【インタビュー】HER NAME IN BLOOD、初のベスト盤発売「オレたちを知ってもらう新しい名刺」

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HER NAME IN BLOODが、6月26日(水)に初のベスト盤『Bloodline』をリリースした。2015年にワーナーミュージック・ジャパンよりメジャーデビューして以降の楽曲を中心に、ライブでの人気が高いインディーズ楽曲「We Refuse」「Decadence」「Unshaken Fire」の再録バージョン、さらには満を持して、彼らのバンド名の由来であるアメリカのパンクバンドStrung Outの名曲「HER NAME IN BLOOD」のカバー、そして完全新曲「Darkside」からなる計16曲が収録される。ベスト盤ながらも“過去の記録”ではなく、“今の自分たちを知ってもらうための1枚”とメンバーが位置付ける今作について、IKEPY(Vo)とMAKOTO(Ba)にじっくり話を聞いた。HER NAME IN BLOODに宿る“血統”を紐解くとともに、彼らの現在のモード、さらには未来のストーリーに対する期待も高まるはずだ。

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■ ズルいバンドになりたいんです(MAKOTO)

── 今回、ベストアルバム『Bloodline』が完成しましたが、こういった形態の作品をリリースすることについて勘ぐる人もいると思うんですよ。

MAKOTO(Ba):自分たちも、好きな海外のバンドがレーベルや事務所マターで出さざるを得ないベストアルバムを結構見てきましたからね(笑)。既存の曲しか入ってなくて、「これなら別に買わなくていいじゃん」みたいな。だからこういったリリースのアイデアが出てきたとき、普通のものにはしたくないという気持ちがまずありましたね。

── どういったイメージを考えましたか?

MAKOTO:まず、ベストアルバムというよりも、コンピレーション的な立ち位置にしたいと。ウチはメンバーチェンジもあったので、(現メンバーの)MAKI(Dr)が叩いてないインディーズ3作品から1曲ずつ選んで、改めて録音して、今のハーネームの音を出したかった。あと、僕が好きなバンドNo Use For A Nameのベストアルバム(『All the Best Songs』)には超カッコいい未発表曲が入ってるんですよ。これからのハーネームも知ってもらいたいし、新曲が入ってたらさらに面白いものにできると思いました。

▲MAKOTO(Ba)

IKEPY(Vo):だから、最終地点というか解散するバンドが出すようなベストアルバムではなくて。今のオレたちを知ってもらう、新しい名刺みたいな存在なんですよ。

── ベストアルバムにはネガティブな話もつきまといますし、最初にまずこの点を窺いたかったんです。

MAKOTO:そうですよね。このインタビューを皮切りに、そうじゃないんだということは伝えておきたいですね。

── また、自分たちの今までを切り取った作品を出す場合、最新作の曲を省く場合も多いかなと。

MAKOTO:あ〜、たしかに。

── 『Bloodline』には最新作アルバム『POWER』からも収録してますね。

IKEPY:オレらも12年とかやってきてるからいろんな作品があるし、物販でも「どの作品がいいですか?」って聞かれることもあったりして。まあ、そんなときはノリで「最新作かな」と言ってるんですけど(笑)。

▲IKEPY(Vo)

MAKOTO:気持ち的には「全部いい!」って言いたいけどね(笑)。

IKEPY:やっぱりどれもいい作品だから、『Bloodline』にも全作品から集約して、この1枚を手にとってもらえればオレらを知ってもらえるというのがいいじゃないかと。

MAKOTO:先ほど、ベストアルバムについてネガティブな気持ちになったことがあるという話をしましたけど、好きな側面も当然あるんです。IKEPYもそうだけど、僕もQUEENが好きで。その入り口になったのがベストアルバム『Greatest Hits』。「Bohemian Rhapsody」から始まって「We Are The Champions」で締まる内容なんですけど、そこから各時代の作品を掘っていったし。『Bloodline』も、ファンになった人にとって、いちばんわかりやすい道しるべになってくれたらいいなと思っています。

── ハーネームは、自分たちとルーツが似通ってないアーティスト、それこそアイドルともライブで共演する機会がありますよね。そういったところで、こういったヘヴィなバンドサウンドを初めて好きになった人もいるでしょうし、いい入り口になると思います。

IKEPY:最近、またいろんな人とやる機会も増えて幅が広がってるんで、凄く面白いんですよ。

── そこは、あえて幅を広げているんですか? それとも、何か縁があったり?

MAKOTO:実は縁もあるんですよ。今、ラウドな感じの音でやってるアイドルさんって、バックバンドがゴリゴリのバンドをやってる人たちだったりもする。例えば、LADYBABYさんだと、ドラムは元BAT CAVEのYOUTH-K!!!さんやKen Yokoyamaのえっくん(Eiji)だったり。だから、共演は自分たちとしては不自然なことでもないし、現場のお客さんも受け入れ体制ができてるのもあって、普段やってることをそのままやるだけみたいな感覚です。だからアイドル仕様のライヴはしないし(笑)、特に気負いもないんですよね。

── 普通に新しいバンドとのライヴをしに行くような。

IKEPY:セットリストを少し考えたり、微々たる調整はあるけど、媚びを売るようなことはなく。何かあるとすれば、(物販で)チェキを売ってるぐらいですかね(笑)。

MAKOTO:まぁ、悪ふざけです(笑)。

── ちなみに、そこそこ売れたりするんですか?

IKEPY:結構売れます(笑)。



MAKOTO:ファンのみんなもその悪ふざけに付き合ってくれて、「今回のライブではやるんだ?」みたいな。ウチって、ズルいバンドになりたいんですよ。その時々で志向をどこかに寄せたとしても、最終的に自分たちの山を登りきったときには、まっすぐ進んでこれてるような。

── キャリアを重ねるとストイックになりがちなバンドも多い中、ハーネームは以前から楽しむことを忘れないんですよね。

IKEPY:そうですね。しかも、そういった楽しむ気持ちはより一層強くなってる気がします。

▲ベスト盤『Bloodline』

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