【インタビュー 前編】SUGIZO & 真矢、LUNA SEA30周年を語る「ロックバンドという形態で最高かつ唯一無二」

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LUNA SEAが5月29日、約3年ぶりのシングル「宇宙の詩 ~Higher and Higher~ / 悲壮美」をリリースする。同作はNHK総合テレビで放送中のアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』の第1弾および第2弾のオープニングテーマとして制作されたもの。サウンド、プレイ、アレンジのすべてにメンバー個々の強烈な持ち味が発揮され、5人の音が重なる瞬間に大きなうねりを上げる、まさにLUNA SEAそのものを描いたような仕上がりだ。

◆SUGIZO & 真矢 画像

リリース日となる5月29日は結成記念日であり、結成30周年アニバーサリーの幕開けとしてSLAVE限定無料ライヴ<LUNA SEA The 30th Anniversary SLAVE限定GIG>がZepp Tokyoで行われることをはじめ、5月31日および6月1日には結成30周年を記念したスペシャルライブ<LUNA SEA 30th anniversary LIVE -Story of the ten thousand days->を日本武道館2daysの規模で開催。この夜、LUNA SEAという巨大なグルーヴが“30年=約10,000日”の物語を刻み込む。

BARKSは、SUGIZOと真矢の2人にロングインタビューを試みた。その前編は“30周年”。結成秘話はもとより、学生当時の思い出やインディーズ時代、終幕とREBOOT、そして現在が赤裸々に語られた10000字のテキストをお届けしたい。なお、後編となる“シングル「宇宙の詩 ~Higher and Higher~ / 悲壮美」”インタビューも間もなく公開する予定だ。

   ◆   ◆   ◆

■“なにか出来る”って想いがあった18歳──真矢
■真矢と俺はすごく笑ってた思い出がある──SUGIZO

──30年前にバンドを組んだとき、今のことは想像しがたかったとは思いますが、当時のことを踏まえて、どんな気持ちで迎える結成30年ですか?

真矢:今の結果がわかってて30年前にバンド組んでたらすごいよね(笑)。

SUGIZO:そうしたら予知能力者だよね。

真矢:そうだね。で、なんだっけ、質問?

──ははは。30年前はLUNA SEAを続けていくことを考えていたかどうかわからないですけど、未来についてどう思ってたんですか?

真矢:いい意味でバカだったよね。信じて止まなかったというか不安要素が一切なくて、“なにか出来る”って想いがあった18歳とか19歳だったと思うよ。

SUGIZO:まったく同感です。

──東京・町田のライヴハウス (The Play House / 通称:町田プレイハウス)を拠点に活動していたインディーズ時代はどんな夢や野心を持っていたんですか? シーンの中でこうありたいとか?

SUGIZO:誰もやってないことやりたいと思ってたよね。新しいことをやってやろうとか、ただただ人をビックリさせてやろうとか。“こんなこと誰も想像しないだろう”っていうことをやりたかった。音楽だけじゃなくて存在自体、行動ひとつとっても予測不可能なところに行きたいっていう闘争心がありましたね。

真矢:うん、そうだったね。

──活動の仕方ひとつとっても?

SUGIZO:細かい表現方法までどれをとっても人とは違って特別だっていう。唯一無二だっていう自覚もあったし、そうなりたいという欲望があったと思います。

──今、振り返ってもめちゃめちゃギラギラしていたというか。

真矢:RYUICHIなんか、初めて会ったとき、緑の髪の毛で眉毛がないみたいな(笑)。

SUGIZO:実はRYUICHIに初めて会ったとき、髪、紫だったんだよ。

真矢:紫だったっけ?

SUGIZO:緑は1989年の途中から。

真矢:よく覚えてるね?

SUGIZO:覚えてる(笑)。

──眉毛はなかったんですね?

真矢:なかった。センセーショナルだったもん、“眉毛ってなくしていいんだ!?”って(笑)。それぐらい私生活から奇抜というか、人と違ったものを求めていたのかもしれないね。

──眉はあったにしても全員、そんな感じだったんじゃないんですか?

SUGIZO:真矢は髪が真っ赤っ赤だったよね。

真矢:そうそう。

SUGIZO:とにかく人と違うことがやりたかった。もしくはシーンの中でいちばん奇抜になってやりたかった。RYUが眉毛がない時代はINORANはまわりの中でいちばん髪の毛を立ててて、髪の毛のデカさで勝負みたいな(笑)。Jは尖ってたし。ギターで言えば、いかに速く弾けるかとか、すべてにおいて競争する対象がいて、ソイツらを抜かしてギャフンと言わせてやろうとかね。今思うと低レベルな話ですよね。

真矢:はははは!

──バンドがいっぱいいる中、飛び抜けた存在になってやるっていう。学生時代、2人はお互いの家を行き来して泊まったりしていて、夢とか宇宙について語り合っていたんですよね。

SUGIZO:パンツ一丁でね(笑)。

真矢:そう! 語り合うわけですよ。

──新しい世代のファンは、2人のそんな青春時代、知らないと思うんですよ。

真矢:じゃあ、今度、ファンクラブの旅行か何かで、2人で再現しようか(笑)。パンツ一丁で夢を語り合っているところを。

SUGIZO:そうしたらファンクラブの会員が今の5倍ぐらいに増えるかもしれないね(笑)。まぁ、今ならTバックですけど(笑)。

真矢:わはははは!

──……30年前はそんな会話してなかったですよね。

真矢:してないしてない(笑)。まぁ、バカバカしいことは言ってたけどね。

SUGIZO:特に真矢と俺はすっごく笑ってた思い出がありますね。真矢が泊まりに来るとうちの母親が真矢のジャージとか着てたし(笑)。

──どっちのジャージかわからなくなっちゃって?

真矢:そうそう(笑)。「肉マン食おう」っていうことになったんだけど、温め過ぎてすげえ小っちゃくなっちゃったり(笑)。

SUGIZO:肉マンが宇宙人みたいになっちゃってね(笑)。

──そんな思い出も原点ですね。

SUGIZO:肉マンがですか(笑)?

──違います違います。パンツ一丁で夢を語り合うところです。

SUGIZO:星を見ながらね。

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