【<MUSISION FEST>インタビュー】MAISON“SEEK”「友だちになりたい…そういうライブがしたいです」

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2016年3月のFLiP活動休止後、約1年の年月を経てボーカルのSACHIKOはMAISON "SEEK"(メゾンシーク)というプロジェクトで活動をスタートさせた。MAISON "SEEK"はトラックメーカーとドラムとSACHIKOというトリオ編成で固められており、自らのソロプロジェクトでありながらも、バンドのような結束力で音楽を生み出しているユニットとなっている。

そんなMAISON "SEEK"が、2019年5月25日(土)に上野恩賜公園で開催される<MUSISION FEST 2019>に出演を果たす。多くの出演者がピースフルでネイキッドなアコースティック・パフォーマンスを予定する<MUSISION FEST 2019>の中で、異彩を放つMAISON "SEEK"は、どのような色彩を見せるのか。SACHIKO自身に話を聞いた。


──FLiPというギターバンドから一転し、MAISON "SEEK"というソロプロジェクトに至ったのはどういう経緯ですか?

SACHIKO:私がすごく影響を受けているのが海外のエレクトロポップシーンで、例えばデンマーク出身のムーという女性アーティストだったり、アメリカのホールジーや最近だとビリー・アイリッシュとかすごい好きで、彼女たちのライブの形態がピンボーカルにドラム+シンセ(同期)とかで、曲によってはシンセの人がギターやベースを弾いたりして、トライアングルなステージングをライブでやっているんですよね。

──最新鋭のエレクトロ・ポップの一端ですね。

SACHIKO:FLiPを活動休止させてから「次、何やりたいんだろう」「どういう音楽を求めてるんだろう」って自問自答しながらデモを作って、その中からライブの絵が見えてきたんです。必要なのはトラックを書ける人とピアノを弾ける人、ドラムを叩ける人だな、と。その中心に自分のやりたい音楽が鳴っているんですね。

──シンガーソングライターとしての自分が前面に出ていて、ギタリストの側面は控えめですね。

SACHIKO:今のモード的には、ギターを弾く自分は優先順位的に上じゃないんですよね。歌を歌う自分が1番で、メロディとリリックを書く自分が2番で、3~4番くらいにギターを弾く自分がいて。

──その順番を重んじれば、人の曲を歌ってもOK?


SACHIKO:そうですそうです。「私は歌が大好きだ」というシンプルなところに行き着いているので。これまでいっぱい曲も作ってきてギターかき鳴らして演奏もしてきて、昔は「私自身が作った曲じゃなきゃイヤだ」って思っていました。とにかく「自分の色が100出てないとイヤ」みたいなスタンスが強かったんですね。私自身が納得することは今も変わらないけど、今はいろいろ削ぎ落とされて「歌を歌うのが自分にとっての呼吸であり生きがいだ」ってところに行き着いているので、そういう意味では表現する幅は広がっていると思います。

──歌にも変化が現れましたか?

SACHIKO:全身全霊で歌うことは変わらないですけど、なんていうかな…モードが変わったと思います。少女から女性になった歌を歌いたいっていう気持ちなのかな。

──どういうことですか?

SACHIKO:FLiPは高校2年生の時に結成したバンドなんです。初期衝動だったり自分の葛藤とか嘆きとか心の叫びといったところからスタートしているので、すごく尖ってたし、時には痛々しいものだったと思うんですけど、それって10代~20代前半特有の感情なので、それを出し尽くしたFLiPの後期からはモードを変えたっていうのもあるんです。ちょうどEMIに移籍したFLiPの後期の頃が、少女と女性の間だったような音楽性の気がします。それを経て、より女性のモードで音楽を歌いたいんです。艶やかだったりとか…張り上げる感覚は以前よりはない感じですかね。

──自らの成長と音楽的な成長がシンクロしているんですね。


SACHIKO:そうですね。それはすごくイコールな気がしていますし、音楽性も変わっていっていると思います。もともと私、すっごい雑種で、いいと思ったらオルタナからメタルからハード系、アンビまでほんとに何でも聞きますけど、MAISON "SEEK"ではエレクトロポップが歌いたいんです。私、幼少期から心の片隅でずっと歌いたいと思っていた歌い方があって。

──歌い方?

