【インタビュー】Hilcrhyme、一人で続ける意味を見つけ出せた 一生一度のセルフ・タイトルを掲げたアルバム『Hilcrhyme』

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■Hilcrhymeは一人でトラックを作ってやっていく
■でもHilcrhymeは止まらないぜ


――アルバム1曲目「Hill Climb」はとても重要な曲でしょう。すごくストレートな、再出発の決意表明。

TOC:これが2018年の4月ぐらいに出来た時、まさにHilcrhymeは一人になって、これから一人でトラックを作って一人でやっていく、でもHilcrhymeは止まらないぜという当時の状況を、そのまま歌詞にしました。“慣れない手で叩く鍵盤”とか、“器用なラップ/不器用なトラック”で、これからHilcrhymeはやっていくぜということですね。

――これと7曲目の「挑発」は、決意表明の曲としてインパクトがすごい。

TOC:「挑発」みたいな曲は、Hilcrhymeのファースト・アルバムから入っているエッセンスなんですよ。

――ラップの世界で言う、いわゆるセルフ・ボースト(自己賛美)。

TOC:そうです。基本的に、僕の中でファースト・アルバムを教科書としているんですね。あれがHilcrhymeの原点で、“Hilcrhymeとは何ぞや?”ということの、一番正しい見本だと思っていて。

――『リサイタル』が。

TOC:はい。初期衝動で作っている曲たちだし、一番浸透したし、数字的な意味でも作品的な意味でも、あれが一番の教科書。あれは13トラックあるんですけど、「春夏秋冬」みたいな王道のラブソングもあれば、ボーストしてる曲もあるし、地元を歌ってる曲もある。「恋の炎」はダンスホール・レゲエのトラックですけど、『リサイタル』にもそういう曲が1曲ある。そのカテゴリーに一つ一つ、同じテーマで、今の自分がはめていきながら作ったんですよ。

――ああ、そうか。もう一度、あのフォーマットで。

TOC:そう。表現するものはもちろん変わってくるけど、フォーマットは変えなくていいと思っています。奇抜なことはしなくていい。Hilcrhymeはとにかく、クサくていいと思っているので。クサいことを、真顔で、真剣に歌う。という覚悟を持てばいいと思うんですね。

――とにかく思うのは、アルバムのリリックは、全体を通して、すべてが肯定的。悲しみや痛みはあるけど、結局前を向いてる。

TOC:いやあ…生きてるって幸せですね。

――何か、しみじみ言いますね(笑)。

TOC:生きてるだけで幸せなんですよ。すごいそう思う。だから、ネガティブな曲は書けないですね。

――それが今のTOC。今のHilcrhyme。

TOC:そうです。今は、周りのみんながすごくプッシュしてくれるし、スタッフもそうだし、地元もそうだし。離れてしまっても、時が経ったらまた絡もうって言ってくれてる人もいます。無茶苦茶ありがたいですね。


▲『Hilcrhyme』【初回限定盤(CD+DVD)】


▲『Hilcrhyme』【通常盤(CDのみ)】

――9曲目の「Good Luck」って、そういう歌ですよね。ずばり、脱退したメンバーのことを歌った曲だろうなと思うけど、でも“これは決別の歌ではない”“君を想うラブソングさ”というリリックは、尊いと思っていて。これもすごく大事な曲だと思う。

TOC:すごく大事な曲で、『One Man』に入れた時も「リード曲にしようか」ってみんなで言ってたぐらい、自分でもすごく気に入っている曲です。四分の三拍子というのはHilcrhymeでは初めてやったし、非常にいい曲ができたなと思っています。詞の内容は、こういう「いいこと」を書いておかないと、自分の心がどんどん負の方向に動いてしまう時期でもあったので。恨みやつらみになっちゃうというか。

――ああ…そういうことか。

TOC:それはね、もうしょうがないと思っています。自分ももちろん同じチームだから、関係ないとは言えないわけだから、チームの一人として謝る自分がいるんですけど、昔からの仲間として考えると、「おまえ、何してくれてるんだよ」って思うから。その心のバランスを取るために、こういう歌詞を残しておかないと、どんどん恨みになってしまうから。自分のために書いた曲でもありますね。

――わかります。

TOC:それでも、これは去年の野音でも言ったんですけど、一緒にいた12年間は悪いものではなかったので。「グッド・ラック、元気でな」という思いで書いた曲です。

――この曲で、僕も救われましたよ。おまえふざけんなよ、っていう曲が入ってたらどうしようかと(笑)。

TOC:その気持ちも、あるはあるんですけど(笑)。でもそれは音楽では残したくなかったので。

――美しいきれいごと。言葉は悪いけど。

TOC:ああ、そうですね。きれいごとでいいと思うんです。今はそれがすごくリアルなので。

――さっき言ってた、Hilcrhymeはクサいことをまっすぐに言うという姿勢が、まさにここに出てると思う。

TOC:その通りです。クサいって、強いですね。武器だと思います。

――さあ、アルバムが出たら、すぐにツアーですか。けっこう長いツアーですよね。

TOC:長いですね。20か所かな。

――久々だし、新体制だし。気持ちが入るんじゃないですか。

TOC:気持ち、入りますね。何よりも、超楽しみです。新しいHilcrhymeのお披露目のツアーでもあるし、とてもいいものになると思います。野音のライブは、自分の中で最低限のレベルのものを見せたつもりだったんですよ。もっともっと、クリエイティブにする自信があります。一人でやるライブとして、野音から一気にクオリティが上がったものを見せられると思うんで。何て言ったらいいのか、“変わってないけど、変わったね”が、一番理想的だと思うんですよ。

――DJと二人で?

