【インタビュー】Chicago Poodle、10周年と黎明期を語る_第一章「3人で続けることを受け入れてくれた」

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Chicago Poodleが7月24日、メジャーデビュー10周年記念ベストアルバム『10th Anniversary Best』をリリースする。同2枚組ベストアルバムよりDisc2収録の新曲「決意」がTBS番組『ひるおび』の7月度エンディングテーマに起用されるなど、既発曲やリメイク曲はもとより、最新の極上な旋律たちもベストアルバムに特大の華を添えている。

◆『10th Anniversary Best』スポット 動画

10周年のアニバーサリー企画としてBARKSではChicago Poodleのヒストリーを3回にわたってお届けしたい。世代を超えて愛されるピアノポップを生み出し続けてきたChicago Poodleの原型が結成されたのは、いまから19年前の2000年。当時、辻本(B)はバンドに在籍していないが、3人は同じ高校に通う同級生でもあった。高校時代は洋楽ハードロックなどもカバーし、シャウトしていたという花沢(Vo&Key)、学祭でTHE YELLOW MONKEY等のカバーをしていたという山口(Dr)、ヴィジュアル系に傾倒し「てっぺんをとってやろう」と野心に燃えていた辻本。連載第1回目の“インディーズ編”では、意外な過去や笑えるエピソードが明らかにされることになった。Chicago Poodleの音楽スタイルが確立された青春期の3人に迫る。

   ◆   ◆   ◆

■高校の文化祭にはお互い出ていました
■3人とも別のバンドをやっていたんです

──今回は、インディーズ時代のヒストリーを根掘り葉掘り聞いていきたいと思います。その前にメジャーデビュー10周年ということで、どんな気持ちで迎えるアニバーサリーイヤーですか?

花沢:僕ら、デビューする前のインディーズ期間が10年ぐらいあったんですよ。基本的に昔から曲が先で、歌詞はあとからつけるんですけど、メジャーデビューしてからの10年間はより多くの人に曲を届けたいと思うようになって、曲に関してはサビの部分をより考えるようになったという変化はありますね。ただ、気持ち的にはシングル「ODYSSEY」(2009年発表)でデビューするタイミングで締め直すというのはあったにせよ、劇的な変化はなく、3人ともそんなに心境が変わってはいないと思うんです。東日本大震災のときは僕らも少し立ち止まったりしましたが、やっぱり音楽が好きやと思ったし、音楽を通していろんなことを伝えたいという気持ちは変わらないですね。

山口:メジャーデビュー5周年を迎えたときは“もう5周年か?”と思ったんですけど、さらに早く月日が過ぎていくのを感じて、“もう10周年?”って。アッという間に感じるぐらい駆け抜けてきたんだなと思っています。それも僕らの音楽を好きでいてくれて支えてくれる人たちあってこそだと思っているので、感慨深いし、あらためて“Chicago Poodleと出会ってくれてありがとうございます”という気持ちです。

▲花沢耕太 (Vo&Key)

──Chicago Poodleの音楽はバーンと背中を叩かれるというより、そっと押してくれるというか、いろんな人生の局面で寄り添ってくれるようないい曲を作ってきたバンドだなと思います。

山口:僕ら自身の性格もイケイケではないので、おっしゃってくれたように音楽がみなさんの日常に寄り添ってくれたらいいなって。ちょっと嫌なことがあったりしたときや、月曜日、通勤中に聴いて「また1週間頑張ってみようかな」とか。そんなふうに思ってもらえるような音楽を目指して作ってきたので、そう言っていただけるのは嬉しいですね。

辻本:10周年って考えたら生まれたばかりの赤ちゃんが小学生になっているわけなので、インディーズ時代から応援してくださっている方のお子さんが高校生になって「一緒にライブに来たよ」って言ってくださると、最初は自分たちのために音楽をしていたのが、聴いてくださる方の比重がどんどん大きくなってきたのを感じます。それこそインディーズ時代はいろいろな方の協力も得て必死で走ってきたんですが、デビューしてからの10年は自分たちの足で立って、メンバー同士でアイディアを出し合ったり話す機会も増えましたし、応援してくださる方に少しでも還元していきたい気持ちがどんどん強くなっていきましたね。花沢、山口が言っていたように、やっていることはそんなに変わらないかもしれないですけど、気持ちの面ではいい変化があったと思っています。

──10周年記念ベストアルバム『10th Anniversary Best』にはインディーズ時代の楽曲や新曲も収録されていますが、どんな3人の想いがあってこういう形になったんですか?

