【インタビュー】榊原ゆい、初のアコースティック盤完成「“せーの”で録った奇跡のサウンド」

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榊原ゆいが4月24日、初のアコースティックアルバム『LOVE×Acoustic Vol.1』をリリースする。同アルバムは2018年のバースデーライブ<Happy★LOVE×Live2018>でアコースティック披露した「片翼のイカロス」「ボクノセカイ」「STAR LEGEND」をはじめとする楽曲をスタジオ・アコースティック・ヴァージョンで新録したものだ。当日のライヴでは演奏されなかった楽曲も追加された全11曲(ボーナストラック含む)が収録された。

◆榊原ゆい 画像

そのレコーディングはメンバー全員が“せーの!”で行った一発録り。ノンクリックにして、ほとんどダビングをしなかったというサウンドに溢れる生身の息づかいを堪能できる仕上がりだ。バラエティーに富んだ『LOVE×Acoustic Vol.1』について、榊原ゆいにじっくり訊いたロングインタビューをお届けしたい。なお、バンドメンバーのコメントも併せて掲載する。

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■一発でいいものが録れると信頼できたから
■私のヴォーカルもほぼ1曲通しの一発録音

──榊原さんがアコースティックアルバムを作るのは初めてだと思うのですが。

榊原:はい、初めてです(笑)。

──この企画はどういうところから始まったのですか?

榊原:昨年(2018年10月13日)のバースデーライブ<Happy★LOVE×Live2018>で、第1部をアコースティックライブ、第2部をいつものダンスライブという構成でやったんですが、そのアコースティックパートのリハーサルを進めていく中で、「これ、いいね!」って話がメンバーで出ていたんです。実際にライブ当日も好評で、ライブのMCでお客さんに「アコースティックのCDを出すとしたらどうする?」って訊いたら、「買う!」って反応が大きかったんですね。買ってくれるなら作っちゃうかっていうことになって……。なので、CDにすることを決めたのはライブのステージ上だったんです(笑)。

──『LOVE×Acoustic Vol.1』収録曲はライブのセットリストと同じなのですが、ライブ前にアコースティックCDを出す予定ではなかったんですね?

榊原:予定はまったくなかったです(笑)。リハーサルで「こういうのもいいよね」「これからもやってみてもいいかも」みたいな話はしていたんですが、本当にライブのMCで決めました。

──そんなきっかけになったライブですが、ではなぜ第1部をアコースティックにしようと思われたんですか?

榊原:実は<Happy★LOVE×Live2018>の日はギネスライブを計画していたんです。何曲歌えるかっていう。ところが調べたらインドに5,000曲なんていう記録があって、それはさすがに無理だし、なんかそういうのじゃないと(笑)。でもせっかく会場は押さえてあるし、ちょうど誕生日だしってことで、バースデーライブに企画を変更したんです。ただ、当初はギネスライブを企画していたので、長時間になるのを見越して、椅子席で、いつもよりキャパも少ない会場にしていたんです。いつもはスタンディングだけど今回は椅子席の会場。ならばじっくり聴いてもらうパートを長くやるのもいいかもしれない、ということで第1部をアコースティックパートにしてみました。

──“好評だった”ということですが、会場の反応はどうだったのでしょうか?

榊原:私のライブというと“ダンスを魅せる”というのがメインなんですが、ファンからは「バラードも歌ってほしい」という声もあるんですよね。そんなバラードだったり、歌い上げるタイプの曲だったり、そういう楽曲をじっくり聴きたいという方には特に好評でした。

──では、アコースティックパートの選曲はそういった部分を意識したわけですね。

榊原:アコースティックで映える曲や、アコースティックにすることで新しい魅力を引き出せる曲。そこを考えながら選曲しました。結果、どれも“神曲”になりましたね。

──アコースティックアレンジは、どのようにされたのですか?

榊原:そこはバンドメンバーに任せました。楽しんでアレンジしてくれましたねえ。ライブで弾いたアレンジとCD用のアレンジは、どちらも生ものなので全く同じにはなっていません。もちろんアレンジの方向性は一緒なんですけどね。ライブを聴いてくれた方には、そのあたりも楽しんでもらえるかも。

──アレンジ以外の部分で、『LOVE×Acoustic Vol.1』で楽しんでほしいところはありますか?

榊原:実はこのアルバムのレコーディング、それぞれのパートを別々に録っているのではなく、一斉にライブレコーディングしているんですよ。だからほぼ一発録りなんですね。しかもそれぞれの楽器の音が影響してはいけないので、各々別のレコーディングブースに入っての一斉録音なんです。何となくテンポだけを合わせて、あとは「せーのっ」で(笑)。実は最初はガイドクリックを聴きながらレコーディングもしてみたんですけど、そうするとなんだかライブらしい雰囲気が出てこなかったんですよね。なので、全曲クリックを使わず、そして目も合わすことができない状況で、ヘッドフォンから伝わってくるお互いの息を感じ取りながらのレコーディングになりました。

──それで各楽器が合わせられるものなんですか?

榊原:もちろんライブで演奏したというのもあるんでしょうけど、それができるのはバンドメンバーみんながプロだからだと思います。機械に頼らず、お互いの息を合わせることで演奏できる技術を持っていて、一発でいいものが録れると信頼できたからこそ。なので、ライブ感をすごく感じられる音に仕上がっていますよ。目を合わせられるライブよりすごいことをしていますが(笑)。

──そのお話を聞いてから聴きなおすと、また違った印象を受けそうです。

榊原:そうなんですよね。私も出来上がった曲を聴いて、「ここ、なんでこんなにきれいに揃ってるんだ!?」って、思わず爆笑しちゃうくらいスゴイ(笑)。なのに、ライブ感もいっぱいで。私のヴォーカルもほぼ一発レコーディングの1曲通しのフルで録りっぱなしでした。

──ヴォーカルも一発録音というのもびっくりです。

榊原:“CDにするのにその声だとちょっと問題あるかな?”とか、“のどがガラちゃったな”ってところを少しだけ録音し直しましたけど、全く直してない曲もあります。実はバンドメンバーも、ヴォーカルだけは後から録音すると思っていたらしくて驚いていました(笑)。でも、今回の曲は何度も歌ってきたから、自分では「一発でいけるでしょ」って(笑)。そのほうが時間も短縮できるし(笑)。実際、レコーディングは2日に分けたんですけど、初日に7曲も録音できたんです(笑)。これもライブっぽいですよね。

──一応スタジオ録音ですが、ライブレコーディングCDと言っても過言ではないんですね。

榊原:バンドメンバーもライブ感にこだわっていたので、本来CDにするために音を整えたりするんですけど、私のヴォーカルもそれはせず、できるだけレコーディングした声のニュアンスのままで音を仕上げました。そのあたりが『LOVE×Acoustic Vol.1』の一番のこだわりですね。

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