【インタビュー】FABLED NUMBER、嘘のないアルバム『Millionaire』

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6人組エレクトロ・ダンス・ロックバンド、FABLED NUMBERが1月23日に3rdアルバム『Millionaire』をリリースする。本作には全12曲が収録され、そのうち11曲が新曲という意欲作に仕上がっている。

BARKSでは前作シングル「I Bet My Life (or Death)」の際に、Eita(G&Vo)とTaichi(B&Cho)兄弟に話を聞いたが、今回はEitaひとりにインタビューを実施。前作で見えたというバンドの方向性を引き継ぎ示した、最新作について語ってもらった。

  ◆  ◆  ◆

■本当にやりたいことで認知されるべき

──『Millionaire』の制作に入る前は、どんなことを考えていましたか?

Eita:僕らは『ILLUMINATE』(2017年2月)でメジャーデビューして、そのあとに『THUNDER』(2017年11月)という2枚のアルバムを作ったんですね。メジャーデビューしてからも自分達が表現したいことをやらせてもらえる環境があって、インディーズの頃は英詩で通していたけど日本語にしたいときは日本語にしたり、ダンスミュージック感を強めに出したいときは出したりというようにやってきたんです。一言でいえばインディーズの頃よりも洗練されたものや、より間口の広い音楽という方向にいったんですけど、ライブはインディーズの頃と全く変わらない、激しさや熱さを押し出したスタイルなんですよ。そうすると、アルバムとライブでギャップが出てくるじゃないですか。で、「ライブを観て、いい意味で裏切られた」とか「ライブのほうが断然いい」というような声が圧倒的に多いんですよね。だったら、音源とライブの印象が同じほうがいいんじゃないかなと思うようになったんです。

──なるほど。

Eita:楽曲を聴いて期待したものがライブでさらに超えてくるというのはいいことだけど、最初に期待されたものを一旦裏切ってからの状態になっているわけだから。それに、楽曲に合わせてライブの見せ方を変えようとした時期もあったけど、ステージに立つとどうしても熱くいきたくなってしまうんですよ(笑)。ということは、それが1番自分達のやりたいことじゃないですか。バンドというのは本当にやりたいことで認知されるべきだし、自分達が演奏するうえでも、そういう楽曲が揃っていてほしいなというのがあって。それで、2018年に入ってから“アッパー”をテーマに掲げて、「I Bet My Life (or Death)」(2018年6月)というシングルを出したんです。その結果やっぱりこういうもののほうがいいなと強く感じて、その流れのまま新しいアルバムの制作に入りました。

▲Eita(G&Vo)

──作りたいアルバムが明確だったんですね。そういう思いのもとに作られた『Millionaire』は、アッパーで気持ちを駆り立てられる楽曲が揃っていつつ暑苦しくないということが印象的です。

Eita:“アッパー”というワードを掲げたときに、それぞれのバンドによってベクトルがあると思うけど、僕達が作るとドラマチックな雰囲気やシリアスな感じが自然と入ってくるんです。たいちゃん(Taichi/B)にしても、僕にしても、それぞれの楽曲の方向性を固めずにアレンジしたり、メロディを考えたりしたけど、全体の印象としては言われたとおり暑苦しくないアルバムになったなと思います。

──“熱さ”と洗練感を融合させるのは難しいことだと思いますが、すごくいいところに落とし込みましたね。

Eita:どこまでの激しさにするかというのは、たしかにテーマとしてありました。FABLED NUMBERはEDMの要素を活かしていることが特徴のひとつになっているけど、“ガァーッ”とエレクトロの方向に振り切るわけではないし、ラウドといってもそこまで激しいわけでもない。そこをどうするかというのがあったけど、そういうことは一旦置いといて、自分達がライブで表現していきたいもの……メンバーが6人いて、全員がキチッと音を鳴らして、気持ちが上がるものというところに着地させようということになったんです。それこそ、自然体でいこうと。そういう意味で、『Millionaire』は嘘のないアルバムで、それがいいと感じてもらえたなら嬉しいです。

──感じました。それに、今の言葉どおり『Millionaire』は一本筋が通ったうえで、いろいろな曲が入っていますね。



Eita:アッパーという中でもいろんな色味を出したかったし、自分達はどの曲を1番気に入るのかを知りたいというのもあって、枠は作らないようにしたんです。今回のアルバムで僕が特に気に入っているのは、12曲目の「Be Louder」と4曲目の「Crush Out」です。「Be Louder」は、最初に原形ができたときは、ちょっと真っすぐいき過ぎかなと思ったんですよ。それに、元々はもっとキーが低くて完成形よりも低いところで歌っていたから、キャッチー過ぎるかなというのもあって。でも、とりあえずたいちゃんに送ったら、「昔、俺らが聴いていたメロディックなパワーポップみたいな感じがするけど、嫌いじゃないで」という返事がきて。それで、レコーディングすることにしたんですけど、キーをどうしようということになって。キーを上げると歌の聴こえは良くなるけど、サウンドの重さが消えてしまうんですよ。それを解消するために、普段の“ドロップC#”からさらに半音下げたチューニングにして、歌をオクターブ上で歌うようにしたんです。そうしたら、歌がめちゃくちゃ高くなったことで、歌が突き抜けていて綺麗に聴こえるようになったんですよね。すごくいい曲になったなと思ったし、リード曲(「Up All night」)以外でもミュージックビデオを撮るとしたらどの曲がいいかなという話になったときに、レコード会社の人が「Be Louder」がいいんじゃないかと言ってくれたんです。工夫を凝らすことで、すごくいい曲に仕上がったなと。

──「Be Louder」は、力強さと煌びやかさを兼ね備えた仕上がりが光っています。この曲の歌詞についても話していただけますか。

Eita:「Be Louder」の歌詞は、自分自身に向けて書いたところもあって。“もしも自分の運命が決まっているんやとしたら、ウジウジ考えるなら、ウジウジ考え続けたらいいさ”と言っている部分もあるけど、人はいろんな苦労をして、痛みを知っているからこそ、もうひとつ上に上がっていけるんだぞということを歌っています。全体の内容としては、“僕は君のことを応援していると言いながら、君に自分を投影していたんだ。結局は自分のことを応援していたんだ”という歌詞です。日本語やったら歌いにくいくらい真っすぐな応援曲だけど、英語なのでいやらしくない感じになって、それも良かったなと思います。

◆インタビュー(2)へ
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