SACHIKO:FLiPではそれが自然だと思って歌っていたFLiPの歌い方なんですけど、心の片隅ではもっと「言葉を吐き出すように落ち着いて歌う」というか…なんて言えばいいのかな。今、私がMAISON "SEEK"で歌っている歌い方は、ずっと幼少期から歌いたい歌い方のひとつだったんですよ。

──確かに「カートニアゴ」とは全く違う歌い方ですが。

SACHIKO:そうですね、それと比べていただいたらいいですね。基本的に音量的なデシベルも低くなっていると思うし、おでこから出してるモードがFLiPだとしたら、鼻から下で声を出している感覚なんです。

──幼少の頃には歌えなかった歌い方ということでしょうか。

SACHIKO:その頃の自分には、やりたくても表現するのを拒んでいた歌い方かもしれないですね。フィットしなかったと思います。なんか偽っている感じになっちゃうというか。

──まだ機が熟していない感じなのかな。

SACHIKO:そうですね。それこそ等身大じゃない歌い方な気がしていたから、FLiPの頃までは感情の赴くままに言葉を乗せて発するみたいな表現になっていたんだと思います。

──逆に、今は自由度がすごく広そうですね。

SACHIKO:はい。ギリギリのところを狙って歌う瞬間もありますし、声色で遊んだりする部分も増えてますし。だからこそ「コミックシーモア」という漫画アプリのCM曲のような、ああいう歌も歌えちゃってるんだなって思えます。



──新しいモードに入り、やっと活動がスタートしたわけだ。

SACHIKO:そうです。今やってることが今やりたいことです。自分自身が音楽と向き合えていないときは生きている心地がしないし、だからこそ歌を歌うんです。私の歌を欲してくれる人が目の前にいる空間で歌うということが、生きた心地がしてる瞬間なんだなって思います。「歌いたいけど歌えない」っていう時期があったから、それはすごく痛感しますね。

──<MUSISION FEST 2019>では、どんなライブになりそうですか?

SACHIKO:MAISON "SEEK"が野外で演奏するのは初めてなんですけど、きっと外が似合う音だと思うので、自由に呼吸しながら歌うことができたらいいなと思います。

──自分自身、楽しみにしているわけですね。


SACHIKO:今まで、音と向き合うことにすごく気張っていたので、もっとナチュラルにいきたいな。昔から知ってる人には「今はもっと人間らしくなった」って言われるし(笑)、それが今のなりたい自分だから、ナチュラルにMCも歌も歌えたらいいなと思います。室内と野外では音の伝わり方が違うので、そういう部分でもMAISON "SEEK"になって出す音・歌がどう野外で響くのかなっていうのもすごい興味があります。

──<MUSISION FES>、楽しみにしています。

SACHIKO:「あの子と仲良くなりたい」って思ってもらえるような人になりたいから、「あのボーカル、友だちになりたい」って思えるような、そういうライブがしたいです。


取材・文:BARKS編集長 烏丸哲也



<MUSISION FEST 2019>
2019年5月25日(土)
@上野恩賜公園(うえのおんしこうえん)
自由席 4,000円(税込)・当日4,500円(税別)
【ローソンチケット】 TEL:0570-084-003 Lコード:71721(https://l-tike.com/musisionfest
【チケットぴあ】 TEL:0570-02-9999 Pコード:147-382(http://w.pia.jp/t/musision-fest/
【e+】https://eplus.jp/musisionfest
開場/開演:11:00/12:00
出演(順不同):The Cheserasera、音速ライン、浅草ジンタ、浜端ヨウヘイ、関取花、kitri、フラチナリズム、MAISON“SEEK”


◆<MUSISION FEST 2019>特設ページ
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