TOC:いや、ステージ上は僕一人です。でもDJスタイルでずっとやってきたから、それは変えたくなくて、DJとやっているかのような構成にしてます。「ほら、Hilcrhymeは変わってないよ」って伝えたいんで。

――楽しみにしてます。そしていつの日か、ステージでギターを弾くTOCさんが見られると。

TOC:いやあ、大変ですよ(笑)。ギターとか弾く人生を、選んでこなかったので。

――そもそも楽器ができないからマイク握ったのに(笑)。

TOC:そうですよ。わかんないですよ。めんどくさいし。ラップって、すごい簡単だから。

――そんなことはないと思うけれど。

TOC:お金もかからないし。怠惰を求める僕としては、ラップはちょうどいいツールなんですよ。だからギターも、そんなにストイックにやるつもりはないです。一個一個覚えていって、10年後にはたぶんそれなりに弾けるようになっていたい、というぐらいなので。楽しんでやりたいです。

取材・文●宮本英夫


リリース情報

『Hilcrhyme』
1月30日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】 POCE-12109 ¥3,400(税抜)
【通常盤(CDのみ)】POCE-12108 ¥3,000(税抜)
【Hilcrhyme OFFICIAL FANCLUB「4Seasons」会員特典】UNIVERSAL MUSIC STOREでHilcrhyme 8thアルバム「Hilcrhyme」をご購入されたFC会員の方に「CDジャケット絵柄のミニクリアファイル」をプレゼント
<収録曲>
01.Hill Climb
02.アタリマエ
03.Magic Time 2019
04.恋の炎2019
05.Lost love song【II】
06.愛と恋
07.挑発
08.涙の種、幸せの花 2019
09.Good Luck
10.アフターストーリー 2019
初回盤Bonus Track
11.Hill Climb -Togenkyo Arrange-
<初回盤DVD収録内容>
アタリマエ -Music Video-
アタリマエfrom『Hilcrhyme LIVE 2018「One Man」』
愛更新from『Hilcrhyme LIVE 2018「One Man」』
Good Luck from『Hilcrhyme LIVE 2018「One Man」』

【配信中】
Tunes Store/Apple MUSIC
https://itunes.apple.com/jp/album/hilcrhyme/1449108095
LINE MUSIC
https://music.line.me/artist/mi0000000000171683
レコチョク
http://recochoku.jp/album/A2001401791/

ライブ・イベント情報

Hilcrhyme TOUR 2019“Hill Climb”
2/2 (土)広島・HIROSHIMA CLUB QUATTRO
 夢番地 広島082-249-3571
2/3 (日)岡山・CRAZYMAMA KINGDOM
 夢番地 岡山086-231-3531
2/9 (土)福島・郡山 HIPSHOT JAPAN
 ニュース・プロモーション022-266-7555
2/11(月・祝)神奈川・Yokohama Bay Hall
 ディスクガレージ050-5533-0888
2/16(土)千葉・柏PALOOZA
 ディスクガレージ050-5533-0888
2/17(日)静岡・浜松窓枠
 サンデーフォークプロモーション静岡054-284-9999
2/23(土)熊本・B.9 V1
 キョードー西日本0570-09-2424
2/24(日)福岡・DRUM LOGOS
 キョードー西日本0570-09-2424
3/2 (土)岐阜・club-G
 サンデーフォークプロモーション052-320-9100
3/3 (日)兵庫・神戸 THE CHICKEN GEORGE
 キョードーインフォメーション0570-200-888
3/9 (土)長野・CLUB JUNK BOX
 キョードー北陸チケットセンター025-245-5100
3/16(土)愛媛・松山WstudioRED
 デューク松山089-947-3535
3/17(日)香川・高松オリーブホール
 デューク高松087-822-2520
3/21(木・祝)石川・金沢EIGHT HALL
 キョードー北陸チケットセンター025-245-5100
3/23(土)大阪・なんばHatch
 キョードーインフォメーション0570-200-888
3/30(土)北海道・札幌 PENNY LANE24
 ウエス011-614-9999
3/31(日)宮城・仙台Rensa
 ニュース・プロモーション022-266-7555
4/6 (土)愛知・名古屋 DIAMOND HALL
 サンデーフォークプロモーション052-320-9100
4/7 (日)東京・Zepp DiverCity Tokyo
 ディスクガレージ050-5533-0888
4/13(土)新潟・新潟LOTS
 キョードー北陸チケットセンター025-245-5100

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