【対談 #前編】SUGIZO × miwa、「音楽観の重要な部分を『ガンダム』から学んだ」

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■世界の人たちにmiwaというシンガーの
■声を聴いてもらいたい──SUGIZO

──その『機動戦士ガンダム』が初放送から今年で40周年ということで、『機動戦士ガンダムUC』から宇宙世紀の物語が再び我々の前で花開いている今、どのようなお気持ちですか?

SUGIZO:色々と綺麗なガンダムが続いてきましたが、やっぱり僕らは宇宙世紀が好きなんです。ただ『機動戦士ガンダムF91』は宇宙世紀0123年の話だったりもしましたけど。宇宙世紀は本当にいい話がいっぱいありますよね。実は僕は『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』がすごく好きなんです。アイナ・サハリンが本当に好きなんですよねぇ。あとは『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』も当時見たのをあまりちゃんと覚えていないので、もう一度しっかり見直したいんですよね。

──まだまだこれから拡がっていくであろう『機動戦士ガンダム』、そして『THE ORIGIN』の楽しみ方を教えてください。

SUGIZO:やっぱり、miwaというシンガーの声を聴いてもらいたいです。世界の人たちに。“世界”っていう意味でいうと、子供の頃にファーストガンダムを見て、色んな人種がいるんだってことを知ったんですよ。色んな人種、色んな肌の色、色んなイデオロギーの人たちが一緒に混じり合って生きていくこと。当たり前のことなんだけど、いまだに地球上では出来ていないことが、この物語の中で行われていて。結局みんな分かり合えていなくて。これは安彦先生の言葉の受け売りなんですけど、「結局、人は分かり合えないんだよ。ガンダムのテーマっていうのは“分かり合えない”ことなんだよ」って。分かり合えないからこそ分かろうと世の中は頑張っている。それが美しいんだと思うんです。だから『機動戦士ガンダム』をはじめとした日本のアニメやマンガは、世界中で色んな人が繋がり合えるツールになっているような気がしているんです。

miwa:わたしの同世代やさらに若い世代の人も今回、『機動戦士ガンダム』に出会う人も多いと思うんですが、初めて触れる人はどういう順番で見るといいんですか?

SUGIZO:そこが難しいんだよね。『スター・ウォーズ』のときもそうだったけど、よく聞かれるんです。エピソード1から見ればいいのか、それともエピソード4からなんですかね?って。今回のアニメ作品の『THE ORIGIN』は、『スター・ウォーズ』で言えばエピソード1、2、3なんですよね。数十年が経って敵だったシャアが主人公になっている、という意味でもすごく近いものを感じますし。ファーストガンダム世代の僕らからすると『スター・ウォーズ』をエピソード1から見られる人が羨ましいし、ガンダムも『THE ORIGIN』のアニメから見られる人が羨ましい!……んだけど、やっぱり世の中に出た順に見た方が正しいと思う。やっぱり『THE ORIGIN』はファーストガンダムを見た人が感動できるものだと思う。僕らが出来ない経験ができるのは羨ましいけど、やっぱりファーストガンダムから見て欲しいかな。だけど、もしかしたら一番いいのは『THE ORIGIN』のコミックを(ファーストガンダムを見る前に)読むところから始めるのもいいかもしれない。劇場版(『機動戦士ガンダム』三部作)はTVシリーズと比較すると内容が相当そぎ落とされていますし。劇場版は気が付いたらオデッサが陥落してるし、どんどん話が進んじゃうから、追いつかないんですよ。初めての人が見たらわけわからなくなるくらい登場人物も多いし。

miwa:多かったです。登場人物。だから人物関係が最初、わからなくて難しかったです。それにキャラクターの名前もみんな難しいですよね。

SUGIZO:確かにね。でもそれを見ていくうちに、色々と発見も多いはずだよ。たとえばマ・クベがファーストガンダムでは大佐だけど、『THE ORIGIN』では中将だしね。それと我々ファーストガンダム世代が大好きなギャンがなかったことにされていたり(笑)、モビルアーマーで僕が好きだったビグロやザクレロとかも出てこないなど、劇場版ではかなり美味しいところが割愛されているんだよね。でも『THE ORIGIN』を見れば、今度はミネバの成長を楽しんでもらえるようになるんですよ。『機動戦士Ζガンダム』では7歳くらいだったのが、『UC』ではヒロインですし。そうした楽しみも含めて、ぜひ『機動戦士ガンダム』、そして『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に触れてもらいたいです。

取材・文◎えびさわなち
撮影◎Wataru Nishida(WATAROCK)
撮影場所◎THE GUNDAM BASE TOKYO
(c)創通・サンライズ



■『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』エンディングテーマ配信情報

▼「A Red Ray」SUGIZO feat. miwa
作詞:miwa 作曲・編曲:SUGIZO
配信日:2019年6月25日(火)より


▼「水の星へ愛をこめて」SUGIZO feat.コムアイ(水曜日のカンパネラ)
配信日:2019年6月18日(火)より


▼「めぐりあい」SUGIZO feat. GLIM SPANKY
配信日:2019年6月11日(火)より


配信先:ダウンロード / ハイレゾ 各社サービス
※ダウンロード開始日よりそれぞれの“TV サイズ”が各社サブスクリプションサービスでも順次投入・公開

■アニバーサリーイベント<GUNDAM 40th FES.“LIVE-BEYOND”>

9月7日(土) 幕張メッセイベントホール
open17:00 / start18:00
9月8日(日) 幕張メッセイベントホール
open16:00 / start17:00
▼出演者 ※50音順
9月7日(土):西川貴教、森口博子、LUNA SEA ・・・and more
9月8日(日):澤野弘之 / SawanoHiroyuki[nZk]、森口博子、LUNA SEA ・・・and more
※出演者は予定なしに変更となる場合がございます。
※出演者変更に伴うチケットの払戻しは致しかねます。
▼チケット
全席指定 9,800円(税込)
※3歳以上有料
【オフィシャルHP先行】
受付期間:6月24日(月)12:00-7月4日(木)23:59
https://w.pia.jp/t/gundam40th/
※枚数制限:お一人様1公演につき2枚まで(複数公演申込可)
※お申込み多数の場合は抽選とさせていただきます。
※その他注意事項は受付画面でご確認ください。
(問)03-5793-8878

■番組『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』

放送局:NHK総合テレビにて
放送日:4月29日より毎週月曜午前0:35~ (日曜深夜)放送中
※関西地方は毎週月曜 午前1:09~ (日曜深夜)放送中
http://www.gundam-the-origin.net/tv/
本作のエンディングテーマは全4曲を予定。『機動戦士ガンダム40周年プロジェクト』の総合音楽プロデューサーを務めるSUGIZOが音楽プロデュースしている。第1弾エンディングテーマでは1982年公開の劇場版『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙』主題歌でもある「めぐりあい」(井上大輔)をGLIM SPANKYが、第2弾エンディングテーマでは1985年放送『機動戦士Zガンダム』の後期オープニングテーマ「水の星へ愛をこめて」(森口博子)をコムアイ(水曜日のカンパネラ)が参加している。



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