【インタビュー】ちゃんみな、ニューAL『Never Grow Up』に込めた20歳の生き様「私、人生のマスターになりたくて(笑)」

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■ いろいろありますね、生きてると

──それにしても「I'm a Pop」と「SAD SONG」(※初回限定盤、ダウンロード・バンドルに収録のボーナス・トラック)などは、別人かと思うほどに声も歌い方も違いますよね。

ちゃんみな:そうですね(笑)。でもそこは本当に考えたことなくて、感情のままに歌ってるだけなんで「この曲だからこういう歌い方しよう」とかないんです。話し言葉でも「ふざけんなよ!」と「ふ・ざ・け・ん・な・よ」って、感情次第で声のトーンも変わってくるじゃないですか。それだと思います。


──声色が引き出されるのは、やはり歌詞の世界観によって?

ちゃんみな:そうですね。歌詞は書き直した曲もありますし、サッと出てくるものもありました。「Call」は、帰りたくなくて家の近くのバス停のベンチでバーって書いた曲なんですよ。「Never Grow Up」は伝えたいことが多すぎてどういう風に言ったら感情が伝わるだろうって言葉選びに苦戦して、何回も書き直しましたし。「Yesterday」とかはその出来事が起こった帰りの車で書いた曲なんです。

──「Yesterday」も重たい曲で…。

ちゃんみな:確かに重いっちゃ重いですかね。いろいろありますね、生きてると。



──でも歌詞にすることで救われるんですよね?

ちゃんみな:はい。自分と一番向き合えるので。

──やっぱり、表現欲求そのものなんですね。

ちゃんみな:意外と「私ってこういう人間なんだ」って知るのが好きなので、曲を書くことで「私、こういうこと考えてるんだ」「こんなこと思ってたんだな」と改めて知ることができるんです。自分を理解する機会になるので、曲を書いていることで自分のことを客観視できるんです。

──…ということが面白い?

ちゃんみな:面白いです。

──ちゃんみなの友達になったら、自分が曲に登場しそうで怖い。

ちゃんみな:実際、曲になってますしね(笑)。今回、女友達まで曲になってるんで。

──友達の名前も出てきますよね。でも自分だったらちょっと嬉しいかも。

ちゃんみな:そうですね。確かに嬉しいとは言ってました(笑)。そういえば、一緒にいた子に「誰か紹介して」って言われたことがあって、それで「Can U Love Me」を書いたんだけど、それを聴いて「あれ、俺のことだよね?」って連絡が来て「そう」って答えたら「俺のこと好きなの?」とか言われて(笑)。「いや、そういうことじゃないんだけど。紹介してって言われたし、それもあったから曲を書いたんだよね」って言ったら「怖っ、お前」みたいに言われた(笑)。

──ちゃんみなの周りの人は、背筋が伸びていると思う(笑)。

ちゃんみな:そうですよね(笑)。でもいい友達ばっかりですよ。



──「Yesterday」では、自分の感情を表す音を探したけど、そんなコードはなかったって言っていますね。

ちゃんみな:「許したいけど怒らなきゃいけない」っていう初めての感情だったんで、探したんです。鈍く刺さるコードはこのコードだった、っていう歌詞にしたかったんですけど、なかった。あれは、チームメイトが大きなミスをしてしまったときのことを歌っているんです。彼は今まで見たこともない申し訳ない顔をしていたけれど、私は怒らなきゃいけない。この人を許したいけど許すことができない。でもその後にすごい悲しい気持ちになって、それで作った曲なんです。この仕事をしてなかったら、感じられなかった感情かなと思って。

──そのチームメイトは、「Yesterday」が自分のことだと知っているんですか?

ちゃんみな:聴かせました。泣き笑いしてました。

──やっぱ怖い。身を削って作品を作っているようにも見えますが、ストレスはありませんか?

ちゃんみな:全然。「私のリアルを削るからみんな聴いてね」ではなくて、「それが私の音楽」って感じがするんです。すっきりする。それが一番ストレスフリーっていうか…だって、自分の曲なわけですから。

──巻き込まれた人はいい迷惑だけど(笑)。

ちゃんみな:そうですけど(笑)、自己満足みたいな部分もあるので、逆に、「みんな聴いてくださって、共感してくださってありがとうございます」って思います。

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