【インタビュー】ゆいにしお、スマートな感性とほろ苦さを含んだたおやかな歌声の1stミニアルバム『角部屋シティ』

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■今はチームで音楽を作ることの楽しさをすごく感じている
■ゆくゆくはセルフプロデュースもしてみたいと考えています


――なるほど、そういう楽しさも見出しているわけですね。少し話を戻しますが、ゆいにしさんの初ステージはどんな感じだったんですか?

ゆいにしお:大学に入ってからでしたが、とにかく緊張して“今すぐ逃げたい!”という思いでいっぱいでした。でもステージに立ったら、お客さんが結構温かく見守ってくれて、初めてなのに手拍子もくれて。それが嬉しくて“また出てみよう”って思いました。その時は1人で弾き語りで「スピーチレス」を歌いました。

――今作の1曲めに収録されている曲ですね。

ゆいにしお:はい。ピアノの発表会などは小さい頃から出ていたからステージには慣れていたんですが、お客さんのほうを向いて歌うという経験はその時が初めてだったから、頭の中は真っ白でしたけど(笑)。

――ちなみにカラオケで歌うのは大丈夫だったんですか?

ゆいにしお:カラオケは大好きです!私、1人だとミュージカルを歌うんです。劇団四季の曲とか。誰も見ていないのをいいことに、自分を解放しています(笑)。

――今作の「帰路」はカラオケに入るそうですね。

ゆいにしお:歌いたい。友達と一緒に行くと絶対そういう流れになりますからね(笑)。せっかくなので、楽しんで歌ってみようと思います。

――人前で歌うと言ってもいろんなパターンがありますが、ゆいにしさんはこれまでオーディションなども経験していらっしゃいますよね。

ゆいにしお:力試しのような感覚で、それによってプロになれるとは全然考えていなかったんです。10代しか出られない「未確認フェスティバル」というのがあったんですが、“今の自分の実力はどんなものなのかな?”と思っていたし、当時19歳で10代最後だから出てみようと思って応募しました。特に評価みたいなものがあったわけではないんですが、見にきてくれた10代の子達がTwitterなどで“ゆいにしお、良かった”とか“ゆいにしおってこんな感じだったよ”ってツイートしてくれているのを見て、ようやく自分の評価が分かったような感じでしたね。

――その先へ進むエネルギーになりましたか。

ゆいにしお:はい。そこからオーディションをいろいろ受けて、もっと上がっていきたいという気持ちが強くなったと思います。


――そして去年、現在の所属先でもある日本コロムビア主催の「半熟オーディション2018」でグランプリを獲得されましたが、その時のお気持ちは?

ゆいにしお:最終審査はライブ形式だったんですけど、正直言うと手応えがなかったんです。だから「グランプリです」ってメールが来た時は、本当に驚きました。

――ちょっと話が脱線するようで申し訳ないのですが、そうやってオーディションなどを受けつつ、IDENTITYというwebサイトのライターとしても活動されていますよね。これはどういった経緯なんですか?

ゆいにしお:日本コロムビアさんに所属する前からなんですが、音楽1本で進むことはあまり考えていなかったので、就職のことも考えなきゃなと思っていた時期にライターのインターン募集っていうのを見て応募したんです。書くことはずっと好きだったので、ちょっとやってみようかなと。

――歌詞を書くのとはまた違った頭を使いそうですね。

ゆいにしお:グルメサイトのライターなんですが、今まで歌詞を書いてきているので、言葉選びなどには結構自信があるほうだったんです。でも、いざステーキの記事を書こうとすると「ジューシー」「肉汁」以外の単語が出てこない(笑)。食べ物を美味しそうに書くのは難しいんだなって思いました。今も続けているんですが、ボキャブラリーを増やす訓練にもなっていると思います。機会があれば、音楽系の記事も書いてみたいなと思っているんですけど。

――私の仕事が減りそうなので、それはあまり賛成したくないですね(笑)。

ゆいにしお:(笑)。でも自分の好きな音楽を語ったり、みんなはまだ知らないけど自分が知っているすごくいい音楽のことを発信してみたいなとは思っています。機会があれば、ですけど(笑)。


――本当に書くことが好きなんですね。

ゆいにしお:言葉はとても大事にしていますし、書くことはやっぱり楽しいですね。今大学のゼミでは小説も書いています。

――小説まで…!その才能の果てしなさが恐ろしくなってきたので話を音楽に戻したいと思うのですが(笑)、音楽の面で今後挑戦してみたいことはありますか?

ゆいにしお:今はチームで音楽を作ることの楽しさをすごく感じているので、それは続けていきたいと思っています。だけどゆくゆくは、セルフプロデュースという形で音源を出してみたいとも考えています。

――この先も楽しみです!でもまずは今回の『角部屋シティ』を聴いていただいて、7月に東京と地元・愛知で行われるレコ発企画「1LDK Music」に足を運んでいただきたいですね。

ゆいにしお:この2本は、初めてのバンドセットになります。バンドメンバーは、軽音楽サークルの仲間。今までオリジナルのバンドを組んだことがある方達と演奏することができるので、私もすごく楽しみなんです。アルバムの音源は結構打ち込み色が強いので、それをバンドでやるとなるとまたちょっと違うアレンジになると思うし、バンドならではの空気感を感じに来てもらえたらなと思っています。

――では最後に、今後の抱負などを聞かせていただけますか?

ゆいにしお:ゆいにしおとしてのライブや音源発表は続けながら、もっと他の人を巻き込んでいけたらなと思っています。楽曲提供もそうですが、とにかく自分の興味があることは片っ端からやっていきたいっていう気持ちが大きいんですよ。

――期待しています。

ゆいにしお:そしてぜひ、この『角部屋シティ』をたくさん聴いてください。今回のアルバムのジャケットは、開いて立てて置くと角部屋になるんですよ。今はサブスクで聴かれる方も多いと思いますが、そういう“物”としての面白さにも気付いてほしいなと思うので、ぜひCDを手に取っていただきたいなと思っています。

取材・文●山田邦子


リリース情報

1st Mini Album『角部屋シティ』
2019.05.15 RELEASE
GUPC-0001 | \1,836 (Tax in)
01. スピーチレス
02. DAITAI
03. パワーワーズ
04. マスカラ
05. 小夜なら花折り
06. 帰路

ライブ・イベント情報

<1st Mini Album『角部屋シティ』リリース記念イベント>
2019.06.08[土] 愛知 タワーレコード名古屋パルコ西館1Fイベントスペース
【CONTENTS】アコースティックライブ&サイン会■ 問い合わせ TOWER RECORDS名古屋パルコ店 052-264-8545
2019.06.15[土] 神奈川 川崎ラチッタデッラ噴水広場
【CONTENTS】アコースティックライブ&サイン会
■ 問い合わせ: タワーレコード川崎店 044-245-9522

<さとうもか×君島大空 W-Release Live>
2019.06.29[土]  愛知 喫茶モノコト~空き地~

<ゆいにしお1stミニアルバムレコ発企画“1LDK Music”>
2019.07.19[金] 東京 下北沢BREATH
【ACT】ゆいにしお / abenie /恋は魔物 /アライヨウコ
2019.07.27[土] 愛知 鶴舞KDハポン
【ACT】ゆいにしお / こいけみほ /PPKing

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