花沢:インディーズ時代の曲、「Hello」「愛燦燦」「one」はファンの中でも人気のある曲を選んでリアレンジして“10th Anniversary ver.”として収録させてもらいました。新曲の「春風トレイン」「決意」「One Voice」は単純に新しい曲も聴いていただきたかったんです。“Disc1”は、このタイミングでChicago Poodleを知ってくださる方もいらっしゃると思うので10年間の代表曲などヒストリー的な選曲になっていて、“Disc2”はこれまで聴いてくださったお客さんも納得していただける内容にしたいと思いました。

──初回限定盤特典DVDにはライブ映像やミュージックビデオ、思い出の地で語るインタビュー映像などが収録されていますが、レアな話も?

花沢:そうですね。それこそコアな話というか、僕たちの本音が出ていてChicago Poodleの10年、そして未来について話しています。

──まさにスペシャルな記念盤ベストですね。では、いよいよ知られざるインディーズ時代を振り返っていただきたいと思います。Chicago Poodleは同志社大学の仲間で結成されていますが、そもそも一緒にやろうと思ったのは?

山口:まず、いまのメンバーになったのが2006年なんです。

花沢:2000年の結成当初は5人編成のバンドだったんですよ。

山口:当時はキーボーディスト、ギタリストがいてベーシストも辻本くんではなかったんです。そこから紆余曲折あって、いまに至る。

▲『10th Anniversary Best』初回限定盤

──ぜひ、19年前の話から教えてください。

花沢:僕は高校生のときからオリジナル曲を作っていて、大学に入ったら曲を形にしたいと思っていたので、オリジナルをやるバンドを組みたかったんですね。当時から山口がドラムをやっているのは知っていたので、授業中に「バンドやりたい」っていう話をして。

山口:そう(笑)、授業中にね。

辻本:2人は高校のとき、普通の友達だったらしいです。一緒にカラオケに行くような。

花沢:カラオケはよく行ってましたね。

──ちなみに3人とも同じ高校だったんですか?

辻本:一緒だったんですけど。

花沢:辻本とはクラスが一緒になったこともあったんですけど、全然しゃべったことがなかった。

山口:辻本は陸上部だったので、接点なかったんですよ。

辻本:バンドはやっていたんですけど、僕は陸上仲間とヴィジュアル系の音楽をやっていたんです。

花沢:高校の文化祭にはお互い出ていましたね。3人とも別のバンドをやっていたんです。

辻本:山口がドラムを叩いているのはなんとなく知っていたんですけどね。花沢もドラムやってなかったっけ?

花沢:ドラムも叩いていたけど、ボーカルもやっていたかな。

──いまとは全然違うジャンルの音楽やってたんですか?

花沢:はい。僕は洋楽のコピーやっていて。ハロウィンとか(笑)。

山口:ハロウィン!? あれ、そっちやってた?

花沢:歌ってましたね。

──ジャーマンメタルとは意外(笑)。

花沢:と同時に、LUNA SEAの「I for You」もやったり。

辻本:流行ってたな。ドラマ『神様、もう少しだけ』の主題歌で。

山口:ハロウィンとLUNA SEAってどんなバンドや(笑)。

花沢:まぁ、文化祭バンドなので、それぞれが好きなバンドの曲をコピーするっていう感じだったと思うんですよ。山口はTHE YELLOW MONKEYとかやっていて、辻本くんはヴィジュアル系をやっていました。

辻本:ROUAGEとかLaputa、La’cryma Christiとか。

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