韓国のエクスペリメンタル・メタル・バンド、ジャムビナイ、5人組になって新作発売

ポスト


韓国のエクスペリメンタル・メタル・バンド、ジャムビナイが、新作『ONDA』(オンダ)を6月7日(金)にリリースする。

◆『ONDA』 画像

ジャムビナイは2016年に「Bella Union」と契約し世界デビュー・アルバム『ア・エルミタージュ』を発売、玄琴(コムンゴ)、觱篥(ピリ)、奚琴(ヘグム)といった伝統楽器を用いた韓国伝統音楽である“国学”をポストロックやサイケ、メタル、フュージョンなどと融合させる独自のサウンドを確立してきた。「多くの人は“アジアの伝統的音楽”というとヨガや瞑想で流れるような耳に快い音楽を連想しがちだから、そういう概念をとっぱらいたかったんだ」と語るのはメンバーのイ・イル(ギター/ピリ)である。そこでジャムビナイの初期メンバー3人はメタル、ポスト・ロック、そしてノイズを取り入れたフュージョン・サウンドにたどり着いたというわけだ。

2018年には平昌オリンピックの閉会式でパフォーマンスを披露し話題となったジャムビナイは、ドラムとベースが加わった5人組になって帰ってきた。サード・アルバム『オンダ』についてイ・イルは、「アルバム・タイトルの『オンダ』っていうのは韓国語で“来る”を意味するんだ。タイトル楽曲にはこういう歌詞がある。“暗闇の果てで痛みは輝く星へと形を変え、あなたの元へとやって来る”ってね。このトラックを聴くことによって人々を励ましたいんだ。それから“オンダ”ってスペイン語では“波”っていう意味でもあって、ジャムビナイの第三の波がやってくる! っていう思いも込めて付けたんだ」と話す。彼らにとって、最初の波が2010年のバンド結成とその直後にリリースしたEP『ジャムビナイ』とすると、第二の波は韓国大衆音楽賞「最優秀クロスオーバーアルバム」を受賞した『ディフェランス』および世界デビュー作『ア・エルミタージュ』のリリース。そして今作『オンダ』のリリースこそが、ジャムビナイにとっての第三の波と言えるだろう。

なお早速、ニュー・アルバムからオープニング・トラックの「Sawtooth」が公開となっている。


今回あらたに加わった2人のメンバーは、2017年よりジャムビナイのライヴ・バンドの一員として一緒にプレーしてきた仲間だ。ドラムとベースが正式メンバーとなり、今作『オンダ』はよりダイナミックでリズミカルな仕上がりとなっている。

またイ・イルは、こうも語った。「2017年のUSツアー後、1ヵ月アメリカ国内を旅したんだ。将来のこと、音楽のことに不安を抱えていた時期でもあって。バンド活動のために仕事を辞めたため、金欠だったし、身体的にもすごくしんどかった。そんな時に訪れたグランド・キャニオンですごく励まされた気分になったんだ。まるで大自然が“君はよくやってるよ”って言っているみたいで。それで韓国へ戻ってからはもっと自信をもって、楽しくソングライティングに向き合うことができたんだ」

そんなジャムビナイは来月4月に行なわれる<コーチェラ・フェスティバル>を皮切りに、北米およびヨーロッパでのライヴやフェス出演が続々と決定している。新作を携えての初来日公演にも期待したい。

▲アルバム『ONDA』

■アルバム『ONDA』(オンダ)

海外発売日:2019年6月7日(金)
レーベル:Bella Union / Hostess Entertainment

<トラックリスト>
1. Sawtooth
2. Square Wave
3. Event Horizon
4. Sun. Tears. Red
5. In The Woods
6. Small Consolation
7. ONDA Prelude
8. ONDA

※新曲「Sawtooth」配信中&アルバム予約受付中
リンク:http://smarturl.it/ONDA

■バイオグラフィー

2010年に結成された韓国はソウルの3人組アバンギャルド・バンド。ピリ(竹製の笛)、ヘグム(フィドルのような)、コムンゴ(韓国のチター)などの伝統楽器を中心に国楽、アバンギャルド、ジャズ、ロック、パンク、メタルの要素を融合した音楽を披露している。2010年にEP『ジャムビナイ』、2012年にアルバム『ディフェランス』をリリース。2013韓国大衆音楽賞「最優秀クロスオーバーアルバム」などの受賞経験がある。これまでに世界的な音楽祭<グラストンベリー・フェスティバル><WOMEX>や<SXSW>などに出演。2016年、「Bella Union」と契約し、世界デビュー・アルバム『ア・エルミタージュ』を発売。2019年6月、あらたにメンバー2人が加わり、5人組となってニュー・アルバム『オンダ』をリリースすることが決定。

メンバー:イ・イル(ギター/ピリ)、キム・ボミ(ヘグム)、シム・ウニョン(コムンゴ)、チェ・ジェヒョク(ドラム)、ユ・ビョング(ベース)
この記事をポスト

この記事の関連情報