フェンダー、スティヴィー・レイ・ボーンとフィル・ライノット(THIN LIZZY)のアーティストモデルを発表

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フェンダーは、スティヴィー・レイ・ボーンとフィル・ライノット(THIN LIZZY)のアーティストモデルと、2019 MID-YEAR COLLECTIONを、米ナッシュビルで開催中のSUMMER NAMM 2019で発表した。国内の販売時期などは未定。

■Phil Lynott Precision Bass


「Phil Lynott Precision Bass」は、THIN LIZZY結成50周年とフィル・ライノットの70回目の誕生日(2019年8月20日)を記念して、真のファンやベース愛好家向けに作られたモデルだ。1978 Precision Bassを信頼できるベースとして生涯使い続けたフィル・ライノット。本プロジェクトは、今は亡きヒーローへの特別なトリビュートであると同時に、彼のファンや、彼にインスパイアされて音楽を始めた人々に捧げたものだ。


Fender Custom Shopのシニアマスタービルダーであるジョン・クルーズは、Custom Shop本来の流儀どおり、プレイアビリティを最優先にしつつも、ミラーピックガードやブリッジなど、フィルが施した些細な改造も忠実に再現した。ファンはさらに、このベースに傷の少ないことに気付くはず。フィルは、自分の音楽を作り出す楽器を特に大切に扱っていたのだ。ジョンはまた、カスタムメイドのレザーストラップ、カスタムレザーのリストバンド、フィルのトレードマークでコンサート中にもよく使用していた飛行士用ミラーサングラスなど、真のファンも認めるユニークなタッチも加えている。パッケージすべてを収納する特製アンビルケースも付属する。

■Stevie Ray Vaughan Signature Stratocaster Relic


SUMMER NAMMには、もうひとつのFender Custom Shopのアーティストシグネチャーモデルとして、「Stevie Ray Vaughan Signature Stratocaster Relic」も登場。現在アーティストシグネチャーシリーズにラインナップされているNOS SRVに、エイジド加工を施したまったく新しいモデルだ。

1980年代から90年代にかけてのエレクトリックブルーズのリバイバル期をほぼ一人で背負ったレイ・ヴォーンは、愛器のStratと共にチャートを駆け上がった。ブルーズプレイヤーや、ピュアでホットなStratocasterのトーンを求めるギタリストに最適なモデルだ。受注生産の本アーティストシグネチャーモデルにはFaded 3-Color Sunburstのレリックラッカーフィニッシュが施され、Closet Classicハードウェアが採用されている。



「スティーヴィー・レイ・ヴォーンが現代の音楽に与えた影響は計り知れません」と、Fender Custom Shopの製品開発責任者のマイク・ルイスは言う。「Stevie Ray Vaughan Signature Stratocaster Relicは非常に特別なギターで、彼がかつてプレイしたギターのレプリカではありません。レイ・ヴォーンは生前、本モデルをCustom Shopで共同設計していました。彼を称える完全にオリジナルなギターと言えます。彼のStratocasterは1990年代初頭からアーティストシグネチャーシリーズにラインナップされていますが、フェンダーCustom ShopによるNOSバージョンとして新たな生命を吹き込まれようとしているのです。」

スティーヴィー・レイ・ヴォーンは、自身のエネルギッシュながらコントロールされたプレイスタイルに合わせ、Stratocasterを大幅に改造。高出力なCustom Shop Hand-Wound Texas Specialピックアップを3基搭載し、スケール感のある本格的なフェンダートーンを実現している。彼のヒーローで、同じくStratocasterを愛用したジミ・ヘンドリックスへのオマージュとして、レイ・ヴォーンは自分のギターにヴィンテージスタイルのレフトハンド用シンクロナイズドトレモロブリッジを取り付け、肘でトレモロアームを操作できるように改造していた。フェンダーは、この改造も再現した。重さと木目がマッチするように厳選されたアルダー材を使った2ピースボディには、NOSラッカーフィニッシュでオリジナルのようなエイジド加工を施した。レイ・ヴォーンが好んだネックプロファイルを忠実に再現し、高音弦側をやや薄くした“OVAL C”プロファイルのティンテッド加工が施された柾目メイプルネックにより、弦を容易にベンディング可能。その他、5ウェイピックアップスイッチイング、ヴィンテージスタイルのワイヤリング、3プライのブラック“SRV”ピックガード、ヴィンテージスタイルのチューニングマシン、ボーンナット、ラウンド型ストリングツリーが採用されている。さらに、デラックスハードシェルケース、ストラップ、認定証が付属する。

■2019 MID-YEAR COLLECTION

Fender Custom Shopは2019年のニューモデルとして、MID-YEAR COLLECTIONに4モデルを発表した。いずれもSUMMER NAMM 2020までの受注生産の限定モデルだ。


▲2019 LIMITED EDITION ROASTED POBLANO STRAT RELIC

▲2019 LIMITED ’55 DUAL-MAG STRAT JOURNEYMAN RELIC

「POBLANO」は1960年代風のロースト加工のボディで、Fender Custom Shopから誕生したホセフィーナ・カンポス のPOBLANOピックアップを採用。「’55 DUAL MAG STRATOCASTER」には、ジャーニーマン・レリック・フィニッシュによるエイジド加工が施され、弾きやすさを実現すると同時に特徴的なギターに仕上がった。内部にはStrat 1/2 BlenderワイヤリングとGreasebucketトーンサーキットが組み込まれ、トーンコントロールを絞った時にもゲインを維持するように設計されている。ピックアップルートとコントロールキャビティはシールドとアースが施され、EMIによる干渉を抑制。ゴールドのアノダイズドピックガードが外観をクールに仕上げ、’54 ピックアップカバーや’55スタイルのコントロールノブなどの“トラディショナル”なパーツも採用している。

▲2019 LIMITED EDITION ’50S VIBRA TELE HEAVY RELIC

▲2019 LIMITED EDITION PAISLEY JAZZMASTER JOURNEYMAN RELIC

「VIBRA TELE」は、1950年代初頭の初期バージョンをベースにしたモデルで、BIGSBYトレモロをはじめ、ありとあらゆる特徴を採り入れつつ、改良を加えた。BlackとButterscotch Blondeの2種類のカラーが用意された本モデルには、ネック側にハムバッキングピックアップ、ブリッジに側にシングルコイルピックアップを採用、釣り合いの取れたファットなトーンを実現する。また新しいJazzmasterギターはブラックとピンクのペイズリー柄で、RSDブリッジなど暖か味のあるトーンを実現するためのFender Custom Shopによる調整が施されている。

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