブルースマンたちはそのほとんどをツアーで費やした人生について語り、その話はローゼンバウムをワクワクさせた。伝説的ミュージシャンのロバート・ジョンソンやハウリン・ウルフ、強い影響力を持ったマディ・ウォーターズとその信奉者だったジミ・ヘンドリックスやザ・ローリング・ストーンズらとの話など、彼らの経験値は監督の創造性を刺激した。撮影の合間に、サムリンはローゼンバウムを野外ステージに呼び寄せ、自分たちは再び何か一緒にやることになる気がするよと、予言めいたことを告げた。瞬時に、長年監督の中で芽生えていたアイディアがしっかりと根を張った。
ブルースマンたちのブッキング・エージェントだったヒュー・サザードがローゼンバウムにコンタクトし、伝説的ミュージシャンである彼らをフィーチャーしたワールド・ツアーを盛り上げるため映画の名前を貸してくれるよう頼んだ時、コンセプトが完成した。マーティン・スコセッシ監督からザ・バンドへの別れのあいさつである「ラスト・ワルツ」を見て育ったローゼンバウムは、年老いたブルースマンたちの人生と音楽的遺産を同じように称える映画を作りたかった。パイントップとヒューバート、ウィリー“ビッグ・アイズ”が、シュガー・ブルー、ロバート・ストロガー、ボブ・マーゴリンとともにザ・パーフェクト・エイジ・オブ・ロックンロール・ブルース・バンドとしてツアーに出た際、ローゼンバウムとプロデューサーのジェイシン・カディック、トニー・グラツィア、ジョー・ホワイトは、その重要な瞬間を、過ぎてしまう歴史を捉えようと決意した。以降3年間、ローゼンバウムたちはこのブルースのレジェンドたちを追いかけ、ライヴ演奏や歴史的なグラミー賞受賞、何十もの詳細なインタビュー、無数の舞台裏のひと時を撮影し、彼らのツアー生活を記録した。残念ながら、2011年にウィリー、パイン、ヒューバートが亡くなったことにより、「ラスト・ワルツ」のようなスタイルを目指した作品の初期の構想は変化した。レジェンドである彼らが、自分たちの影響を色濃く受けたミュージシャンとともに、クラシック・ブルースの楽曲をライヴ演奏するのを捉える、という構想である。しかし幸運にも、これらのセッション演奏のいくつかは、彼らが亡くなる前に撮影されていた。その貴重な瞬間は、後に続く24以上のブルース/ロック界の大物たちとのインタビューで称賛されており、そこには3人が長年のキャリアを通じて生み出してきた、純粋な影響と非常に強い敬愛の念が表れている。
ドアーズやオールマン・ブラザーズ・バンド、ポール・バターフィールド・ブルース・バンド、エアロスミス、デイヴ・マシューズ・バンドのメンバーや、ボニー・レイット、ジョニー・ウィンター、ボビー・ラッシュ、シェメキア・コープランドなどのアーティストが、パイントップたちについての私的な思い、共演した思い出、自らのキャリアに3人が与えた影響について語る。ウィリーとパイン、ヒューバートは、どのように記憶されたいかと尋ねられると一貫してこう言った。ブルースを生かし続けた者として、また若い世代のミュージシャンのインスピレーションとなった者として記憶に残されたい、と。ブルースの信奉者であるジョー・ボナマッサ、エリック・ゲイルズ、ウォーレン・ヘインズ、ケニー・ウェイン・シェパード、デレク・トラックスとのインタビューは、3人の残した偉業が今なお健在であることを証明している。これらのミュージシャンの何人かは撮影で、今は亡きブルースのレジェンドたちに捧げる情熱的なソロ演奏まで披露している。ブルース発祥の地であり、伝説的ブルースマンである彼らが生まれた場所でもあるミシシッピデルタの忘れがたい描写が、歴史を取り上げた迫力ある本作にアクセントを加えている。本作は、初期のデルタ/シカゴのブルースマンの最後の3人の成功や悲劇、恐るべき粘り強さを捉えており、全ポピュラー音楽の起源への最後の繫がりそのものである重要な遺産を映像に留めている。

