IK Multimediaから超コンパクトなアナログ/PCMドラムマシン「UNO Drum」

ツイート

IK Multimediaから超コンパクトなドラムマシン「UNO Drum」が登場。5月9日(現地時間)よりドイツ・ベルリンで開催されるシンセサイザーの祭典「SUPERBOOTH 2019」で初披露される。国内販売は6月28日から。

「UNO Drum」は、昨年リリースされたアナログ・シンセサイザー「UNO Synth」の兄弟モデルにあたるドラム・マシン。「UNO Synth」同様、イタリアのアナログシンセサイザーメーカーSoundmachines社と共同開発された。ファットでパンチのあるアナログサウンドにPCMを組み合わせたハイブリッド仕様で、高度なプログラミング機能をカンタンに使いこなせるモデルとなっている。本体は軽量(400グラム、電池含まず)&コンパクト(25.6×15×4.9cm)。単3乾電池4本、またはモバイルバッテリーなどを含むUSBバスパワーで駆動可能なので、いつでもどこでも、イメージが湧いた時に素早くグルーヴをスケッチできる。


本物のアナログ音源6種によるコアキット(2種類のキック、スネア、クラップ、ハイハット)と、54種類のPCMサンプルを組み合わせることで、ファットでパンチのあるアナログビートと、シャープなエッジを兼ね備えた、レンジの広いグルーヴを生み出すことが可能。PCMサンプルは、タム、リム、カウベル、ライド、クラッシュシンバルの他、キック、スネア、クラップ、ハイハットを含む12のエレメントにアサイン可能で、アナログ、PCMを組み合わせた最強のキットを構築できる。クローズドハイハット、オープンハイハットは同時に発音されないように設定されているので、同時発音数は11音となる。


Soundmachines社設計による6種類のアナログ音源、「SampleTank 4」から厳選された54種類のPCMサンプルを組み合わせてキットを構築、その無限の可能性にビギナーは尻込みするかもしれないが、心配は無用だ。「UNO Drum」には100種類のプリセットキットが用意されているので、すぐに使えるキットや作曲のアイデアとなるキットを必ず見つけることができる。もちろん各キットを自由にエディットして保存、使用することも可能だ。

サウンドの素材となる各エレメントのエディットもカンタン。「UNO Synth」でも好評だったマトリクス式のパネルにより、LEVEL、TUNE、DECAYなどをツマミですぐに調整可能。アナログキック、スネアのSNAP、アナログスネアのLPF(ローパスフィルター)、さらにアナログキックのFM TUNE、AMOUNT、SWEEP TIMEなど、アナログ音源ならではのパラメーターもノブ操作でリアルタイムに楽しめる。


エフェクトも充実。マスターエフェクトはCOMP(コンプレッサー)とDRIVE(歪み)の2種類を用意。コンプレッサーはAUDIO INに入力された信号にもかかるので、ライヴセッションのミックスにかけるなど、幅広く活用できる。

さらに注目したいのが、直感的に使えるパフォーマンスエフェクト。ボタンを押した時に作動するSTUTTER、ROLL、シーケンスのベロシティ、タイミング、ヴォリュームを変化させるHUMANIZE、グルーヴのタイミング、アクセントを変化させるSWING、そしてパターンを生成するRANDOM。これらを駆使することで、ドラムマシンだけで驚くようなパフォーマンスも可能だ。

本体パネルには、2つのベロシティゾーンを備えた12個の静電容量方式のタッチパッドを装備。リアルタイムに演奏することはもちろん、あらかじめプログラムされたパターンを再生しながら、直感的に音を追加したり、変化させたい場合も使える。パターン演奏時には、これらのパッドで特定のエレメントを指定し、パラメーターをリアルタイムに変化させることも可能。独立したタップテンポ用のパッドも用意される。

内蔵シーケンサーは64ステップ。パネル上のパッドによるステップ入力とリアルタイム入力をサポート。さらに自然なグルーヴを生み出すために、音色に含まれる8つのパラメーターを1ステップごとオートメーションさせることもできる。プログラミングしたパターンは、最大64個のパターンを組み合わせたソングとして保存可能。ソング内の各パターンは好きな順番で自由にトリガーできる。


DJブースや自宅スタジオなど、さまざまな場所・環境でのセットアップに柔軟に対応するのも特徴。本機はPCのDAWシステムとの統合、iPadなどのiOSモバイルデバイスとのセットアップも想定して作られている。USB MIDIに加え、2.5mmジャックを使用したMIDI IN/OUTを使用すれば、従来のMIDI機器を接続して演奏が可能。また、「UNO Drum」本体にオーディオインプットを搭載しているので、「UNO Synth」などの他のシンセサイザーをデイジーチェーン接続できる。別途ミキサーを用意する必要がないこの手軽さも大きな魅力だ。


製品情報

◆UNO Drum
価格:オープン(市場実勢価格 32,000円 税別)
発売日:2019年6月28日予定
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス