【イベントレポ&インタビュー】城之内早苗、心に響く「恋待ち夜雨」を歌いファンを魅了したカラオケパーティー

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■城之内早苗 ミニインタビュー

――2018年11月に続いて2回目のカラオケパーティーでしたが、今回はいかがでしたか?

城之内早苗(以下、城之内):1回目は“どうなるんだろう?”って思ったんですけど、今回は二回目なので、雰囲気とかわかっているということもあって、前回よりもお客様との距離がもっと縮まればいいなと思いましたし、“みんな親戚”みたいな温度感になれたらなって思いながらできました。すごく嬉しかったです。

――みなさん、とても温かいお客さんでしたね。

城之内:本当に親戚みたいな感じなんですよ。“隣の早苗ちゃん”という感じで(笑)。DAMともで応募してくださっているみなさんで、たまたま立ち寄ったというお客さんではないですし、応募するにあたって時間を割いて曲を歌っていただいて、楽しもうとして来てくださっているので。歌で楽しんでいただくことはもちろんですけど、お喋りでも楽しんでいただければなと思っていました。

――ちなみに今日のお召し物は、カラオケの映像に出てきた着物と同じですよね?

城之内:そうなんです!この新曲のための衣装です。この衣装で出ていくと、“ああ、CDと同じだ!”って喜んでくださるので、できる限りこの着物にさせていただいています。汗臭くなるまで(笑)。


――めちゃくちゃ爽やかですよ(笑)。改めて、6月5日に発売された新曲「恋待ち夜雨」はどんなお気持ちで歌っていらっしゃいますか。

城之内:前作「よりそい蛍」も今回の新曲も、同じメジャー演歌なのですが、歌詞の世界観が全然違っていて。「よりそい蛍」は幸せでこれから頑張ろうという歌。「恋待ち夜雨」は失恋をした女性の未練心が表現された歌なんです。同じメジャーの曲調でも詞が違うと曲の雰囲気が変わってくるので、改めて、作詞、作曲の先生方の偉大さに感動しています。この「恋待ち夜雨」を生のライブで歌う時には、歌詞の中の “駄目ね 駄目ね……”や“馬鹿ね 馬鹿ね……”などの歌詞の部分を、“今日はかわいらしく歌おうかな”とか、“今日は悲しそうに歌おうかな”とか、その日のお客様のお顔を見ながら少し変化をつけて楽しんで歌わせて頂いています。

――今日は、まんべんなくお客さんを見ながら歌っていらっしゃるように見えました。常にお客さんの表情を見ながら歌うように心がけているんですか?

城之内:テレビカメラを見ながら歌うよりは、お客さまの顔を見ながら歌う方が落ち着きますね。一緒に歌ってくれてるのを見ると、“えっもう覚えたの?”とか、共有している感じがあるんです。確認じゃないですけど、そうやってお客さまの顔を見ながら歌っているときが私は一番幸せかもしれないです。テレビカメラを見ながら歌ってると、顔がピクピクってなっちゃうから(笑)。

――今回もお客さんがステージに上がって歌いましたけど、いかがでしたか。

城之内:お客さまの歌は、“私、あんなに素直に歌えるかしら?”というぐらいに、大事に歌っていらっしゃるんだなって。上手く歌おうっていう、こねくり回した歌じゃないんですよ。聖川先生のメロディラインもあると思うんですけど、みなさん、いやらしくない感じで素直に歌ってくださるなって思いました。

――ところで、「恋待ち夜雨」は梅雨の時期に発売されましたが、この季節の思い出ってありますか?

城之内:私はデビュー曲が「あじさい橋」で、まさに梅雨の時期にデビューしたので(1986年6月11日)。梅雨の時期になると、「あじさい橋」をかけてくださる方や、聴きたくなると言われることが多いので、自分ではあんまり思っていなかったんですけど、梅雨のイメージが強いみたいです。これまでは、“梅雨イコール「あじさい橋」”って、当たり前のように思っていたんですけど、今年からは梅雨イコール「あじさい橋」と「恋待ち夜雨」があるという、思い出が1つ増えたなって思っています。意外とこれまで梅雨の歌がなかったんだなって。これからは、演歌ファンのみなさまに、“この季節といえば「恋待ち夜雨」もあったわね”と思ってもらえるように頑張りたいと思います。

――カップリングの「夕暮れ迷子」は、エキゾチックなムードのイントロでちょっと変わった曲ですね。

城之内:ね?出来上がったときに「このイントロでくるの!?」って驚きました(笑)。歌い出すと、所謂普通の歌謡曲なんですけど、すごく良い意味で裏切られた感じでした。これは不思議な感じだなって。私、あんまりこういうアップテンポな曲は持ち歌にないので、みなさんも面白がってくれてるみたいです。歌詞がまた面白いんですよ。


――“ほおずき噛んだら 心が寒い……”という歌詞が印象的でした。

城之内:ほおずきって、噛んだら結構苦いイメージがあるんですけど(笑)。ここに“心が寒い”って持ってくる、かず先生(作詞家のかず翼)の感じがわかってしまうというか。子どもの頃に母がほおずきの中身を出して口の中に入れてブーブーって鳴らしたりしていたんですよ。そういう、子ども心に残っているイメージをフッと思い出したり。それに、ほおずきといえばこの時期だし、季節感というのもあって、“ほおずき噛んだら 心が寒い……”ってこられちゃったかって思いました。1番と3番を歌うと“何があったんだろう!?”ってわからないんですけど、別れの歌になっていて。2番目の歌詞がとても面白くて、ずるいあなたに別れの言葉を私から言わされたんだけど、でもじつはフラれたのは私なのっていう。

――それが、“迷子”ということなんですね。

城之内:そうなんです。フッたはずの私がフラれて迷子という、面白い歌です。「恋待ち夜雨」と「夕暮れ迷子」は全然違う世界観ですね。

――イベントの途中で、この秋にアルバムを発売するという話題が出ましたね。どんなアルバムになりそうですか。

城之内:オリジナル曲とカバー曲になります。デビュー曲「あじさい橋」も収録予定で、まずデビュー曲が昭和の「あじさい橋」、ニューバージョンは平成の「あじさい橋」で、今回のは、令和バージョンの「あじさい橋」。そうすることで年相応の私の声を記憶していただけると思います(笑)。あとはカバー曲とこのアルバムのために先生方に作っていただいた曲ですね。結構贅沢なアルバムなんですよ。アルバムに収録されているオリジナル曲は、いろんな曲があるので、聞き比べしてもらえると思います。特にアルバムの為に作っていただいた曲は“シングルで出した方がいいかしら?”とか“みんなどんな曲が好き?”って皆さんの感想が聞きたいです。カバー曲に関しては“えっ!?なんでその曲歌うの?”って言われると思います。

――ということは、演歌とは違うジャンルの曲をカバーするということなんですか?

城之内:いえいえ、誰もが知ってる演歌・歌謡曲です。私が大好きな名曲をチョイスさせてもらっています。中には、“えっ、この男性アーティストの歌をカバーするんだ!?”っていう意外性のある曲もあります。もう、大好きなんですよ。イントロが流れてくるだけで涙が出ちゃうような。他にも大好きな曲を選ばせていただいたので。本当に自画自賛しています。

――出ましたね、好きな言葉が「自画自賛」ということで(笑)。

城之内:あははははは(笑)。できあがる前から、曲のチョイスは自画自賛しています。

――発売はいつ頃になりそうですか?

城之内:秋深くなった頃ですかね。演歌っぽい表現ですけど(笑)。楽しみにしていてください。

取材・文●岡本貴之

リリース情報

「恋待ち夜雨」
発売中
C/W夕暮れ迷子
CD / TKCA-91170
\1,204+税
カセット / TKSA-21511
\1,204+税
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