写真提供:CURIOSCOPE (C)2017 Once & For All, LLC. All Rights Reserved

☆☆☆
【ライヴinfo】
☆B.B.キングス・ブルース・バンド featuring ティト・ジャクソン



J5ことジャクソン・ファイヴのデビュー・アルバム『Diana Ross Presents The Jackson Five』がリリースされたのはもう半世紀近く前のこと。わが国で最初に登場したLP(当時のビクター音楽産業)のライナーを僕は書かせて貰った(大学生時代)。73年にJ5は初来日。東京音楽祭のパーティーで彼らと会った。21世紀に入って6回日本公演を行っている。そんなジャクソン・ファミリーのティトが久々にLIVE IN JAPAN、BLUE NOTE TOKYOに帰って来る。今回は故B.B.キングのバンドとの“共演”。きっと「Thrill Is Gone」から「ABC」まで…楽しみだ!

写真21

*2019年1月31日 2月1日 BLUE TOKYO
ファースト・ステージ 開場17:30  開演18:30
セカンド・ステージ  開場20:20  開演21:00
*2019年2月2日 2月3日 BLUE TOKYO
ファースト・ステージ 開場16:00  開演17:00
セカンド・ステージ  開場19:00  開演20:00
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/tito-jackson/?utm_source=willmail&utm_medium=email&utm_campaign=press_181212
☆ダン・ペン & スプーナー・オールダム



まだ輸入盤が容易く入手できる時代ではない1967年、マニアックなLPは当時輸入盤を取り扱うYAMAHAにオーダーしてもNGになることがよくあった。そこで僕はアメリカ留学した RSFC会員の女の子に連絡してジェームス・カーの『You Got My Mind Messed Up』を購入してもらいエア・メールで送ってもらった。盤が少し歪んでいたけどカートリッジのところに1円玉を乗せて何度も楽しんだ。同じくFCのレコード&フィルム・コンサートでも紹介。ヘヴィー・ローテンション(当時そんな用語はなかったけど)は勿論「The Dark End Of The Street」だ。



そのサザン・ソウルを代表する名作「The Dark End Of The Street」の作者ダン・ペンが来年春に来日する。1960年代後半それこそRS以上に聴いていたかもしれないJCはじめアレサ・フランクリン、パーシー・スレッジ、ボックス・トップス(ブルー・アイド・ソウル!)ジェームス&ボビー・プリファイ、クラレンス・カーター、スウィート・インスピレーションズほか多くのR&Bアーティストの楽曲を手掛けそしてプロデュース。



そしてダンと共に来日するのがスプーナー・オールダム。二人揃っては99年以来か…。スプナーはアラバマ/マッスル・ショールズで活躍したほか、ダンとメンフィスはチップス・モーマンのアメリカン・スタジオでも素晴らしい活動したことで知られるキーボード奏者だ。
サザン・ソウルの名作を次々に披露してくれるそのLIVEに胸躍らせる今日この頃である。因みに2018年暮れのマイ・ヘヴィー・ローテーション・アルバムは『DO RIGHT MAN/DAN PENN』と『POT LUCK/SPOONER OLDHAM』だ。


▲CD『DO RIGHT MAN/DAN PENN』 from Mike’s Collection


▲CD『POT LUCK/SPOONER OLDHAM』 from Mike’s Collection


*2019年3月14日 Billboard Live OSAKA
ファースト・ステージ 開場17:30  開演18:30
セカンド・ステージ  開場20:30  開演21:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11295&shop=2

*2019年3月16日 3月17日 Billboard Live TOKYO
ファースト・ステージ 開場15:30  開演16:30
セカンド・ステージ  開場18:30  開演19:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=11294&shop=1

◆「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」まとめページ
twitterこの記事をツイート

この記事の関連情報

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス