【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>10-FEET、「俺は行くよ。恥ずかしいぐらいにブッ飛ばしていく!」

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SEが流れると同時に、客席のあちこちで広がるのは10-FEETのタオル。歴代のものが全て揃い踏みで、いつ見ても壮観で嬉しくなる光景だ。それを前に笑顔も見せながらステージに登場したKOUICHIとNAOKIだが、TAKUMAは飲み屋にでもふらっと寄った客のように「やりに来たよ」と軽く一言。思いっきりリラックスしているようだが、ライブそのものは全く別もの。

◆10-FEET 画像

「蜃気楼」から始まったライブは、TAKUMAの歌の伸びやかさにまず驚く。言葉のひとつずつがしっかり伝わる力強くて温かい歌。孤独も悲しみも知っている男だからこそ、みんなを優しさに包む歌。気持ちにいつまでも響き続け、嬉しさへと膨れ上がっていく。



しかし、曲が「VIBES BY VIBES」へ入った途端、雰囲気は一変。床に穴が開くぞってぐらいNAOKIは回転しながらベースを刻み、TAKUMAもストロングスタイルの歌をオーディエンスに浴びせかける。バンドサウンドをグルーヴさせるのはKOUICHIだ。その勢いを急加速させながら「1sec.」が続くと、TAKUMAは「やる気で来たんか!? おいっ!」と挑発しまくる。今日はとことんまでやるつもりらしい。サビに差し掛かる直前に「そんなんじゃ届かへんな。もう1回、行くか!」と演奏をストップ。イントロから再び「1sec.」を始めた。「だんだん、おとなしくなってきたやんけ、おいっ! 全員、1回しかない今日という日の、この時間、オマエらとやりに来た!!」と一期一会の精神だ。

そこから始まったのは新曲「ハローフィクサー」。イントロはジャジーで、それこそ「ライオン」にも通じるムードを持った曲だが、展開するとヘヴィな表情も見せていく。しかしメロディが豊かで、感情が揺さぶられっぱなし。素晴らしくいい曲だ。そんな最新曲に続いたのは、2005年のアルバム『4REST』からの「LITTLE MORE THAN BEFORE」で、ライブでやるのは数年ぶりか。音楽的な経験値を重ね、今の楽曲としてそれは響き、酔いしれるオーディエンスがフロアに広がっていく。曲がエンディングを迎えてもTAKUMAはギターを静かにかき鳴らし、オーディエンスに語りかけ始めた。


「いろいろあるよな、それぞれきっと。最近順調? オマエら、うまいこといってるけ。おい! おい、おい! 負けんとこうな。負けんよ、オマエらも俺らも。悲しいこと、怒ってること、まだ引きずってること、乗り越えられへんこと、後悔してること、恨んでること、答えが分からんこと、助けてほしいこと、忘れたいこと、醜いなと思ってること。ぶん殴ってやりたいヤツ、自分が大嫌い、誰かのことが嫌い。自分次第。なぁ、オマエ次第や。調子がいいか悪いか、心が動く日か動かんへん日か。自分で決めてんねん! 俺は行くよ。恥ずかしいぐらいにブッ飛ばしていく!」

心を本当に突き動かすエモーショナルさに満ちている「その向こうへ」だ。「絶対、負けんなよ!」と叫びながらサビに突入すると、フロアから湧き上がるシンガロング。歌って自分の声を全身に響かせ、10-FEETの曲にあるメッセージを自身に叩きこむオーディエンスの姿。心の栄養にもなれば、感情が壊れてしまうほどに泣きむせぶ人も。



しかし笑いも忘れないのが10-FEET。去年の<SATANIC CARNIVAL>では謎のスイッチが用意され、押してみたらタライが落ちてきたり、変なところで特効が炸裂したりと、ドリフのコントのような展開だった。今年は…、爆破物がない代わりに、<SATANIC CARNIVAL>風の10-FEETの巨大バックドロップが用意されていた。3人にとってはホッと一安心だと思うが、爆破がなくて寂しい様子。そこでKOUICHI先生による口での爆破音だ。「オマエら、ビックリせぇよ。ビックリしてしゃがめよ」と、声にディレイまで掛け、照明まで爆破っぽく光らせるようにKOUICHIがリクエスト。しかし結果はディレイなしのダダ滑り。それも笑いへと変える10-FEETだ。

そんな一幕もありながら曲へ入れば、やっぱり気持ちを揺さぶり続ける。「ヒトリセカイ」では優しい表情を見せたTAKUMAが、歌の合間ごとに「また会えるかな」とか「死ぬなよ、オマエら」、「死ぬのは夢の中だけにしてよ」、さらに「また絶対に会おうね」と語り掛けていく。ライブを楽しみながら、しかし目を潤ませ、しっかりと受け止めていくオーディエンス。


これで終われば綺麗で感動的なのに、「時間がちょっとだけあるんで、あと1曲やります」と“母は泣いた”の一節だけの通称「時間がないときのRIVER」を、瞬間芸のように決める。もう、見事なオチ。笑いがないと生きていけない根っからの関西人、10-FEETでもあった。

取材・文◎長谷川幸信
撮影◎中河原 理英

【10-FEETセットリスト】

1.蜃気楼
2.VIBES BY VIBES
3.1sec.
4.RIVER
5.ハローフィクサー
6.LITTLE MORE THAN BEFORE
7.その向こうへ
8.goes on
9.ヒトリセカイ

■<SATANIC CARNIVAL'19>

6月15日(土) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
6月16日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
・物販開始 BOOTH AREA 開場 9:00
・LIVE AREA 開場 10:30 / 開演 12:00

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